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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ミトマニアの記者が急増中⁉「三笘が大学でドリブルに関する卒論を書いた理由」を読んでみた!

プレミアリーグは今、ちょっとしたミトマブームです。21節のレスター戦で、左サイドからカスターニュをぶっちぎって右隅に決まるスーパーショット。2週連続でプレミアリーグのベスト11に選出された三笘薫は、1月のゴール・オブ・ザ・マンスにノミネートされました。

さらにFAカップ4回戦のリヴァプール戦でも、ミトマ無双は続行。92分に空中で見せた超絶ダブルタッチに、ブライトンサポーターは狂喜乱舞しました。アリソンの左を抜いた決勝ゴールによって、現地メディアは軒並みマン・オブ・ザ・マッチに推しています。

11月以降の公式戦10試合で6ゴール1アシスト。デ・ゼルビ監督の就任当初、勝てなくなっていたブライトンは、日本代表FWの豹変によって完全復活を遂げています。現地メディアは、こぞってミトマに関する記事をリリース。最近増えているのは、「大学でドリブルに関する論文を書いていた」というネタです。

「90min」が配信していたレポートがおもしろかったので、ここで紹介しましょう。筆者は、グレイ・ホワイトブルーム記者。スタッツ分析を得意とする女性ライターです。「How Kaoru Mitoma got his university thesis in dribbling(三笘薫が大学時代にドリブルに関する卒論を書いた理由)」と題した記事の書き出しを読むと、ミステリアスな日本人に興味をそそられます。

「今季のプレミアリーグで、ブライトンの三笘薫より多くのドリブルを試みたのは40人。そのうち21人が、彼より多くのドリブルを成功させている。しかし、イングランドのトップリーグにおいて、ドリブルという悪魔のような芸術のディテールに三笘より多くの時間を費やしたと主張できる選手はいない」

「三笘はブライトンのトップチームに徐々に入っていったため、半端な数字を出すと誤解を招きそうだ。プレミアリーグの選手で、ブライトンの職人より90分あたりのドリブル成功数が多いのは2人だけだ」

確かに、そうです。90分あたりのドリブル成功数を見ると、2.4回の三笘を上回るのは、3.8回のサン=マクシマンと2.5回のサイド・ベンラーマのみ。TOP20で成功率が60%を超えているのは三笘のみです。記事はここから、三笘が学生時代に書いた論文の話に入っていきます。

「チェルシーのトレヴォ・チャロバー、アーセナルのベン・ホワイト、リヴァプールのトレント・アレクサンダー=アーノルドなど、大学の研究室で磨かれた三笘の華麗なフットワークに翻弄されるDFが増え続けている。プレミアリーグのフルバックがチラ見しそうな卒業論文について、ここで全貌を明らかにしよう」

19歳のとき、体力を理由に川崎フロンターレからのオファーを辞退した三笘が、筑波大学体育専門学群でドリブルの研究をしていたのは事実です。「アスレティック」のインタビューに応じたドリブラーは、研究の動機についてこう語っています。

「フットボールが好きで、ドリブルが好きだから。最も簡単なテーマだった。チームメイトの頭にカメラを付けて、彼らがどこを見ているのか、相手がどう見ているのかを研究した」

ホワイトブルーム記者は、「いい選手はボールを見ていない。足元を見ず、前を見てトラップしている。当時の僕は、ドリブラーとして優秀ではあるけど、特別ではなかった」「相手の重心を移動させることを意識している。相手の体を動かせれば勝てる」という三笘の結論を紹介しながら、「彼は研究成果を活用してSBに不利益をもたらしている」とレポートしています。

ドリブル成功数3位に加えて、90分あたりのオープンプレーからのゴール数0.48が7位、オープンプレーからの0.26アシストは5位にランクイン。マニアックなカテゴリーとはいえ、スタッツランキングでプレミアリーグの上位に食い込む日本人選手は初めてです。このうえは、先輩たちが残した記録を次々に更新していただければと思います。

今季いけそうなのは、南野拓実のシーズントータル10ゴール、岡崎慎司のプレミアリーグ年間7ゴール、同じく岡崎のビッグ6からの通算6ゴールあたりでしょう。来季もイングランドに残れば、岡崎の公式戦通算19ゴールとリーグ通算14ゴールもぶっちぎりそうです。

プレミアリーグ2022-23シーズンは前半戦を終え、残り19試合。これから問われるのは継続性です。シーズンが終わったとき、ブライトンサポーターが「やっぱりトロサールは売ってもオッケーだった」「CLに連れていってくれてありがとう!」と叫ぶようなパフォーマンスを期待しています。


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