2023.02.20 プレミアリーグ観戦記2022-23プレミアリーグ観戦記
【Chelsea×Saints】最下位にホームでノーゴール…ポッター監督に輝かしい未来はあるのか?
10月末にブライトンに4-1で大敗してから、プレミアリーグ11試合で2勝4分5敗。2ゴール以上を決めたのは、年末のボーンマス戦だけです。得点力不足にあえぐチェルシーは、本拠地スタンフォード・ブリッジで最下位セインツにポイントを落とすわけにはいかないでしょう。ポッター監督は、カイ・ハヴェルツとムドリクをベンチに置いています。
GKケパ、DFアスピリクエタ、バディアシル、クリバリ、チルウェル。中盤センターはエンソ・フェルナンデスとコヴァチッチ、2列めにマドゥエケ、ジョアン・フェリックス、メイソン・マウント、最前線はダヴィド・ダトロ・フォファナです。
キックオフに先立ち、黙祷が行われました。トルコ大地震で亡くなったクリスティアン・アツ。脳裏をよぎるのは、ニューカッスルでプレイする姿です。心より、故人のご冥福をお祈りいたします。
開始3分、セインツがいきなり決定機。バディアシルのバックパスを奪ったスレマナのシュートを、飛び出したケパが腕に当てると、こぼれ球を拾ったスチュアート・アームストロングの一撃はゴール前のクリバリがクリアしました。9分にはマドゥエケが自陣で奪われ、ウォード=プラウズのクロスに競り勝ったオヌアチュのヘッドは、左のポストすれすれを抜けていきました。
13分、自陣右からドリブルで上がったマドゥエケは、ボックスに入って自らシュートを放ちますが、GKバズヌが右に反応してセーブ。中盤の運動量で上回るセインツがサイドでも優勢で、チェルシーは前線へのフィードが味方に届きません。28分、コヴァチッチの縦パスをダトロ・フォファナがダイレクトでボックス右に転がすと、アスピリクエタのシュートはニアに外れました。
ビルドアップから前に出すボールを狙われ続けたチェルシーは、39分にようやくチャンスを迎えました。コヴァチッチの浮き球で、左サイドから上がったチルウェルのクロスはカットされますが、ダトロ・フォファナが奪ってコヴァチッチに落とすと、右足のシュートはベラ=コチャップがブロック。直後のダトロ・フォファナのミドルは、バズヌの正面です。
45分のFKを蹴ったのは、プレミアリーグ屈指の精度を誇るウォード=プラウズ。カーブをかけたボールは、ケパの指先を抜けて左隅に吸い込まれました。前半は0-1、シュート数は6対7、オンターゲットは3対4。ポッター監督は、ハーフタイムにダトロ・フォファナとクリバリを下げ、スターリングとウェズレイ・フォファナを投入しました。
後半が始まり、何度も左サイドから仕掛けているスターリングは、クロスが味方に合わず。52分に左から上がったバディアシルがニアのスターリングにグラウンダーを通すと、左足のシュートはDFに当たって右に流れていきます。56分、CKのクリアをコヴァチッチが左に浮かすと、アスピリクエタのワントラップボレーは左にアウト。直線的な速攻の応酬は、見応えがあります。
64分、メイソン・マウントとマドゥエケに代わって、ムドリクとカイ・ハヴェルツ。68分、右からカットインしたスターリングのスルーパスで、カイ・ハヴェルツがボックス右でフリーになりました。自ら打たず、折り返したボールを叩いたのはスターリング。決定的な一撃は、メートランド=ナイルズが体を張ってブロックしました。
さらに71分、カイ・ハヴェルツが左サイドを突破。クロスはスターリングにぴったりで、今度こそヘッドが決まるかと思いきや、ゴールラインまで戻ったペローがぎりぎりでクリア。こぼれたボールに反応した17番の左足ボレーは、ラビアがコースに入って足に当てました。
セインツの反撃は74分。右サイドのメートランド=ナイルズの縦パスがウオルコットに通り、低いクロスにアダム・アームストロングが走り込んでプッシュすると、間合いを詰めたケパが外に弾き出すビッグセーブ。CKからの二次攻撃で、オーバーヘッドを狙ったマーラのキックを顔面に受けたアスピリクエタは、ストレッチャーに乗せられてリタイアしています。
84分に入ったベテランDFの代役は、トレヴォ・チャロバー。ブルーズの指揮官は、同じタイミングでチルウェルをコナー・ギャラガ―に代えています。追加タイムは12分、ホームチームは未だノーゴール。95分のジョアン・フェリックスのFKは、バズヌがパンチで逃れました。
102分、CKのクリアをジャストミートしたムドリクのボレーは、惜しくも左にアウト。チェルシーは最下位のセインツからもゴールを決められず、直近の5試合でわずか1ゴールという絶望的なスタッツを記録しました。2023年に入ってからの10試合のうち、ノーゴールは6試合。TOP4との6試合で唯一のゴールは、ノースロンドンに居場所を移したジョルジーニョのPKです。
ダトロ・フォファナを前線に抜擢した前半は、セインツの寄せの速さに苦しみ、決定的なシーンを創れず。ビハインドを背負った後半は、左サイドを制圧したスターリングと、使えるスペースが見えていたカイ・ハヴェルツがチャンスを生み出したのですが、フィニッシュはことごとくブロックされてしまいました。
望む選手を与えられたわけではないポッター監督は、余剰戦力が溢れるチームを統合できるのでしょうか。プレミアリーグの直近3試合で全試合先発だったのは、ケパ、バディアシル、エンソ・フェルナンデスのみ。CBができる選手が7人、前線と2列めだけで13人もいるチームは、トーマス・トゥヘルでも手を焼くのではないでしょうか。
ブルーズの最近の戦績は、解任されても仕方がないレベルだと理解しつつも、この混乱の責任をビッグクラブ初体験の指揮官のみに帰すのは酷でしょう。トッド・ベイリーオーナーと経営ボードのメンバーはポッターを支持しており、アルテタ監督を信頼し続けたガナーズのチーム作りをベンチマークしているというレポートもあるのですが…。
監督の続投は、「スタジアムとロッカールームのいずれかから、火の手が上がらなければ」という条件付きでしょう。30人以上が在籍するチームは、そもそもハイリスクです。マネジメントの負荷が高すぎるポッター監督の未来には、デヴィッド・モイーズ、ヌーノ・エスピーリト・サント、アンドレ・ビラス・ボアスと同じ結末が待っているような気がしてなりません。
GKケパ、DFアスピリクエタ、バディアシル、クリバリ、チルウェル。中盤センターはエンソ・フェルナンデスとコヴァチッチ、2列めにマドゥエケ、ジョアン・フェリックス、メイソン・マウント、最前線はダヴィド・ダトロ・フォファナです。
キックオフに先立ち、黙祷が行われました。トルコ大地震で亡くなったクリスティアン・アツ。脳裏をよぎるのは、ニューカッスルでプレイする姿です。心より、故人のご冥福をお祈りいたします。
開始3分、セインツがいきなり決定機。バディアシルのバックパスを奪ったスレマナのシュートを、飛び出したケパが腕に当てると、こぼれ球を拾ったスチュアート・アームストロングの一撃はゴール前のクリバリがクリアしました。9分にはマドゥエケが自陣で奪われ、ウォード=プラウズのクロスに競り勝ったオヌアチュのヘッドは、左のポストすれすれを抜けていきました。
13分、自陣右からドリブルで上がったマドゥエケは、ボックスに入って自らシュートを放ちますが、GKバズヌが右に反応してセーブ。中盤の運動量で上回るセインツがサイドでも優勢で、チェルシーは前線へのフィードが味方に届きません。28分、コヴァチッチの縦パスをダトロ・フォファナがダイレクトでボックス右に転がすと、アスピリクエタのシュートはニアに外れました。
ビルドアップから前に出すボールを狙われ続けたチェルシーは、39分にようやくチャンスを迎えました。コヴァチッチの浮き球で、左サイドから上がったチルウェルのクロスはカットされますが、ダトロ・フォファナが奪ってコヴァチッチに落とすと、右足のシュートはベラ=コチャップがブロック。直後のダトロ・フォファナのミドルは、バズヌの正面です。
45分のFKを蹴ったのは、プレミアリーグ屈指の精度を誇るウォード=プラウズ。カーブをかけたボールは、ケパの指先を抜けて左隅に吸い込まれました。前半は0-1、シュート数は6対7、オンターゲットは3対4。ポッター監督は、ハーフタイムにダトロ・フォファナとクリバリを下げ、スターリングとウェズレイ・フォファナを投入しました。
後半が始まり、何度も左サイドから仕掛けているスターリングは、クロスが味方に合わず。52分に左から上がったバディアシルがニアのスターリングにグラウンダーを通すと、左足のシュートはDFに当たって右に流れていきます。56分、CKのクリアをコヴァチッチが左に浮かすと、アスピリクエタのワントラップボレーは左にアウト。直線的な速攻の応酬は、見応えがあります。
64分、メイソン・マウントとマドゥエケに代わって、ムドリクとカイ・ハヴェルツ。68分、右からカットインしたスターリングのスルーパスで、カイ・ハヴェルツがボックス右でフリーになりました。自ら打たず、折り返したボールを叩いたのはスターリング。決定的な一撃は、メートランド=ナイルズが体を張ってブロックしました。
さらに71分、カイ・ハヴェルツが左サイドを突破。クロスはスターリングにぴったりで、今度こそヘッドが決まるかと思いきや、ゴールラインまで戻ったペローがぎりぎりでクリア。こぼれたボールに反応した17番の左足ボレーは、ラビアがコースに入って足に当てました。
セインツの反撃は74分。右サイドのメートランド=ナイルズの縦パスがウオルコットに通り、低いクロスにアダム・アームストロングが走り込んでプッシュすると、間合いを詰めたケパが外に弾き出すビッグセーブ。CKからの二次攻撃で、オーバーヘッドを狙ったマーラのキックを顔面に受けたアスピリクエタは、ストレッチャーに乗せられてリタイアしています。
84分に入ったベテランDFの代役は、トレヴォ・チャロバー。ブルーズの指揮官は、同じタイミングでチルウェルをコナー・ギャラガ―に代えています。追加タイムは12分、ホームチームは未だノーゴール。95分のジョアン・フェリックスのFKは、バズヌがパンチで逃れました。
102分、CKのクリアをジャストミートしたムドリクのボレーは、惜しくも左にアウト。チェルシーは最下位のセインツからもゴールを決められず、直近の5試合でわずか1ゴールという絶望的なスタッツを記録しました。2023年に入ってからの10試合のうち、ノーゴールは6試合。TOP4との6試合で唯一のゴールは、ノースロンドンに居場所を移したジョルジーニョのPKです。
ダトロ・フォファナを前線に抜擢した前半は、セインツの寄せの速さに苦しみ、決定的なシーンを創れず。ビハインドを背負った後半は、左サイドを制圧したスターリングと、使えるスペースが見えていたカイ・ハヴェルツがチャンスを生み出したのですが、フィニッシュはことごとくブロックされてしまいました。
望む選手を与えられたわけではないポッター監督は、余剰戦力が溢れるチームを統合できるのでしょうか。プレミアリーグの直近3試合で全試合先発だったのは、ケパ、バディアシル、エンソ・フェルナンデスのみ。CBができる選手が7人、前線と2列めだけで13人もいるチームは、トーマス・トゥヘルでも手を焼くのではないでしょうか。
ブルーズの最近の戦績は、解任されても仕方がないレベルだと理解しつつも、この混乱の責任をビッグクラブ初体験の指揮官のみに帰すのは酷でしょう。トッド・ベイリーオーナーと経営ボードのメンバーはポッターを支持しており、アルテタ監督を信頼し続けたガナーズのチーム作りをベンチマークしているというレポートもあるのですが…。
監督の続投は、「スタジアムとロッカールームのいずれかから、火の手が上がらなければ」という条件付きでしょう。30人以上が在籍するチームは、そもそもハイリスクです。マネジメントの負荷が高すぎるポッター監督の未来には、デヴィッド・モイーズ、ヌーノ・エスピーリト・サント、アンドレ・ビラス・ボアスと同じ結末が待っているような気がしてなりません。
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