2023.02.22 チャンピオンズリーグ2022-23チャンピオンズリーグ
GKのミス、セットピース、カウンター…欧州王者から2点先取のリヴァプール、まさかの大敗!
2017-18シーズンは、ガレス・ベイルの2ゴールで3-1。昨シーズンはヴィニシウスの1発で勝負が決しました。チャンピオンズリーグのファイナルで、目の前にあったトロフィーを2度奪われたリヴァプールは、レアル・マドリードにリベンジを果たせるでしょうか。
2022-23シーズンはラウンド16で激突。ファーストレグはアンフィールドです。クロップ監督は、プレミアリーグのニューカッスル戦と同じ顔ぶれを揃えています。GKアリソン、DFアーノルド、ジョー・ゴメス、ファン・ダイク、ロバートソン、MFヘンダーソン、ファビーニョ、バイチェティッチ。3トップはサラー、コーディー・ガクポ、ダルウィン・ヌニェスという布陣です。
キックオフから、厳しいプレスを続けるリヴァプール。2分に敵陣で奪ったコーディー・ガクポは、ボックス左でリターンをもらった瞬間、スリップしてしまいました。先制は4分、ヘンダーソンのパスを右サイドで受けたサラーが、カットインから完璧なスルーパスをゴール前へ。右足のヒールでプッシュしたのは、ニューカッスル戦で決めたばかりのダルウィン・ヌニェスです。
首尾よくリードしたホームチームは、プレスの強度を落としています。11分にジョー・ゴメスが自陣バイタルエリアで奪われると、ベンセマのパスからロドリゴがシュート。ブロックしたレッズは、すかさずカウンターを仕掛けました。ガクポが右のサラーに展開。逆サイドで空いていたダルウィン・ヌニェスに出すかと思いきや、自ら打った左足シュートはニアに外れています。
15分の速攻は、ガクポのタッチが大きくなり、さらったカルバハルがクルトワに長いバックパス。昨季CLの決勝で9本のセーブを記録した守護神に、サラーが詰めています。サイドに蹴ればOKだったのですが、コントロールできずに膝に当たったボールがサラーに渡ってしまいました。左足のアウトにかけたボールがネットを揺らし、レッズのリードは2点に広がりました。
しかし20分、ボックス左でベンゼマのパスがヴィニシウスに通り、右足の一撃がファーのサイドネットに突き刺さりました。2-1となった25分、アーノルドが縦に出したスルーパスで、ヘンダーソンがボックス右に侵入。折り返しをもらったサラーを白いシャツが囲んで混戦となり、左にこぼれたボールをプッシュしたダルウィン・ヌニェスは、ミリトンにカットされました。
このシーンでアラバが負傷リタイアとなり、代役はナチョ。30分のCKのクリアがボックス左のヴィニシウスの前に落ち、1点めと同じ弾道の強烈な一撃がゴールを襲いました。左に飛んだアリソンが、外に弾き出すビッグセーブ!33分に敵陣右でボールを奪取したガクポは、クロスをロバートソンに通せませんでした。
36分、ジョー・ゴメスのバックパスがアリソンへ。右に出したボールが詰めたヴィニシウスの足に当たり、ゴールに飛び込んでしまいました。GKが蹴る瞬間、ウインガーは顔を背けており、足元に収めていればと悔やまれる失点です。
2-0から、まさかの2-2。44分のアーノルドのFKはクルトワがキャッチし、ヴィニシウスのラストパスがロドリゴに入った決定機は、ロバートソンがスライディングでクリアしました。前半はイーブン。シュート数は7対5、オンターゲットは4対3とホームのリヴァプールが上回っています。
後半立ち上がりの47分、ボックスの左脇からモドリッチが蹴った速いFKをミリトンが頭で押し込んで2-3。プレミアリーグで3失点以上が5回もあるチームは、右サイドの守備の脆さとセットピースの対応が課題となっています。
さらに55分、右から上がったロドリゴのパスをバイチェティッチがカットすると、奪ったカルバハルからロドリゴ、ベンゼマとつながり、エースが左足でシュート。インパクトの瞬間は、何でもないボールに見えたのですが、ジョー・ゴメスに当たったボールがアリソンの逆を突いて枠に転がってしまいました。
63分のリュディガーのロングシュートは、左にアウト。ここでガクポとダルウィン・ヌニェスが下がり、フィルミーノとジョッタが前線に入っています。65分、CKのクリアからバイチェティッチが右隅を狙うも、ボールは枠にいかず。直後、モドリッチが仕掛けたカウンターは、左のヴィニシウスが中央のベンゼマに転がし、アリソンをかわしたストライカーが左隅に収めました。
アーノルドのCKがフィルミーノの頭に届いたのは70分。ボールはクルトワの正面に飛んでしまいました。73分にジョー・ゴメスとヘンダーソンが下がり、ミルナーとマティプ。CLを勝ち抜くためではなく、今後のプレミアリーグのための交代策に見えます。自陣に引いている白いシャツは、2-5のままでOKと考えているのでしょう。
あまりにも静かなアンフィールド。85分にバイチェティッチに代わって入ったのは、エリオットです。チャンピオンズリーグで初めて、アンフィールドで5失点。サンティアゴ・ベルナベウで3ゴールが必要という次のゲームは、クラブ史上最も厳しい条件のセカンドレグといっていいでしょう。
ポゼッションは52%対48%、シュート数は9対9、パス本数は484対459、成功率は87%対86%、走行距離は116.5㎞対114.8㎞。4対6だったオンターゲットとスコア以外、レッズはスタッツで負けていません。最大の敗因は、メンタルでしょう。象徴的だったのは、踏ん張りたかったシーンでことごとく無力だったジョー・ゴメスです。
ヴィニシウスのコースを切れなかった1点め、外に蹴らずアリソンに緩いバックパス、モドリッチのFKに棒立ち、ベンゼマのシュートから目を切ってディフレクション、アリソンをかわしたベンゼマに寄せなかった5点め。すべての失点に微妙に絡んだCBは判断スピードが遅く、ぎりぎりまで粘るマインドもありませんでした。
大敗の責をひとりで背負う必要はありませんが、彼と周囲の選手に冷静さと執念があれば、次戦に希望をつなぐスコアで終われたのではないでしょうか。最高のスタートだっただけに、テンションが落ちた後半の30分が残念です。無冠濃厚となったチームの唯一の目標は、プレミアリーグのTOP4キープ。気持ちを切り替え、クリスタル・パレスに勝ち切ってほしいとしかいえません。
2022-23シーズンはラウンド16で激突。ファーストレグはアンフィールドです。クロップ監督は、プレミアリーグのニューカッスル戦と同じ顔ぶれを揃えています。GKアリソン、DFアーノルド、ジョー・ゴメス、ファン・ダイク、ロバートソン、MFヘンダーソン、ファビーニョ、バイチェティッチ。3トップはサラー、コーディー・ガクポ、ダルウィン・ヌニェスという布陣です。
キックオフから、厳しいプレスを続けるリヴァプール。2分に敵陣で奪ったコーディー・ガクポは、ボックス左でリターンをもらった瞬間、スリップしてしまいました。先制は4分、ヘンダーソンのパスを右サイドで受けたサラーが、カットインから完璧なスルーパスをゴール前へ。右足のヒールでプッシュしたのは、ニューカッスル戦で決めたばかりのダルウィン・ヌニェスです。
首尾よくリードしたホームチームは、プレスの強度を落としています。11分にジョー・ゴメスが自陣バイタルエリアで奪われると、ベンセマのパスからロドリゴがシュート。ブロックしたレッズは、すかさずカウンターを仕掛けました。ガクポが右のサラーに展開。逆サイドで空いていたダルウィン・ヌニェスに出すかと思いきや、自ら打った左足シュートはニアに外れています。
15分の速攻は、ガクポのタッチが大きくなり、さらったカルバハルがクルトワに長いバックパス。昨季CLの決勝で9本のセーブを記録した守護神に、サラーが詰めています。サイドに蹴ればOKだったのですが、コントロールできずに膝に当たったボールがサラーに渡ってしまいました。左足のアウトにかけたボールがネットを揺らし、レッズのリードは2点に広がりました。
しかし20分、ボックス左でベンゼマのパスがヴィニシウスに通り、右足の一撃がファーのサイドネットに突き刺さりました。2-1となった25分、アーノルドが縦に出したスルーパスで、ヘンダーソンがボックス右に侵入。折り返しをもらったサラーを白いシャツが囲んで混戦となり、左にこぼれたボールをプッシュしたダルウィン・ヌニェスは、ミリトンにカットされました。
このシーンでアラバが負傷リタイアとなり、代役はナチョ。30分のCKのクリアがボックス左のヴィニシウスの前に落ち、1点めと同じ弾道の強烈な一撃がゴールを襲いました。左に飛んだアリソンが、外に弾き出すビッグセーブ!33分に敵陣右でボールを奪取したガクポは、クロスをロバートソンに通せませんでした。
36分、ジョー・ゴメスのバックパスがアリソンへ。右に出したボールが詰めたヴィニシウスの足に当たり、ゴールに飛び込んでしまいました。GKが蹴る瞬間、ウインガーは顔を背けており、足元に収めていればと悔やまれる失点です。
2-0から、まさかの2-2。44分のアーノルドのFKはクルトワがキャッチし、ヴィニシウスのラストパスがロドリゴに入った決定機は、ロバートソンがスライディングでクリアしました。前半はイーブン。シュート数は7対5、オンターゲットは4対3とホームのリヴァプールが上回っています。
後半立ち上がりの47分、ボックスの左脇からモドリッチが蹴った速いFKをミリトンが頭で押し込んで2-3。プレミアリーグで3失点以上が5回もあるチームは、右サイドの守備の脆さとセットピースの対応が課題となっています。
さらに55分、右から上がったロドリゴのパスをバイチェティッチがカットすると、奪ったカルバハルからロドリゴ、ベンゼマとつながり、エースが左足でシュート。インパクトの瞬間は、何でもないボールに見えたのですが、ジョー・ゴメスに当たったボールがアリソンの逆を突いて枠に転がってしまいました。
63分のリュディガーのロングシュートは、左にアウト。ここでガクポとダルウィン・ヌニェスが下がり、フィルミーノとジョッタが前線に入っています。65分、CKのクリアからバイチェティッチが右隅を狙うも、ボールは枠にいかず。直後、モドリッチが仕掛けたカウンターは、左のヴィニシウスが中央のベンゼマに転がし、アリソンをかわしたストライカーが左隅に収めました。
アーノルドのCKがフィルミーノの頭に届いたのは70分。ボールはクルトワの正面に飛んでしまいました。73分にジョー・ゴメスとヘンダーソンが下がり、ミルナーとマティプ。CLを勝ち抜くためではなく、今後のプレミアリーグのための交代策に見えます。自陣に引いている白いシャツは、2-5のままでOKと考えているのでしょう。
あまりにも静かなアンフィールド。85分にバイチェティッチに代わって入ったのは、エリオットです。チャンピオンズリーグで初めて、アンフィールドで5失点。サンティアゴ・ベルナベウで3ゴールが必要という次のゲームは、クラブ史上最も厳しい条件のセカンドレグといっていいでしょう。
ポゼッションは52%対48%、シュート数は9対9、パス本数は484対459、成功率は87%対86%、走行距離は116.5㎞対114.8㎞。4対6だったオンターゲットとスコア以外、レッズはスタッツで負けていません。最大の敗因は、メンタルでしょう。象徴的だったのは、踏ん張りたかったシーンでことごとく無力だったジョー・ゴメスです。
ヴィニシウスのコースを切れなかった1点め、外に蹴らずアリソンに緩いバックパス、モドリッチのFKに棒立ち、ベンゼマのシュートから目を切ってディフレクション、アリソンをかわしたベンゼマに寄せなかった5点め。すべての失点に微妙に絡んだCBは判断スピードが遅く、ぎりぎりまで粘るマインドもありませんでした。
大敗の責をひとりで背負う必要はありませんが、彼と周囲の選手に冷静さと執念があれば、次戦に希望をつなぐスコアで終われたのではないでしょうか。最高のスタートだっただけに、テンションが落ちた後半の30分が残念です。無冠濃厚となったチームの唯一の目標は、プレミアリーグのTOP4キープ。気持ちを切り替え、クリスタル・パレスに勝ち切ってほしいとしかいえません。
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