2023.02.26 プレミアリーグ観戦記2022-23プレミアリーグ観戦記
【Crystal Palace×Liverpool】指揮官の用兵は空回り…リヴァプール、無念のスコアレスドロー!
2020-21シーズンは、2月初旬からの1ヵ月でプレミアリーグ7戦1勝6敗という絶不調がありました。しかし、その後の10試合は8勝2分で3位フィニッシュ。TOP4に返り咲いた2016-17シーズン以降、ユルゲン・クロップ率いるリヴァプールが長期間の不振に陥ることはありませんでした。
ところが今季は、プレミアリーグ23試合で10勝6分7敗。3連勝以上は1回のみで、最高順位は6位という苦しいシーズンを過ごしています。ファン・ダイクは振り回されるシーンが増え、シュートレンジで寄せ切れずに失点を喫する姿が目立ちます。ジョー・ゴメスとマティプも冷静さを失うことが多く、ファビーニョは堅実な守備とパスワークを強みとするMFではなくなっています。
昨季プレミアリーグで69ゴールを決めた前線は、23戦で26発と決定力を落としています。23試合8ゴールは、モー・サラーのスタッツではありません。攻守ともに課題が激増したチームは、すぐに立て直せなければTOP4から陥落する瀬戸際といっても大げさではないでしょう。
土曜日に開催されたプレミアリーグ25節は、セルハースト・パークでクリスタル・パレス。開幕直後にアンフィールドでドローに持ち込まれたやっかいな相手です。クロップ監督は、ファビーニョとバイチェティッチをベンチに置き、ヘンダーソン、ナビ・ケイタ、ミルナーを中盤に配しています。
2人のセントラルMFは、2-5で大敗したレアル・マドリード戦で失点のきっかけになったのを咎められたのか、あるいは予定通りのターンオーバーか。いずれにしても、ショッキングな敗戦直後の大胆な起用をポジティブに捉えることはできません。開始10分、中央から上がったガクポが右のサラーにラストパス。左足のダイレクトショットは、ニアに外れました。
2分後、アリソンからのビルドアップで、アーノルドの不用意なパスをマテタが奪取。アリソンが間合いを詰めてコースを塞ぎ、ループシュートを外させて事なきを得ました。18分に左から上がったのはロバートソン。クロスが中央に入り、グエイのクリアを拾ったジョッタのシュートは、GKグアイタの正面です。
22分のチャンスは、ロバートソンが左から蹴ったFKからでした。右サイドに流れたボールをマティプがファーに浮かすと、ゴールの左脇で合わせたジョッタのヘッドはニアポストにヒット。24分のオリーズのFKはグエイにぴったりでしたが、ジャストミートしたヘディングシュートは左に逸れていきました。
29分のアーノルドのFKは、ヘンダーソンの顔面に当たって右にアウト。クリスタル・パレスは前線に楔を入れてサイドに展開する形が決まるようになり、42分に左サイドから決定機を創りました。アーノルドから奪ったシュラップがニアにグラウンダー。左足のダイレクトショットをクロスバーに当てたマテタは、両手で顔を覆って悔しがっています。
ハーフタイムにナビ・ケイタが下がり、エリオットが右のインサイドへ。49分にアーノルドの高速クロスをジョッタが右足で合わせ、アンデルセンに当たったボールがサラーの足元に入ると、左足のコントロールショットはクロスバーに弾かれました。
ロバートソンからヘンダーソン、ミルナー、エリオット、サラーと右に運んだ52分のアタックは、縦パスでボックスの右脇に出たアーノルドのクロスをグアイタがゴール裏に弾き出しました。57分にCKのこぼれ球に反応したマティプは、左足のシュートがニアにアウト。ゴールが遠いレッズは、ショートカウンターのパスワークが乱れて逆襲を喰らうシーンが増えています。
71分、ジョッタとアーノルドに代わってファビーニョとフィルミーノ。81分の速攻は、サラーが縦に流したスルーパスでガクポがグアイタと1対1になるも、足元に詰めたGKがチップキックのコースを塞ぎました。84分のガクポをバイチェティッチは、どんな意図があったのか。勝ちにいくなら、効果的なボールを出せていないヘンダーソンをファビオ・カルヴァーリョでしょう。
かくしてスコアレスドロー。クロップ監督の用兵が空回りした感がある一戦。先発のヘンダーソン、ナビ・ケイタ、ミルナーは、ドリブルで7回も抜かれており、前線を動かせるパスを出せませんでした。オンターゲットゼロに終わったクリスタル・パレスは、アタッカーの個人技に依存せず、速いパスワークでゴールに迫ればチャンスを増やせたのではないでしょうか。
夏の退団が噂されているファビーニョですが、先発しなかった公式戦は4勝2分5敗、プレミアリーグは2勝2分3敗です。ファン・ダイク、マティプ、チアゴより2つ下の29歳。プレッシングや攻撃時の連携を見直せば、復活するのではないでしょうか。カゼミーロの脇で活き活きとプレイするフレッジ、ジンチェンコのサポートで攻撃における貢献度が高まったジャカのように。
2015-16シーズンに、7年めのクロップの下で19節まで最下位だったドルトムントは、オーバメヤンのポジションを変えてから9勝3分3敗と立ち直りました。今のリヴァプールも、うまくはまる戦い方を見出せば強さを取り戻せるはずです。4位トッテナムは1試合消化が多く、ギャップは6ポイント。何としても死守したいCL出場権は、視界に入っています。
ところが今季は、プレミアリーグ23試合で10勝6分7敗。3連勝以上は1回のみで、最高順位は6位という苦しいシーズンを過ごしています。ファン・ダイクは振り回されるシーンが増え、シュートレンジで寄せ切れずに失点を喫する姿が目立ちます。ジョー・ゴメスとマティプも冷静さを失うことが多く、ファビーニョは堅実な守備とパスワークを強みとするMFではなくなっています。
昨季プレミアリーグで69ゴールを決めた前線は、23戦で26発と決定力を落としています。23試合8ゴールは、モー・サラーのスタッツではありません。攻守ともに課題が激増したチームは、すぐに立て直せなければTOP4から陥落する瀬戸際といっても大げさではないでしょう。
土曜日に開催されたプレミアリーグ25節は、セルハースト・パークでクリスタル・パレス。開幕直後にアンフィールドでドローに持ち込まれたやっかいな相手です。クロップ監督は、ファビーニョとバイチェティッチをベンチに置き、ヘンダーソン、ナビ・ケイタ、ミルナーを中盤に配しています。
2人のセントラルMFは、2-5で大敗したレアル・マドリード戦で失点のきっかけになったのを咎められたのか、あるいは予定通りのターンオーバーか。いずれにしても、ショッキングな敗戦直後の大胆な起用をポジティブに捉えることはできません。開始10分、中央から上がったガクポが右のサラーにラストパス。左足のダイレクトショットは、ニアに外れました。
2分後、アリソンからのビルドアップで、アーノルドの不用意なパスをマテタが奪取。アリソンが間合いを詰めてコースを塞ぎ、ループシュートを外させて事なきを得ました。18分に左から上がったのはロバートソン。クロスが中央に入り、グエイのクリアを拾ったジョッタのシュートは、GKグアイタの正面です。
22分のチャンスは、ロバートソンが左から蹴ったFKからでした。右サイドに流れたボールをマティプがファーに浮かすと、ゴールの左脇で合わせたジョッタのヘッドはニアポストにヒット。24分のオリーズのFKはグエイにぴったりでしたが、ジャストミートしたヘディングシュートは左に逸れていきました。
29分のアーノルドのFKは、ヘンダーソンの顔面に当たって右にアウト。クリスタル・パレスは前線に楔を入れてサイドに展開する形が決まるようになり、42分に左サイドから決定機を創りました。アーノルドから奪ったシュラップがニアにグラウンダー。左足のダイレクトショットをクロスバーに当てたマテタは、両手で顔を覆って悔しがっています。
ハーフタイムにナビ・ケイタが下がり、エリオットが右のインサイドへ。49分にアーノルドの高速クロスをジョッタが右足で合わせ、アンデルセンに当たったボールがサラーの足元に入ると、左足のコントロールショットはクロスバーに弾かれました。
ロバートソンからヘンダーソン、ミルナー、エリオット、サラーと右に運んだ52分のアタックは、縦パスでボックスの右脇に出たアーノルドのクロスをグアイタがゴール裏に弾き出しました。57分にCKのこぼれ球に反応したマティプは、左足のシュートがニアにアウト。ゴールが遠いレッズは、ショートカウンターのパスワークが乱れて逆襲を喰らうシーンが増えています。
71分、ジョッタとアーノルドに代わってファビーニョとフィルミーノ。81分の速攻は、サラーが縦に流したスルーパスでガクポがグアイタと1対1になるも、足元に詰めたGKがチップキックのコースを塞ぎました。84分のガクポをバイチェティッチは、どんな意図があったのか。勝ちにいくなら、効果的なボールを出せていないヘンダーソンをファビオ・カルヴァーリョでしょう。
かくしてスコアレスドロー。クロップ監督の用兵が空回りした感がある一戦。先発のヘンダーソン、ナビ・ケイタ、ミルナーは、ドリブルで7回も抜かれており、前線を動かせるパスを出せませんでした。オンターゲットゼロに終わったクリスタル・パレスは、アタッカーの個人技に依存せず、速いパスワークでゴールに迫ればチャンスを増やせたのではないでしょうか。
夏の退団が噂されているファビーニョですが、先発しなかった公式戦は4勝2分5敗、プレミアリーグは2勝2分3敗です。ファン・ダイク、マティプ、チアゴより2つ下の29歳。プレッシングや攻撃時の連携を見直せば、復活するのではないでしょうか。カゼミーロの脇で活き活きとプレイするフレッジ、ジンチェンコのサポートで攻撃における貢献度が高まったジャカのように。
2015-16シーズンに、7年めのクロップの下で19節まで最下位だったドルトムントは、オーバメヤンのポジションを変えてから9勝3分3敗と立ち直りました。今のリヴァプールも、うまくはまる戦い方を見出せば強さを取り戻せるはずです。4位トッテナムは1試合消化が多く、ギャップは6ポイント。何としても死守したいCL出場権は、視界に入っています。
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