イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

コウチーニョの巧みな同点ゴールで勝負あり!リヴァプールがライバルを破り、ベスト8進出!

ヨーロッパリーグラウンド16、プレミアリーグ勢同士の対決となったリヴァプールVSマンチェスター・ユナイテッド。初戦は2-0でリヴァプール勝利。オールド・トラフォードの第2戦は、ホームチームが勝ち抜くには最低でも2点が必要です。GKデ・ヘアに、ロホ、スモーリング、ブリント、ヴァレラの4バック。キャリックとフェライニをセントラルにおき、マタ、リンガード、マルシアル、トップにはラシュフォード。リヴァプールは、左SBアルベルト・モレノが負傷欠場となり、ナサニエル・クライン、サコ、デヤン・ロブレン、ミルナーの4人が最終ライン。ヘンダーソンとエムレ・ジャンのセンターにコウチーニョ、フィルミーノ、ララナが2列め、最前線にスタリッジです。マンチェスター・ユナイテッドは攻めなければいけませんが、先に失点をすればノルマは4点となり、絶望的です。開始早々から主導権を握るホームチームは、左のマルシアルにボールを集めて攻め込みますが、プレミアリーグで3連勝中のレッズの最終ラインは落ち着いており、中へのフィードを許しません。

10分もすると、両者の運動量の違いが明らかになります。リヴァプールの中盤のつぶしが早く、マンチェスター・ユナイテッドは前線にいいボールを通せません。14分にマタが高い位置でインターセプトに成功するも、ラシュフォードに渡せず。19分、ホームチームに訪れた最初の決定機は、ロホのクロスからでした。高いボールにミルナーが対応を誤り、リンガードがフリーでヘディングシュートを放つとミニョレがセーブ。このCKからマタが一瞬フリーとなり、左足でボレーを放ちますが、力んだシュートは右に切れていきます。22分、ラシュフォードからのパスを受けて、左サイドから中に持ち込んだマルシアルはフィニッシュを浮かしてしまい、先制はなりません。

24分にフェライニのミスパスを拾ったスタリッジは、ブリントが詰めてカット。直後にマルシアルの突破からラシュフォードが狙ったチャンスはサコが抑え、ラシュフォードがインターセプトされて右サイドを突かれたショートカウンターは、コウチーニョのトラップが長すぎシュートに至りません。攻守がめまぐるしく変わるスピーディーな展開。28分、スタリッジがポストに入ってララナに落とした右サイドからのチャンスは、クロスがDFに当たったこぼれ球をコウチーニョが直接狙いますが、デ・ヘアが素晴らしいセーブで逃れます。30分のフィルミーノのミドルはGKの正面に飛び、レッズはゴールを奪えません。

マンチェスター・ユナイテッドの先制点のきっかけは、ロホの素晴らしいインターセプトでした。31分、ペナルティエリアのすぐ外でフィルミーノからボールをさらったロホが左のマルシアルに流すと、縦へのドリブルを止めようとしたナサニエル・クラインが足を引っかけてしまいます。PKは、マルシアルが冷静に左に蹴り込み1-034分、角度がないところから狙ったスタリッジの直接FKはデ・ヘアが届かなかったものの、クロスバーに阻まれます。キャリックのスルーパスでラシュフォードが右からえぐった37分の決定機は、マイナスのグラウンダーを誰も触れません。

40分、コウチーニョに預けてリターンをもらったヘンダーソンはゴール前でフリーでしたが、焦りがあったのか右足のボレーを打ち上げてしまいました。43分、右からマタが蹴ったFKがクリアされると、最後方からブリントが上げた高いボールをフェライニが左足で戻し、ゴール前に飛び込んだロホがボレー。決定的なシーンでしたが、シュートはわずかに左ポストの外です。このまま前半を終わらせたかったホームチームを絶望の淵に追いやったのは、コウチーニョでした。エムレ・ジャンの縦パスをもらい、左サイドからドリブルを始めた10番は、ヴァレラを簡単に置き去りにしてデ・ヘアと向き合うと、巧みなチップキックでGKの脇を抜きました。1-1、ホームチームは、勝ち抜くために3点が必要です。

後半のマンチェスター・ユナイテッドは、プレミアリーグ10節のマンチェスターダービー以来となるバレンシアが右SB。フェライニを最前線に据え、落としたボールをラシュフォードやマルシアルが狙う戦術です。51分、キャリックが蹴った左からのFKはミルナーがクリア。56分にリンガードのシュートのルーズボールを左に持ち込んだマルシアルは、ラシュフォードへのラストパスをサコにカットされてしまいます。60分、右に出たキャリックのクロスはフェライニにぴったりでしたが、ヘディングシュートはミニョレの正面。残り30分で3ゴール、ミッションの難易度はじわじわと上がっています。63分にロホをダルミアンにチェンジしたのは負傷でしょうか。クロップ監督のほうは、68分にスタリッジをオリギ。勝ち越し点すら奪えないマンチェスター・ユナイテッドの3枚めは、キャリックをシュヴァインシュタイガーです。

ヘンダーソンをジョー・アレンにスイッチしたレッズがベスト8に向かっています。72分にラシュフォードが右サイドを崩したチャンスは、絶好の折り返しをフェライニが打ち上げてしまいました。75分、エムレ・ジャンのヒールパスを受けたコウチーニョのシュートはデ・ヘアがキャッチ。その3分後にも、左サイドからのララナのパスをコウチーニョに狙われ、勝ち越しどころか逆転を許しそうな展開です。90分、左からドリブルで持ち込んだオリギのシュートはデ・ヘアがキャッチ。リヴァプールのほうがシュートが多い状態では、2点めすら難しいでしょう。プレミアリーグではダブルを決めたマンチェスター・ユナイテッドは、リヴァプールに2試合とも勝てませんでした。タイムアップ後のピッチでは、クロップ監督が晴れ晴れとした表情でベスト8進出を決めた選手たちをねぎらっています。

コウチーニョの同点ゴールが激痛でした。サイドは何度か崩せていたマンチェスター・ユナイテッドは、1点でOKなら落ち着いて戦えたはずですが、3点という途方もない目標に、プレイが荒くなってしまいました。とはいえ、最後は息切れしたものの、よく戦いました。今日は相手の守備が1枚上手でした。マンチェスター・ユナイテッドは、プレミアリーグ3試合を含むここ7戦で2失点が1度もないリヴァプ―ルに、2点のビハインドを背負わされてはいけなかったのだと思います。

レッズサポーターのみなさん、ベスト8進出おめでとうございます。セリエA勢が全滅したので、プレミアリーグはポイントを積み重ねるのみ。スペインとドルトムント、シャフタル・ドネツクを回避し、ブラガかプラハを引いてベスト4に進んでいただければと思います。クロップ監督のチームは、ずいぶん守備が改善しました。今の勢いなら、ヨーロッパリーグの上位だけでなく、TOP10とのアウェイゲームがセインツ戦しかないプレミアリーグでもCL出場権が狙えるのではないでしょうか。いい監督に来ていただいたのだなと、あらためて思います。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“コウチーニョの巧みな同点ゴールで勝負あり!リヴァプールがライバルを破り、ベスト8進出!” への9件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    コウチーニョのゴールが決まるまでは、逆転されるのでは?とヒヤヒヤでした。ラシュフォードとマルシャルはいい選手ですね。この2人には手を焼いていた感じがあります。レッズのDFは気持ち入ってましたね。一頃に比べるとだいぶ改善されました。
    UEFAポイントのライバルであるイタリア勢が消えたので、CLと共にポイント積み上げるだけですね。本日夜の抽選が楽しみです!

  2. えじ より:

    お疲れ様です。やはりオールドトラフォードは簡単には勝たしてくれないなと感じた試合でした。

    コウチーニョがあのタイミングで決めたのも相当ダメージを与えたのかなと思います。準々決勝はなんだかスペイン勢と当たる気がしております。

  3. Hato より:

    更新お疲れ様です
    今日はコウチに脱帽でした
    セビージャ、ドルトムント、ビジャレアル辺りは避けたいですねf^_^;)

  4. リバサポ より:

    ポイントできるだけ獲得できればいいんですが、次の相手次第ですね〜

  5. nyonsuke より:

    更新お疲れさまでした。

    やはり敵地での試合は難しいですね。
    コウチのゴールが決まるまでは嫌な感じが漂っていましたが、あれでだいぶ楽になりました。
    今日のコウチはキレキレでしたね。
    おかげでリヴァプールはほぼプラン通りに試合をこなせたと思います。
    かたやマン・ユナイテッドは縦に早い攻撃ができていたので、もう少し中盤で勝負できれば違う試合ができたのではないでしょうか?
    シュバインシュタイガーがもう少し早く入って、ダルミアンでなくデパイのほうがリヴァプールは嫌だったと思います。
    シュバインシュタイガーのララーナへのタックルは行き過ぎでしたが、あーいうプレーがもっと必要だったと思います。
    昨季のダービーでのジェラードの一発レッドを思い出しましたが、ベンチも選手も後半は覇気がなく今後のユナイテッドが心配です。

    なんにせよ、これでベスト8。
    プレミア勢でヨーロッパに残っているのはシティとレッズのみ。
    UEFAポイントを稼ぐためにレッズの責任も重大ですが、純粋にタイトルがほしいですね。
    レッズの今季はまだ終わりません。
    楽しみです。

  6. 更新お疲れ様です。

    コウチはもちろんですが、セットプレーでフェライニ、スモーリングというターゲットがいて、マタ、キャリックというキッカーがいる相手に対して、安定した守備を見せてくれたDF陣が素晴らしかったと思います。
    特に空中戦で負けず、クリアミスも無かったサコーが素晴らしかったと思います。
    クロップは一体何を授けたのでしょうか?
    キャラも「このプレーを続けていれば、クロップは夏に2~3人取らなくて済むだろう(訳が合ってるか不安ですが)」なんて言ってましたね。

    トップ4とEL制覇のどちらで来季のCLを目指すのか難しい選択になってきましたが、クロップなら「どっちも獲りたい!!!」と威勢のいいことを言ってくれそうです。

  7. makoto より:

    Mackiさん>
    追いつけると思っていたところに激痛の同点ゴールでした。コウチーニョの一発は、完璧なプレイでしたね。レッズのDF陣は中が堅かったです。

    えじさん>
    まさに、時間帯も痛かったですね。

    Hatoさん リバサポさん>
    ですね。ドルトムントVSセビージャなど、つぶしあってもらえれば(弱気ですが)

    nyonsukeさん>
    「あと3点」が厳しすぎて、後半のマンチェスター・ユナイテッドの選手たちは意気消沈でしたね。後半頭からデパイぐらいのギャンブルに出てもよかったのではないかと思ってました。一発勝負ですし。

    イスタンブールよりさん>
    守備、よくなりましたね。われわれはプレミアリーグをがんばりますので、できればELのほうを優先していただきたいのですが…(笑)

  8. カレン より:

    文才ですね。

    ブログとは思えないなぁ毎回。

    すごいな。

  9. makoto より:

    カレンさん>
    ありがとうございます。これからも精進いたします!

コメントを残す