ゴールが遠かったトッテナム、本拠地でもドルトムントに完敗してEL敗退!
早い時間にゴールを奪い、ドルトムントの焦りを誘えれば奇跡が起こるかもしれないというぐらいの淡い期待しか持てないゲーム。2点までなら獲られてもいいアウェイチームは、フォアチェックをかけながらも受けにまわっており、トッテナムが攻めあぐむ展開。13分、劣勢のホームチームにアクシデント。ロリスと交錯して頭を強く打っていたベン・デイヴィスが座り込んでしまい、ポチェッティーノ監督は「プレミアリーグ要員」のダニー・ローズを使わされます。14分にトラップ一発でヴィマーを抜き去ったムヒタリアンには度肝を抜かれました。ヒールで落としたボールをダイレクトで狙ったマルコ・ロイスの一撃は外からサイドネットに当たり、失点はまぬがれたものの、先制の予感が漂うのは今日もドルトムントです。
指揮官がファーストレグで使わなかったエリック・ダイアー、デル・アリを出したのは、勝ちにいったというよりは、ホームのサポーターの前でファイティングポーズだけは見せたかったからではないでしょうか。プレミアリーグ19ゴールのエースはベンチ、エリクセンとデンベレに至っては完全にお休みのチームは創造性を欠き、無理な縦パスでマイボールを失うシーンが目立ちます。24分、ラメラが最終ラインに戻したパスをカストロに引っかけられてしまいました。転がった先にいたのは、よりによってオーバメアン。アルデルヴァイレルトやライアン・メイソンはまずは後ろをケアしようと下がりますが、シュートコースが空いたとみたオーバメヤンは無理に突っかけようとせず、狙いすましたコントロールショットを放ちます。アルデルヴァイレルトの脇を抜けたボールは、右のサイドネットに一直線。名手ロリスが指先で触れることしかできなかった素晴らしい一撃で、トッテナムの息の根は完全に止まりました。
22分にエリック・ダイアーがCKをヘッドで狙ったシーンぐらいしかチャンスがなく、枠内シュートを打てないままポゼッション率だけ上げさせられたスパーズは、後半もオーバメヤンに決められてしまいます。4点のビハインドを追うチームが、カウンターを喰らって5対3のシーンを創られたのはやむなしでしょう。ペナルティエリアに右から入ってラストパスをもらったストライカーは、コースを読んでファーに動いたロリスの左手を弾き、0-2です。直後の74分、スボティッチのバックパスミスをさらったソン・フンミンがGKヴァイデンフェラーをかわして右足で流し込みますが、そこからはスコアは動きませんでした。1-2、優勝候補のドルトムントが悠々と8強入りを決めました。
ポチェッティーノ監督は、初戦でスタメンを落とした時点で半ば敗退を覚悟していたでしょう。もしそうであれば、予定のターンオーバー、1-2とさほどショックが残らない着地、トム・キャロルとオノマーに場数を踏ませた後半と、さほど傷がつかず収穫もあった敗戦だったのではないかと思います。ドルトムントとの2試合は、これだけ強いチームを創ったトゥヘル監督をリスペクトするしかありません。若い選手が多く、発展途上のトッテナムには、来季のチャンピオンズリーグでの活躍を期待します。ただし…。中盤の下がり目にひとり、サイドにひとりトップクラスの選手を獲得し、ハリー・ケインと違うタイプのストライカーを入れないとCLでは厳しいのではないかとも思います。とにもかくにもまずはプレミアリーグですね。ポチェッティーノ監督の視界に入っているのは、4位以内という控えめな目標ではないと思われますが…。
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更新おつかれさまです。
現在スパーズが目指しているサッカーを体感できたことはとてもいい経験になったと思います。
しかしオーバメヤンは凄かったです。単純に1点目は脱帽です。彼やCLを見て思いましたが、強いチームには素晴らしいストライカーがいますね。今欧州でプレミア勢が勝てない一つの要因にワールドクラスのストライカー不在があると思います。ユナイテッドしかりガナーズしかり。得点王争いが今の時期10点台なのは主要リーグではプレミアリーグぐらいですから。話が大きくなってしまいましたが、ケインには是非ワールドクラスになってほしいと思っています。
にわかスパーズファンさん>
クリスティアーノ・ロナウド、スアレスとゴールを決められる選手を持っていかれたのも、プレミアリーグが厳しくなった理由のひとつかもしれませんね。おっしゃるとおり、ハリー・ケインやスタリッジが怪物化してくれるといいのですが。