2023.04.04 監督トピックス
輝かしき2年半、孤独だった8ヵ月。レスターとロジャース、長すぎた春の終わり。
「BBC」のフィル・マクナルティ記者は、しばし悩んだのではないでしょうか。どっちから書こうか? 予測不能の衝撃のダブル。チェルシーがグレアム・ポッター監督を解任した夜、レスターもブレンダン・ロジャース監督がチームを去ると発表しました。
コンテとロジャースの「双方合意のうえ」という表現は、クラブの気遣いでしょう。今季プレミアリーグの監督解任は、史上最多の13人となりました。レスターの経営ボードがロジャースを諦めたのは、プレミアリーグ29節のクリスタル・パレス戦を2-1で落とし、降格ゾーンの19位に転落したからです。
セルティックで2シーズン連続トレブルを達成した指揮官が、イースト・ミッドランズにやってきたのは2019年2月でした。退屈と評されていたクロード・ピュエルの後を継いだロジャースは、あっという間に攻撃的なスタイルを定着させ、12位に沈んでいたクラブを7位にジャンプアップさせました。
初年度のプレミアリーグを6勝2分3敗で終えたマネージャーは、2019-20シーズンに早くもCL出場権争いに食い込みました。マグワイアを失ったものの、ジャスティン、アヨゼ・ペレス、デニス・プラートで攻撃力を強化し、モナコからレンタルしていたティーレマンスも獲得。9節からの8連勝で波に乗り、前半戦を2位で終えたレスターは、36節まで4位に留まっていました。
しかし、37節のスパーズ戦は3-0完敗で5位に転落。勝ったほうがTOP4だった最終節のマンチェスター・ユナイテッド戦はホームでしたが、71分にブルーノ・フェルナンデスにPKを決められ、0-2で敗れ去りました。リベンジを果たしたい2020-21シーズンは、36節まで3位と前年よりひとつ上でラスト2戦を迎えました。
4位だったチェルシーとのシックスポインターは、2-1で惜敗。5位に転落したレスターは、最終節は必勝で、リヴァプールとチェルシーのどちらかがポイントを落とせばTOP4という条件でした。70分まで、チェルシーはアストン・ヴィラに2-0でリードされており、レスターはスパーズに2-1。残り20分を守り切れば、CL出場権を獲得できたのですが…。
76分、カスパー・シュマイケルのパンチミスで2-2。攻めなければならなかったレスターは、速攻からガレス・ベイルに2発喰らい、2年連続5位でシーズンを終えました。悔しい幕切れでしたが、FAカップ決勝でチェルシーを1-0で下し、2015-16シーズンのプレミアリーグ制覇以来のタイトルを獲得しています。
あれから2年。ロジャース凋落の原因は、レスターの財政難でした。カスター・シュマイケルとフォファナが去り、ジョニー・エヴァンスが衰えが見られた最終ラインの補強はフォエスのみ。指揮官との対立でソユンチュは離脱し、ジャスティンは重傷でシーズンアウトとなってしまいました。
1月にハリー・サウター、クリスティアンセン、テテを獲得したものの、状況は好転せず。ロジャース監督との折り合いが悪かったとされるアヨゼ・ペレスとオルブライトンのローン移籍、ヴァーディーの不振、ティーレマンスの負傷も追い打ちとなりました。直近のプレミアリーグ6試合は1分5敗。巻き返す兆しはなく、解任はやむをえません。
「ロジャースは孤立していた」という「テレグラフ」のジョン・パーシー記者は、「もっと早くやめるべきだったのかもしれない」と綴っています。
一部の選手を、ロジャースは必要としていなかった。
一部の選手は、ロジャースに不満を抱いていた。
経営ボードは、ロジャースを支援できない。
サポーターは、ロジャースを愛していない。
ビッグクラブ復帰の踏み台にしようとしていると思われた元レッズの指揮官は、1年半も前からサポーターの厳しい声を受けていました。スペシャルな2年半の蜜月を経たレスターとロジャースは、シーズンが始まる前からこの日に向かっていたのかもしれません。ポッターのレポートを先に書いたであろうフィル・マクナルティ記者は、彼についてこう記しています。
「人懐っこいロジャースは、これからもプレミアリーグをはじめとするクラブにとって、魅力的であり続けることは間違いない。しかしレスターでの終わり方によって、当分はハイエンドのポストに手が届かなくなった」
コンテとロジャースの「双方合意のうえ」という表現は、クラブの気遣いでしょう。今季プレミアリーグの監督解任は、史上最多の13人となりました。レスターの経営ボードがロジャースを諦めたのは、プレミアリーグ29節のクリスタル・パレス戦を2-1で落とし、降格ゾーンの19位に転落したからです。
セルティックで2シーズン連続トレブルを達成した指揮官が、イースト・ミッドランズにやってきたのは2019年2月でした。退屈と評されていたクロード・ピュエルの後を継いだロジャースは、あっという間に攻撃的なスタイルを定着させ、12位に沈んでいたクラブを7位にジャンプアップさせました。
初年度のプレミアリーグを6勝2分3敗で終えたマネージャーは、2019-20シーズンに早くもCL出場権争いに食い込みました。マグワイアを失ったものの、ジャスティン、アヨゼ・ペレス、デニス・プラートで攻撃力を強化し、モナコからレンタルしていたティーレマンスも獲得。9節からの8連勝で波に乗り、前半戦を2位で終えたレスターは、36節まで4位に留まっていました。
しかし、37節のスパーズ戦は3-0完敗で5位に転落。勝ったほうがTOP4だった最終節のマンチェスター・ユナイテッド戦はホームでしたが、71分にブルーノ・フェルナンデスにPKを決められ、0-2で敗れ去りました。リベンジを果たしたい2020-21シーズンは、36節まで3位と前年よりひとつ上でラスト2戦を迎えました。
4位だったチェルシーとのシックスポインターは、2-1で惜敗。5位に転落したレスターは、最終節は必勝で、リヴァプールとチェルシーのどちらかがポイントを落とせばTOP4という条件でした。70分まで、チェルシーはアストン・ヴィラに2-0でリードされており、レスターはスパーズに2-1。残り20分を守り切れば、CL出場権を獲得できたのですが…。
76分、カスパー・シュマイケルのパンチミスで2-2。攻めなければならなかったレスターは、速攻からガレス・ベイルに2発喰らい、2年連続5位でシーズンを終えました。悔しい幕切れでしたが、FAカップ決勝でチェルシーを1-0で下し、2015-16シーズンのプレミアリーグ制覇以来のタイトルを獲得しています。
あれから2年。ロジャース凋落の原因は、レスターの財政難でした。カスター・シュマイケルとフォファナが去り、ジョニー・エヴァンスが衰えが見られた最終ラインの補強はフォエスのみ。指揮官との対立でソユンチュは離脱し、ジャスティンは重傷でシーズンアウトとなってしまいました。
1月にハリー・サウター、クリスティアンセン、テテを獲得したものの、状況は好転せず。ロジャース監督との折り合いが悪かったとされるアヨゼ・ペレスとオルブライトンのローン移籍、ヴァーディーの不振、ティーレマンスの負傷も追い打ちとなりました。直近のプレミアリーグ6試合は1分5敗。巻き返す兆しはなく、解任はやむをえません。
「ロジャースは孤立していた」という「テレグラフ」のジョン・パーシー記者は、「もっと早くやめるべきだったのかもしれない」と綴っています。
一部の選手を、ロジャースは必要としていなかった。
一部の選手は、ロジャースに不満を抱いていた。
経営ボードは、ロジャースを支援できない。
サポーターは、ロジャースを愛していない。
ビッグクラブ復帰の踏み台にしようとしていると思われた元レッズの指揮官は、1年半も前からサポーターの厳しい声を受けていました。スペシャルな2年半の蜜月を経たレスターとロジャースは、シーズンが始まる前からこの日に向かっていたのかもしれません。ポッターのレポートを先に書いたであろうフィル・マクナルティ記者は、彼についてこう記しています。
「人懐っこいロジャースは、これからもプレミアリーグをはじめとするクラブにとって、魅力的であり続けることは間違いない。しかしレスターでの終わり方によって、当分はハイエンドのポストに手が届かなくなった」
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
コメントを残す