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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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素晴らしきブライトン、危険だった三笘…120分は互角、PK戦の勝者はマンチェスター・ユナイテッド!

通算142回めの開催となる2022-23シーズンのFAカップは、本日の準決勝第2戦でファイナリストが決まります。昨日の第1戦は、プレミアリーグ2位のマンチェスター・シティと、チャンピオンシップ2位のシェフィールド・ユナイテッドの対戦でした。

シェフィールド・ユナイテッドは、実はこれまでFAカップでマン・シティに負けておらず、2008年までの4試合をすべて勝利。一方のマン・シティは、シェフィールド・ユナイテッドに対して「26年間ホームで無敗(7勝5分)」という記録を持っています。5シーズン連続で4強入りしたペップのチームが敗れれば、FAカップ史上初となる4年連続準決勝敗退となるところでした。

キックオフから15分のシュート数は、チャンピオンシップのクラブが4対0でリード。徐々にエンジンの回転数を上げてきたマン・シティにきわどいシュートを打たれながらも、ハーランドにパスを出させず、いい形で前半を終えようとしていました。しかし43分、ジェビソンがベルナルド・シウヴァの足を引っかけ、PKを献上してしまいました。

右のサイドネットに蹴り込んだマフレズは、61分にもドリブルで独走して右隅にゲット。その5分後、グリーリッシュが中央に送ったパスを左足で合わせ、ハットトリックを達成しました。立ち上がりは元気だった紅白のストライプは、16分以降はシュートゼロ。トレブルをめざすクラブが順当にファイナルに駒を進めました。

ペップのチームと激突するのはマンチェスター・ユナイテッドか、ブライトンか。テン・ハフ監督にとって、今日の布陣はベストメンバーなのでしょう。GKデ・ヘア、DFワン=ビサカ、マグワイア、ルーク・ショー、ダロト。センターにカゼミーロとエリクセン、、2列めはアントニー、ブルーノ・フェルナンデス、ラシュフォード、トップにマルシアルという布陣です。

ブライトンの前線は、ウェルベック、エンシソ、三笘薫、ソリー・マーチ。パスカル・グロスは右SBとしてラシュフォードと対峙するようです。三笘が倒されて得た7分のFKは、右隅を狙ったマック・アリスターの素晴らしいキックを、デ・ヘアがビッグセーブでしのぎました。ビルドアップのキーマンとなるカイセドは、エリクセンがケアしています。

14分にエリクセンの縦パスを受けたブルーノはフリー。右足の強烈なシュートは、ロベルト・サンチェスがセーブしました。セントラルMFのパスコースを塞ごうとする赤いシャツに対して、ブライトンはサイドを使ってかいくぐっています。32分の三笘のカットインは、追いついたワン=ビサカがカット。拾ったエンシソのシュートは右に切れていきました。

44分、敵陣で奪ってエリクセンとパス交換したカゼミーロの絶妙なボールで、ボックス右に出たブルーノは、ファーポストの脇に外しました。追加タイム2分、エリクセンのサイドチェンジで左から上がったラシュフォードが逆サイドに転がすと、スプリントしてきた14番のダイレクトショットはロベルト・サンチェスが足でクリアしました。

両者ともにスペースを空けない神経戦は、0-0で後半へ。立ち上がりのブライトンのラッシュは、バイタルエリアを埋めたテン・ハフのチームがフリーで打たせません。56分のCKから、三笘が放ったワントラップボレーはダロトがブロック。リバウンドを叩いたエンシソの一撃は、デ・ヘアが素晴らしい反応でゴールの裏に押し出しました。

62分、エリクセンに代わってフレッジ。2分後、カゼミーロの浮き球を右サイドで収めたブルーノがニアに流すと、アントニーのシュートはロベルト・サンチェスが右に飛んでセーブしました。83分にカットインしたソリー・マーチのシュートは、ニアに反応したデ・ヘアがセーブ。85分にマルシアルが下がり、左サイドにサンチョです。

延長戦の頭にアントニーが下がり、ザビッツァー。ヨーロッパリーグから中2日で120分を戦うことになったチームは、最後まで走り抜けるのか。97分のカイセドのきわどいミドルは、左にアウト。サンチョのクロスに合わせたザビッツァーのヘッドは、ポストの右に逸れていきます。

105分にフレッジが敵陣で奪い、サンチョの落としを受けたラシュフォードが右隅に打つと、ロベルト・サンチェスがビッグセーブ。114分にマック・アリスターをポストに使った三笘がゴール前に飛び出しますが、タッチが長くなってデ・ヘアにクリアされてしまいます。0-0の死闘の決着は、PK戦に委ねられました。

雨が降りしきるウェンブリー。12人が成功させた後、ソリー・マーチが浮かしてしまい、リンデロフが右に突き刺して勝負が決しました。マンチェスター・ユナイテッド、決勝進出。繊細なビルドアップを最後まで続け、何度もゴールに迫ったブライトンを称えたいと思います。このチームなら、欧州でも素晴らしいフットボールを見せてくれるのではないでしょうか。

ビルドアップをコントロールするカイセド、マック・アリスター、パスカル・グロスにプレスをかけてインターセプトを狙う戦術を選んだ指揮官にも、120分間オーダーに応え続けた選手たちにも、ありがとうと伝えたい。マンチェスターダービーとなったファイナルは、自力でトレブルを阻止できる最高のステージです。悔いのない戦いをしてほしい。心地よい疲れを覚えた今、思い浮かぶのは月並みな言葉だけです。


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