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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.CITY×WBA】逆転で何とか勝ち点3。デブライネとナスリが救った低調マン・シティ

びっくりしました。ただでさえダヴィド・シルヴァが負傷欠場だというのに、デブライネ、フェルナンジーニョ、ヤヤ・トゥレが全員ベンチ。「プレミアリーグよりもパリとのチャンピオンズリーグが大事だ!」という叫びが聞こえてきそうな、あからさまなターンオーバーです。トップにアグエロとボニー、中盤にはナスリ、デルフ、フェルナンド、ヘスス・ナバス。プレミアリーグ4位を確保するためには負けられないマンチェスター・シティは、5分に先制される最悪のスタートを切ってしまいます。

左からのマクレーンの長いクロスをファーサイドでトラップし、コラロフの股間を抜いてジョー・ハートのニアを破ったのはセセニョン。足元がブラインドになったのか、イングランド代表GKは一歩も動けませんでした。このゴールを合図に試合が動き始めます。10分にナスリの縦パスを受けたコラロフは、ニアのスペースにグラウンダーを入れるもボニーが届かず。18分、やはりナスリがコラロフを走らせたチャンスに、今度はセセニョンが後ろから左SBを引っかけてしまいPKを取られます。アグエロが丁寧に右隅におさめて1-1。このゴールで、ホームチームに勢いがつくでしょうか。気になるのは、サバレタのサイドが静かなのと、ボニーが周囲と合っていないことです。21分、WBAに痛いアクシデント。鋭いドリブルを見せていたサロモン・ロンドンがプレイ続行不可能となり、代役はガードナーです。WBAの布陣は、ベラヒーノのワントップ、その下にガードナーとなるはずです。

29分、アウェイチームの波状攻撃。セセニョンが中央のベラヒーノをポストに使い、落としをガードナーが狙ったシーンは惜しくも右に外れますが、WBAはマン・シティと互角に渡り合っています。32分にセセニョンのパスにマンガラがハンドを取られ、ペナルティエリアのすぐ外から放ったガードナーのFKは味方に当たってゴールならず。前半の最終盤には、マクレーンが再三に渡って縦に抜け出そうと試みるも、サバレタの必死の守備が中へのフィードを許しません。前半は1-1。コラロフのクロスしか攻撃の形がなかったマンチェスター・シティは、後半はメンバーを入れ替えてくるでしょう。

ボニーがシュートを放ったのは、後半が始まって8分を経過したところでした。マンチェスター・シティの攻撃には、何が何でもゴールを奪うという迫力がなく、足元へのパスを淡々とつないでいるだけです。55分、思い出したように放ったアグエロのミドルはきわどい一撃でした。59分、ペジェグリーニ監督の打開策は、ボニーをデブライネ、デルフをヤヤ・トゥレ。交代で入ったベルギー代表MFは、7分で答えを出してしまいました。右サイドを強引に突破したデブライネが、股抜きパスをヘスス・ナバスに通したところで勝負あり。ラストパスに合わせたアグエロのシュートこそ止められるものの、リバウンドをもらったナスリがインサイドで流し込みます。7ヵ月の間、戦列を離れていたナスリは、プレミアリーグ復帰戦で貴重なゴール。逆転されたWBAは、70分にチェスターとベラヒーノがダイレクトパスで絡み、最後はベラヒーノがラインの裏に抜けますが、焦ったシュートは右に大きく外れます。

77分、ハーフラインを越えたあたりのFKをヤヤ・トゥレが前線のアグエロに通すと、GKと向き合ったアグエロのシュートはフォスターが足でクリア。反撃に出たWBAは、セセニョンが右に流したボールをド―ズンが高速グラウンダーで中央に通すも、ベラヒーノのスライディングはわずかに及びません。プレミアリーグの上位相手に追いつくには、WBAの攻撃は単調で淡泊でした。4分の追加タイムが終わる直前、ゴールに向かって曲がってくるCKにジョー・ハートがパンチが小さくなり、PKスポットの手前から右足で合わせたのはマクレーン!決まったかに思われたボレーはポストの左に逸れ、ピューリス監督は天を仰ぎます。2-1、タイムアップ。チャンスメイクがままならず、苦しい展開ながらも勝ち点3を得たマン・シティは、悪くない状態でパリとの決戦に臨めそうです。

「こういう試合を勝てるのが強いチーム」といういい方もできなくはありませんが、「メンバーを落とすと、クオリティが極端に落ちてしまうチーム」と表現したほうがなじみます。ペジェグリーニ監督は、チームに戦術的なオプションを植え付けることなく、マンチェスターから去っていくことになりそうです。とはいえ、今日の試合内容を咎めるのはやめておきましょう。火曜日にパリとの決戦に勝ち、セミファイナルでブンデスリーガ8位のヴォルフスブルクと当たる僥倖に恵まれ、ファイナルの相手が調子が下降気味のバルセロナだったら…。ペジェグリーニ監督のチームは、今日の低調など笑って忘れられるぐらいの大きな果実を手に入れられるかもしれません。コンパニを除いて全員が揃いそうな次戦、ぜひ勝ってください!

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“【MAN.CITY×WBA】逆転で何とか勝ち点3。デブライネとナスリが救った低調マン・シティ” への2件のフィードバック

  1. シティふぁん より:

    ペジェグリー二の1年目の攻撃的なサッカーは面白かったです
    継続できなかったことが残念ですが
    今季最初の方に見せた攻守にスキのない試合もありました
    3年で3タイトルにCL初ベスト8はシティにとって
    最高の結果とは言えないですが小さくない前進だったはず
    どうかCLで歩みつづけてほしいですね

  2. makoto より:

    シティふぁんさん>
    私も、リヴァプールを最後にかわした1年めはおもしろかったと思います。メンバーが揃うと強いのは間違いありません。コンパニがいないことだけが気がかりですが、CLのセカンドレグに向けていい状態で進めるのではないでしょうか。

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