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クラブレコードの2.4倍!クリスタル・パレスがベンテケ獲得の3200万ポンドを呑むってホント⁉

Crystal Palace agree £32m transfer fee for Christian Benteke(クリスタル・パレスはベンテケ獲得のための移籍金3200万ポンドに同意した)」。リヴァプールとクリスタル・パレスが土俵の中央でがっぷり四つに組んで動かない…そんな印象があったクリスティアン・ベンテケの移籍交渉ですが、「スカイスポーツ」が、リヴァプールの粘り勝ちと報じています。1年前、レッズがアストン・ヴィラに払ったベルギー代表ストライカーの移籍金は、3250万ポンド。彼らが絶対に譲らないとしていた3200万ポンド(約42億2000万円)で商談が成立すれば、ベンテケの年棒10億円弱と売買における差額の50万ポンド(約6600万円)という金額で、昨季プレミアリーグとELの10ゴールを買った計算になります。「スカイスポーツ」と「BBC」が、声を揃えて「基本は2700万ポンド、オプションを合わせると3000万ポンドを超える」と伝えており、今度こそは決まるのではないでしょうか。

アデバヨル、シャマフ、ドワイト・ゲイルが去ったクリスタル・パレスは、本拠地セルハースト・パークで迎えた開幕戦で、昨季プレミアリーグ14位のWBAからゴールを奪えず完敗。2015-16シーズンには、5人のストライカーで10ゴールに届かなかった最前線の得点力不足を解消しなければ、昇格クラブやサンダーランドとのプレミアリーグ残留争いに巻き込まれるのは必至です。とはいえ、コナー・ウィッカムとフレイザー・キャンベルでは明らかに足りないクラブがベンテケを熱望するのはわかるものの、3200万ポンドを呑むという話が事実であれば、驚きです。

今までのクラブレコードは、昨夏パリ・サンジェルマンから獲得したヨアン・キャバイェの1300万ポンド(当時のレートで24億円/現在は約17億2000万円)で、先頃獲得したアンドロス・タウンゼントも同額と伝えられました。キャバイェ獲得の際は「中堅クラブがここまで払うようになったか」と話題になったものです。ところが、それからたった1年で、2.4倍のぶっちぎりレコードが実現しようとしているのです。話が決まったら、セルハースト・パークのサポーターは、ヤニック・ボラシェに2800万ポンドも払ってくれたエヴァートンに感謝しなければなりません。タウンゼント、ザハ、パンチュン、バカリ・サコといった素晴らしいアタッカーが揃い、サイドからクロスを上げるところまではうまくいくクラブと、多少無理な体勢でもゴールにねじ込んでしまうベンテケの相性は抜群にいいのではないかと思います。

一方のリヴァプールは、この夏獲得したサディオ・マネ、ワイナルドゥム、ロリス・カリウス、クラヴァンら6人に総額で6800万ポンドほど使っていたのですが、売却のほうも着々と進み、ベンテケの基本料2700万ポンドを足すと約6400万ポンド。ここまでのところは、ほぼとんとんの収支で戦力は確実にUPという実り多き夏です。最近になって、ムスタフィやブルーノ・マルティンス・インディなどの名前が出ており、左サイドの守備力強化には追加の投資をしそうですが、今までのように移籍収支大赤字という着地に終わることはありません。これもまた、ビッグネームにはこだわらずコンセプトに合った選手をそれなりのお値段で連れてくるクロップ効果でしょうか。今季、プレミアリーグや国内カップを制覇しようものなら、クラブもファンも指揮官と一緒にガッツポーズ。クロップ監督の元には、あちこちで壊した眼鏡のスペアが大量に届くでしょう。そんなことになれば、ノースロンドンもまた、大騒ぎになること間違いなしです。「あっちはCBを何枚も獲って優勝したぞ!」と…。

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“クラブレコードの2.4倍!クリスタル・パレスがベンテケ獲得の3200万ポンドを呑むってホント⁉” への8件のフィードバック

  1. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    これが実現すればレッズの粘り勝ちですね。
    マネがジャストフィットし、フィルミーノ、オリジの台頭で、居場所がなくなってしまったベンテケですが、パーデュー監督のもとであれば本来の姿を取り戻せそうです。
    このような案件は苦手だったリヴァプールですが、放映権料高騰のおかげで中堅クラブも高額な移籍金を支払えることが幸いだったかもしれません。
    このような移籍が今後も続けば、PLは下克上が横行する戦国時代へ突入していくやもしれません。
    おもしろいと思う反面、パレスにベンテケは恐ろしく、ぜひレッズ戦以外での活躍を祈ります。
    あとは、バロテッリの放出、左SBの問題解決となれば今年の夏は満点だと思います。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    あとはバロテッリだけが余剰戦力のようにリバプールファンの方は言いますが、ぶっちゃけマルコビッチ、アルベルト、イロリ、ウィズダムあたりもほぼ出番なくないですか

  3. makoto より:

    nyonsukeさん>
    「お互いハッピー」になるといいなと思います。外国資本の注入とテレビ放映権料バブルのパワーですね。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    その4人は、1年でみれば出番はないかもしれませんが、「数年のスパンで考えた時に成長余力がありそうなので、拙速に放出はしない」という判断である可能性があります。サポーターの方々は、そういったことを織り込んでいっているのではないでしょうか。

  4. mw より:

    更新お疲れ様です

    まぁこのお値段であればフロントは納得というところなのでしょうか
    ファンからすれば、パレスか・・・と正直恐怖の感情がしか呼び起こされないのですが

    余剰戦力はバロだけ~というか、バロの存在感とリバプールにかかる負担が他の選手と段違いなのでそういうふうに見えるんだと思います。多分。人によって色んな意見があると思います。また、そこらへんの選手は若手ばっかのなので主様のおっしゃるような側面もあるでしょう。
    私はマルコビッチにずっと期待しているのですが・・・うーん・・・

  5. K より:

    お互いWinWinな取引ですね!移籍金は夏冬合わせて5年平均で分散が少なく£30m。私はこの金がダフードに行き、左サイドは適切な選手が見つからずミルナーの適応とモレノの守備の成長に賭けると予想します。個人的にも左SBは冬までアマヴィの怪我の回復と彼らのプレーを見たいです。

    現在のスカッドには95年以降生まれの選手しか追加の余地がなく、売れる選手も殆ど居ません。ブンデスリーガは自クラブで3年以上過ごしたユース選手を4人以上登録するのが規約上必須でBMGが今5人該当者を抱えている事を考えると、来週のCL最終予選終了した直後から交渉して最終日に話をつける予想です。クラブ売上的にBMGには確実に守れない事を考えるとWinWinWinな取引になると思います。欧州の戦いに出るクラブは欧州で彼を使えないし、クロップが1番求めていた彼を手に入れるチャンスは今年しかないと考えてるんじゃないかな、と予想してます。ともかく楽しみなシーズンになりそうです!

  6. リバサポ より:

    メディカルの報道でました。
    これで収支はトントンで。去年の冬からほとんどマイナスになっていないはず。
    まだまだ、ビックディールをする余力は残ってます。恐ろしい、これほどまでに移籍市場で上手く立ち回れるなんて!
    もう移籍市場でのドタバタ劇は見れないのでしょうか…少し寂しいです。

  7. mw より:

    更新お疲れ様です

    まぁこのお値段であればフロントは納得というところなのでしょうか
    ファンからすれば、パレスか・・・と正直恐怖の感情がしか呼び起こされないのですが

    余剰戦力はバロだけ~というか、バロの存在感とリバプールにかかる負担が他の選手と段違いなのでそういうふうに見えるんだと思います。多分。人によって色んな意見があると思います。また、そこらへんの選手は若手ばっかのなので主様のおっしゃるような側面もあるでしょう。
    私はマルコビッチにずっと期待しているのですが・・・うーん・・・

  8. makoto より:

    mwさん>
    経営陣は万々歳でしょうね。マルコヴィッチは、化ける可能性はあるとは思うものの今のレッズでブレイクするのは厳しそうです。

    Kさん>
    私は、レッズは打ち止め予想です。相当な選手でなければ、SB以外に新しい選手を加えてもプラスにはなりにくいと判断するのではないか、と。

    リバサポさん>
    この夏は美しく終わりそうですね。あとひとりふたり、いってもOKではありますが。

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