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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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公式戦18ゴールはハーランドと1本差!ブライトンのPK職人ジョアン・ペドロが量産モードに突入!

「今季の公式戦のゴール数で、アーリング・ハーランドとモー・サラーを抜き去ろうとしているストライカーがいます。さて、誰でしょう」。このクイズに即答できる方は、なかなかのプレミアリーグマニアです。あるいは、三苫薫への愛の激しさゆえに、ブライトンを知りすぎてしまった人かもしれません。

正解は、昨夏のトランスファーマーケットでブライトンに加わったジョアン・ペドロです。フルミネンセのアカデミー時代にセントラルMF、トップ下、ストライカーと前にシフトした逸材は、プロデビューの直前にワトフォードに見初められ、ブラジルで10ヵ月プレイしてからイングランドに渡りました。フルミネンセでは、公式戦37試合10ゴールという数字を残しています。

ワトフォード入団は、19歳になったばかりだった2020年1月。初年度にプレミアリーグから降格したクラブは、2020-21のチャンピオンシップ2位で復帰し、翌シーズンの19位で逆戻りとなっています。プレミアリーグではトータル32試合4ゴールと振るわなかったストライカーは、2022-23シーズンの35戦11発をブライトンに評価され、再度トップリーグに引き上げられました。

ブライトンが支払った移籍金は、クラブ史上最高額の3000万ポンド。開幕のルートン戦でPKを決めたものの、エヴァン・ファーガソンとのポジション争いに敗れ、12節までは先発4試合で2ゴールに留まっています。その一方で、ヨーロッパリーグでは最初の3試合で4ゴール。アテネとのリターンマッチでも唯一のゴールを決め、6戦6発でグループステージの得点王に輝いています。

プレミアリーグは21節までで7ゴール、欧州で6ゴール、FAカップは2試合で5ゴールの荒稼ぎ。30試合の公式戦トータルで18ゴールはモー・サラーと並んでおり、負傷離脱中のハーランドに1ゴール差に迫っています。リーグトップクラスの実績を誇るゴールゲッターがさほど話題にならないのは、18ゴール中10ゴールがPKだからでしょう。

プレミアリーグ19節のトッテナム戦、EL開幕節のアテネとのホームゲーム、FAカップのシェフィールド・ユナイテッド戦は、いずれもPKで2ゴール。3つの大会で複数PKという珍記録は、前例があるのでしょうか。プレミアリーグの最下位クラブに2-5で圧勝した昨日のFAカップでは、67分にファン・ヘッケのパスから左隅に鋭い一撃を収め、ハットトリックを達成しています。

オープンプレーからのゴールが少なく、軽視されがちですが、PKでの2ケタも1試合2発を確実に決めるのも、簡単な仕事ではありません。GKの動きをぎりぎりまで見て逆に蹴る技術は、もっと称賛されてもいいのではないかと思います。年末からレギュラーとなっており、後半戦は今まで以上に決めてくれるでしょう。三苫との絡みと素晴らしいフィニッシュに注目しましょう。(写真著作者/James Boyes )


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