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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Arsenal×Liverpool】アリソン、痛恨のミス!中盤センターが秀逸だったアーセナルが3発快勝!

リヴァプールが勝てば、両者の差は8ポイント。プレミアリーグの首位チームをエミレーツで迎え撃つアーセナルは、負けるわけにはいきません。ガブリエウ・ジェズスが膝に問題を抱えており、アルテタ監督は最前線にカイ・ハヴェルツを起用。クロップ監督はショボスライを負傷で失い、フラーフェンベルフを抜擢しています。

さっそく、アーセナルの11人を紹介しましょう。GKラヤ、DFベン・ホワイト、サリバ、ガブリエウ、ジンチェンコ。MFジョルジーニョ、デクラン・ライス、ウーデゴーア、FWサカ、カイ・ハヴェルツ、トロサール。開始早々のファン・ダイクのロングフィードから、ジョッタがラインの裏に飛び出しますが、ラヤが冷静にボールを回収して左に展開しました。

ここからは、右サイドを攻めるアーセナルのペース。厳しいプレスに苦しむレッズは、自陣で奪われるシーンが増え、引いて受ける時間が続いています。アリソン、アーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ジョー・ゴメス、マック・アリスター、フラーフェンベルフ、カーティス・ジョーンズ、ジョッタ、ガクポ、ルイス・ディアス。10分までは、両者ともにシュートはありません。

ラヤのスローで、マルティネッリが左からスプリントしたのは11分。必死に追いすがるコナテをちぎってクロスを上げると、中央に入ったサカのヘッドは薄く当たり、ボールは右に逸れていきます。マック・アリスターの鋭い縦パスで、ガクポが裏を取ったのは13分。右からクロスに打ったシュートは、ファーポストの外に切れていきました。

ガナーズの先制は14分、左のジンチェンコが中央にいたウーデゴーアに預けると、ダイレクトで前に送ったキラーパスでカイ・ハヴェルツが独走。1対1になったアリソンがコースを読んで右足のシュートを弾くと、右から詰めたサカが無人のゴールに突き刺しました。ガナーズのプレスは的確で、レッズは縦のボールをことごとく奪われています。

マルティネッリがアーノルドのパスをインターセプトした21分のチャンスは、ウーデゴーアのシュートをファン・ダイクがブロック。27分にアーノルドのアーリークロスに突っ込んだガクポは、うまくコントロールできず、ラヤが懐に収めました。左サイドのFKから、デクラン・ライスがクロスを入れたのは38分。クリアを拾ったガブリエウのミドルはアリソンの正面です。

45分のガナーズのチャンスは、右のサカからもらったジョルジーニョが狭いコースを通した縦パスが秀逸でした。マルティネッリのシュートは、コナテが間に合ってスライディングでブロック。追加タイム3分のレッズのゴールは、ガナーズの連携ミスです。縦パスを追ったルイス・ディアスを体で抑えたサリバは、ラヤが出てきてキャッチすれば終わりと思っていたはずです。

CBの意図にラヤが気づくのが遅く、ルイス・ディアスが足を伸ばして触ると、ガブリエウの右手に当たったボールがゴールに転がり込んでしまいました。オンターゲット4対0で1-1のイーブンは、アーセナルにしてみれば理不尽です。アルテタ監督はハーフタイムにジンチェンコを下げ、キヴィオルを投入しています。

後半の最初の5分はレッズのペース。46分のマック・アリスターのミドルは左に外れ、48分にボックス左から狙ったカーティス・ジョーンズのシュートはファーポストの外に逸れていきました。56分のFKを蹴ったのはウーデゴーア。縦に入ったボールに先着したガブリエウのヘッドは、枠にいきませんでした。

クロップ監督が3枚代えを敢行したのは58分。アーノルド、フラーフェンベルフ、ガクポを下げ、エリオット、ロバートソン、ダルウィン・ヌニェスを投入しました。デクラン・ライスが速攻を仕掛けたのは60分。パスを受けたサカがカットインから放ったミドルは、ダルウィン・ヌニェスが足に当ててCKです。

ガブリエウがロングフィードを前線に送ったのは67分。マルティネッリに肩を当ててブロックしたファン・ダイクは、前半のサリバと同様にGKにまかせようとしていました。ところが飛び出したアリソンが空振り。マルティネッリは、無人のゴールに転がすだけでした。テンションが上がるエミレーツ。レッズは前線と中盤の間が空いています。

74分、マルティネッリに代わってトロサール。77分にCKのクリアを叩いたマック・アリスターのダイレクトショットは、惜しくも右に外れました。サカは左足をつったのか、あるいは痛めたのか。79分に右サイドに入ったのはリース・ネルソンです。85分にジョー・ゴメスと代わったチアゴ・アルカンタラは、今季プレミアリーグ初出場です。

猛攻を続けていたレッズは、88分に苦しい状況に追い込まれました。カイ・ハヴェルツを手で止めたコナテに2枚めのイエロー。ピッチサイドのクロップ監督は、苦笑いを浮かべています。勝負が決したのは92分。左サイドでルイス・ディアスとエリオットを置き去りにしたトロサールが、ボックス左からアリソンの股間を抜きました。

ファン・ダイクのつま先でコースが変わったとはいえ、正面に来たボールは止めたかったでしょう。マルティネッリの決勝ゴールの原因となったアリソンにとっては、苦いシックスポインターでした。アーセナル、3-1快勝!レッズのオンターゲットは1本、ダルウィン・ヌニェスはシュート1本のみでジョッタはゼロ、クロス成功は2本。いずれも完敗を示す数字です。

サリバとラヤの連携ミスから失点を喫したものの、アーセナルの守備は安定していました。サリバのディフェンシブアクションが5回しかなかったのは、中盤を幅広くカバーしたデクラン・ライスとジョルジーニョが素晴らしかったからです。2人合わせてインターセプトが6本で、CBコンビよりも多くのボール奪取を記録しています。

最前線のカイ・ハヴェルツは、ファン・ダイクとコナテのチェックでデュエル6勝17敗と苦戦しましたが、先制ゴールを生んだ抜け出しやコナテをピッチから追い出すドリブルで勝利に貢献しました。左サイドで脅威となったマルティネッリの最大の功績は、アーノルドに武器を使わせなかったことでしょう。

対するレッズは、ガクポとジョッタを封じられ、苦しい戦いとなりました。3本のきわどいシュートを放った後半開始からの10分で勝ち越せていれば、有利な展開に持ち込めていたかもしれません。3枚代えは不発に終わり、勝負どころでミスによる失点を喫してしまっては、この結果もやむをえません。

首位のリヴァプールが敗れ、アーセナルは2ポイント差で優勝争い続行。マンデーナイトのブレントフォード戦を控えたペップにとっては、望み通りの結果でしょう。マン・シティがいつもの連勝で抜け出すのか、レッズとガナーズが踏ん張って最後までもつれるのか。混戦のプレミアリーグ2023-24シーズンは、未だ予測不能です。


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