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【Stoke×Tottenham】指揮官退席処分、ノーマークで4失点…大混乱ストーク、未だ出口は見えず!

最前線には新戦力のウィルフリード・ボニー、中盤にはインビュラ、ウィーラン、アルナウトヴィッチ、ウォルターズとリヴァプールから来たジョー・アレン。ボージャン・クルキッチはベンチ、シャキリは欠場と2人のアタッカーを欠きながらも前線充実のストークがプレミアリーグ未勝利とは信じられません。問題は、昨シーズンの終盤に10試合連続の22失点と崩壊した守備です。デッドラインデーにブルーノ・マルティンス・インディを獲得したマーク・ヒューズ監督は、今季プレミアリーグでも3戦6失点と改善しないディフェンスを立て直せるでしょうか。

4節の試合は、本拠地ブリタニアでのトッテナム戦。プレミアリーグ得点王のハリー・ケインに未だゴールがなく、マージ―サイドの2クラブとドローに終わったポチェッティーノ監督は、放出の噂もあったソン・フンミンを起用しました。中盤にはデル・アリ、ワニャマ、エリック・ダイアー、エリクセン。最終ラインのアルデルヴァイレルト、フェルトンゲン、カイル・ウォーカーはいつもの顔ぶれですが、左SBには負傷したダニー・ローズに代わってベン・デイヴィスが入っています。昨季プレミアリーグ3位がイニシアティブを取るかと思いきや、キックオフからアグレッシブなのはストークです。

さっそく2分に、右から上がったジョー・アレンの折り返しをボニーがボレーと、新戦力がいいプレイを披露。裏に抜けたアルナウトヴィッチはオフサイドを取られたものの、堅守のトッテナムの最終ラインを焦らせるアタックに、彼らの地力を感じます。10分までは、インビュラのドリブルやアルナウトヴィッチの左からの仕掛けが鋭いストークが、完全に主導権を掌握していました。最終ラインのクリアをボックスの外から直接狙ったウィーランの素晴らしいボレーは、フェルトンゲンがかろうじて頭に当ててCKに逃れます。

20分頃からスパーズが押し返し始め、デル・アリが前を向いてボールを持つシーンが増えたものの、ハリー・ケインの強引なミドルはCBがブロック。25分に右から放ったデル・アリのシュートは、シェイ・ギブンが上に弾き出します。31分、スパーズが初めて決定機をつかみました。後方からのロングフィードを受けた左サイドのソン・フンミンが、中に斬り込み短いパスを出すと、アルナウトヴィッチがカットしたボールはオフサイドポジションにいたデル・アリへ。シェイ・ギブンの飛び出しに慌てた20番は、左足のシュートを右に外してしまい、ここでは0-0の均衡は破れません。35分、アルナウトヴィッチへのイエローカードを巡り、第4審判のジョナサン・モスと揉めたマーク・ヒューズ監督が退席処分。これが崩壊の予兆だったのでしょうか。41分、先制したのはアウェイのスパーズです。

中央を上がったデル・アリから右サイドにパスが出ると、ジョー・アレンをかわしたエリクセンが速いクロス。巧みな左足ボレーを流し込んだソン・フンミンはノーマークでした。前半を0-1で折り返したストークは、後半になると当初の攻めの姿勢を思い出したかのように反撃に入りますが、55分にワニャマをラメラに代えたスパーズが、その直後に決定的な2点めを奪います。自陣から出たボールを受けたエリクセンが、ハーフラインを超えたあたりで抜いたのはCBのショークロスです。ぽっかり空いた中央を上がったエリクセンが、左にいたソン・フンミンに優しいラストパスを流すと、今季プレミアリーグ初ゴールを決めたばかりの7番がシェイ・ギブンの頭上を越す強烈なダイレクトシュート。ストークは、これで切れました。

60分、アウェイチームの3点めは見事なカウンター。エリクセン、ラメラ、カイル・ウォーカーで右サイドを崩し、蹴れば決まりますよというようなイージーなラストパスをインサイドで流し込んだのは、デル・アリでした。ゴール前にいたのはSBのピーテルスとウィーランで、またもCB不在。役割曖昧、スペースをカバーする動きに欠けるストークの守備陣は、ボニーのボックスへの侵入を完璧にケアしているアルデルヴァイレルトとは対照的です。

69分、ラメラが左から浮かせたボールをファーでトラップし、セオリー通りに右上隅を狙ったエリクセンのシュートはシェイ・ギブンがストップ。その2分後、ようやくプレミアリーグ得点王に今季初ゴールが生まれます。とはいえ、ハリー・ケインはまだまだ本調子ではないでしょう。エリクセンからの高速グラウンダーを空振りし、これを拾ったソン・フンミンの折り返しをゴール前2メートルでトラップしてしまいました。ストーク守備陣が誰もマークについておらず、時間があったために決まりましたが、このボールを止めてはいけません。絶好調の彼なら左足ボレーをズドン!でしょう。ついに0-4。途中出場のボージャン・クルキッチにできることは、一矢を報いてサポーターを束の間の歓喜に導くことぐらいです。

ハリー・ケインを昨季エールディヴィジ得点王のフィンセント・ヤンセン。エリクセンをプレミアリーグ復帰戦となるムサ・シソコ。ポチェッティーノ監督は、4日後に開催されるチャンピオンズリーグのモナコ戦に備えるかのように主力を下げ、新しいタレントを投入しました。ストークの唯一の収穫は、相手がアルデルヴァイレルトとフェルトンゲンでなければ、ボニーはゴールを奪ってくれそうだと期待感が高まったことでしょう。相手の攻撃を丁寧につぶし、素晴らしい速攻で4つのゴールを重ねたトッテナムが、守備の秩序を失ったストークに圧勝した一戦でした。ブリタニアでの0-4は、昨シーズンの終盤戦と同じスコアです。

3月26日に代表のドイツ戦で守護神ジャック・バトランドが負傷してから、昨季プレミアリーグで1勝2分4敗、得点7失点18。ヒューズ監督はオフシーズンで立て直せず、今季は1分3敗、得点2失点10。11試合で28失点と混乱から抜け出せないストークは、この日の4つのゴールをすべてノーマークで決められました。エースGKの不在ばかりが理由ではなく、大黒柱のショークロスと新戦力のマルティンス・インディのポジションがどちらもおかしい守備陣は、戦い方を抜本的に見直さなければなりません。夏のトレーニングで有効な改善策を見出せなかった指揮官が、ここから手を打つことができるのでしょうか。

ボージャン・クルキッチ、シャキリ、アルナウトヴィッチ、インビュラを擁しながら2015-16シーズンはプレミアリーグ15位の41ゴールしか挙げておらず、今季もここまで2ゴールのみ。「攻撃はいいのに…」というフォローができる状態でもありません。5節以降のクリスタル・パレス、WBAに勝てなければ、本格的に降格を心配しなければなりません。はまれば華麗な攻撃を見せてくれるストークの復活を祈っておりますが、それを実現できるのは、今の監督ではないのかもしれません。

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“【Stoke×Tottenham】指揮官退席処分、ノーマークで4失点…大混乱ストーク、未だ出口は見えず!” への3件のフィードバック

  1. queen より:

    ヒューズって昔からいろいろなところで監督をしていますが、結果も芳しくないし、あまり良い監督とは思えないんですよね。彼の良いところはどこなのでしょうか。

  2. ぐら より:

    失点はある程度覚悟はしていましたが、無得点なのがズシッときますね…
    早期に立て直せない場合、ヒューズ監督も長くはなさそうです…

  3. makoto より:

    queenさん>
    ブラックバーンとフラムでは悪くなかった監督で、2013-14シーズンについてはストーク9位はお手柄だと思います。やりくりしながらチームをまとめるのがうまく、リアリストで、安全かつ堅実に結果を出してきたところが評価されるのではないでしょうか。一方で、大型補強をかけて大胆にチームを作りかえ、飛躍的に伸ばすような仕事は向いていないという印象です。

    ぐらさん>
    そうですね。夏を越したのに課題が解決していないのがしんどいですね。前向きにいえば、監督交代の効果が出やすい状況ではあると思います。

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