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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.UTD×Liverpool】痛恨のミスから超ロングシュート…完勝ペースだったレッズ、悔しい結末!

ルーク・ショー、リサンドロ・マルティネス、マラシア、マルシアル、ヴァラン、ジョニー・エヴァンス、リンデロフ。負傷者が減らないマンチェスター・ユナイテッドは、直近のプレミアリーグ5試合で1勝1分3敗と崩れ、TOP4争いから脱落してしまいました。目下の目標は、EL出場権死守。消化が1試合少ない9位チェルシーとの差は、5ポイントしかありません。

プレミアリーグ32節は、オールド・トラフォードで首位リヴァプール。今季の戦績を振り返ると、アンフィールドの17節は0-0のドローで、FAカップ準々決勝は4-3で勝ち切っています。1勝1分と優位に立っているものの、年末のアウェイゲームはシュート数34対6と押しまくられ、3月に延長戦で勝ったときも、90分までに23本。今回も、間違いなく劣勢でしょう。

テン・ハフ監督に、最終ラインの選択肢はありません。GKオナナ、DFワン=ビサカ、カンブワラ、マグワイア、ダロト。中盤センターはメイヌーとカゼミーロ、2列めはラシュフォード、ブルーノ・フェルナンデス、ガルナチョ、最前線にホイルンド。対するリヴァプールは、アーノルド、アリソン、ジョッタを欠いていますが、今季の主軸が健在です。

GKケレハー、DFブラッドリー、クアンサー、ファン・ダイク、ロバートソン、MF遠藤航、マック・アリスター、ショボスライ、FWサラー、ダルウィン・ヌニェス、ルイス・ディアス。リヴァプールがポゼッションを取り、マンチェスター・ユナイテッドがカウンターで対抗する展開になるのでしょうか。開始2分に、ブルーノのパスで抜け出したガルナチョはオフサイドです。

1分後、サラーの素晴らしいサイドチェンジで左からゴールに迫ったショボスライは、左足のシュートをオナナのビッグセーブに阻まれています。ガルナチョのドリブル突破が冴え、右サイドを制圧するホームチーム。リヴァプールはいつもよりパスミスが目立っています。10分に右から上がったダルウィン・ヌニェスがファーに浮かすと、サラーのボレーはブロックされてCKです。

左からのCKのクリアをサラーが落とし、ショボスライが右足を振り抜くと、惜しくもバーの上。ラシュフォードがハーフライン付近でキープし、ホイルンドを走らせた16分の速攻は、ファン・ダイクに密着された11番がクロスもシュートも封じられました。マック・アリスターが左のロバートソンに展開したのは18分。グラウンダーに走り込んだショボスライは、左に外しました。

21分、遠藤航のサイドチェンジがロバートソンへ。中に進路を取ったSBのミドルは、ファーに切れていきます。首位チームが先制したのは22分。サラーの右からのCKをダルウィン・ヌニェスがヘッドで外に逸らすと、ルイス・ディアスが倒れ込みながら合わせた右足ボレーが、オナナの手を弾いてネットを揺らしました。

ブルーノのFKがボックス右に上がったのは27分。カゼミーロが頭で折り返すと、ゴール前に詰めたカンブワラと外にいたホイルンドは触れません。33分には、遠藤航のカットからカウンターが発動。マック・アリスターが左のルイス・ディアスに送り、ラストパスが逆サイドのサラーに届くと、ダイレクトショットはオナナが右に弾き出しました

36分、左からスプリントしたロバートソンがボックス手前のショボスライに優しいパス。ブロックされると判断した8番が右のサラーに託すと、左足のボレーはミスキックです。遠藤航の縦パスが右サイドに上がり、ショボスライとラシュフォードが競ったのは42分。勝った8番が中央に送ると、ダルウィン・ヌニェスはスルーし、ルイス・ディアスの一撃はダロトがブロックしました。

前半終了間際の猛攻を何とかしのぎ、0-1のままでハーフタイムとなりました。シュート数はまさかの0対15…!彼我の差をまざまざと見せつけられるようなスタッツです。48分、左サイドにまわり込んだダルウィン・ヌニェスが前にいたロバートソンに素晴らしいパスを通しました。クロスのクリアを足元に収めた9番は、強烈なシュートをブロックされています。

50分にハーフライン手前でキープしたクアンサーは、ファン・ダイクにつなごうとしたのでしょう。狙っていたのはブルーノ・フェルナンデス。カットした8番は、ケレハーが上がっているのを見て超ロングシュートを放ちました。初めてのシュートがゴールの右に決まり、1-1。オールド・トラフォードの空気が変わりました。

直後のガルナチョのミドルは、DFにヒット。54分にショボスライが中央から持ち込んだカウンターは、決定的でした。サラー、ルイス・ディアスと右につながり、7番は打たずにファーにラストパス。走り込んだダルウィン・ヌニェスのフィニッシュはゴール前を横切り、枠に収まりません。両者ともに陣形が間延びし、オープンな展開。われわれにとっては、悪くない状況です。

ダロトの浮き球が、ボックス右に落ちたのは62分。後ろから来たボールに合わせようとしたブルーノのボレーは、空振りです。ラシュフォードは足を痛めたのでしょうか。65分にショボスライとブラッドリーが下がり、ジョー・ゴメスとカーティス・ジョーンズが入ると、同じタイミングで10番はアントニーに後を譲っています。

攻め上がったメイヌーが、左のガルナチョに展開したのは67分。ワン=ビサカに渡った後、ボールサイドに寄ったメイヌーにパスが出たときは、何でもないシーンに見えました。タックルをかわした18歳は、振り向きざまに右足のコントロールショット!右のサイドネットに収まった瞬間、オールド・トラフォードは歓喜の叫びに包まれました。

クロップ監督は、69分に遠藤航とダルウィン・ヌニェスを下げ、ガクポとエリオットを投入。ラスト1分からチェルシーに逆転を許したチームは、2-1をリードと思わないほうがいいでしょう。79分、クロスのクリアを拾ったジョー・ゴメスが中央のルイス・ディアスにラストパス。右足のダイレクトショットは、オナナが左に反応してセーブしました。

80分、ガルナチョに代わってアムラバト。82分にサラーとのワンツーで中に斬り込んだエリオットは、ワン=ビサカに倒されました。ジャッジはPK、サラーの選択はオナナの逆を突く左。2-2となってからのメイヌーをメイソン・マウントは、勝利をめざす策でしょうか。追加タイムは7分。右からのクロスをロバートソンが頭で折り返したのは、94分でした。

中央に入ったルイス・ディアスはフリーでしたが、右足で突いたボレーは浮いてしまいました。97分のカウンターで、左に流れたアントニーのシュートはケレハーの正面。ロバートソンのFKがクリアされて間もなく、タイムアップとなりました。両者とも痛い2-2ドロー。勝ち点71のリヴァプールは、アーセナルに得失点差で劣り、2位に転落しています。

最終的なシュート本数は9対28。3試合300分で87本を浴びながら、リヴァプールに1勝2分と勝ち越したものの、またもリードを守れなかったという落胆のほうが強い一戦でした。首位をキープしたかったチームにとっては、シュート数0対17の完勝ペースだった50分のミスが激痛で、その後は前線とバック4の距離を詰められず、速攻を許すシーンが増えてしまいました。

バランサーの遠藤航が機能しづらくなった展開で、ガクポとエリオットの投入は納得の采配。アグレッシブに仕掛けたエリオットがPKをゲットする一方で、ガクポはゲームに入れませんでした。片やテン・ハフは、なぜガルナチョを下げたのか。速攻で脅威になっていたウインガーを残し、シュートゼロのホイルンドを代えたほうが勝利に近づけたのではないかと思います。

貯金を失ったレッズですが、残り7試合でビッグ6との対戦はスパーズのみ。首位に立ったアーセナルは、チェルシー、ノースロンドンダービー、マン・ユナイテッドを残しています。後半戦を無敗で走るペップは、最終節が未だ勝利なしのトッテナム・ホットスパー・スタジアム。首位と3位の差を2つ縮めた今週末の結果は、3強のバトルの予想をより難解にしただけです。


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