トップリーグの監督経験ゼロ…チェルシーが合意寸前と報じられたエンツォ・マレスカって、どんな人?
イプスウィッチを昇格させたマッケンナ、シュツットガルトのセバスティアン・ヘーネス、ジローナのミチェル、レスターのマレスカ、ブレントフォードのトーマス・フランク、ブライトンを退任したデ・ゼルビ。今思えば、元々のリストはリアリティのない名前が多く、ほぼ三択だったようです。現地メディアがチェルシーと合意間近と報じたのは、意外な人物でした。
エンツォ・マレスカは44歳。プロデビューが縁もゆかりもないWBAという異色のイタリア人は、ユーヴェ、フィオレンティーナ、セヴィージャなど11のクラブでMFとしてプレイした後、2017年に指導者としてのキャリアをスタートさせました。アスコリのコーチは5ヵ月、セヴィージャも5ヵ月。2018-19シーズンには、ウェストハムでアシスタントコーチを務めています。
マンチェスター・シティのエリート・ディベロップメント・スカッド(EDS)の監督に抜擢されたのは、2020年8月。プレミアリーグ2のタイトルを獲得すると、2021年5月にセリエBに所属していたパルマで指揮を執ることになりました。ミッションはトップリーグ復帰。しかし、チームは序盤から振るわず、4勝5分5敗という冴えない戦績で11月に解任の憂き目に遭っています。
2022年6月、マンチェスター・シティに復帰。アシスタントコーチのひとりとしてチームをサポートし、2023年の夏にレスターの監督に就任します。プレミアリーグから降格したばかりのクラブには、ヴァーディー、エンディディ、イヘアナチョ、デューズバリー=ホールといった主力が残っており、ハリー・ウィンクスとコーディーを獲得することができました。
開幕からの14戦で13勝1敗というロケットスタート。ラスト14戦を6勝1分7敗という失速は大いに気になるものの、31勝4分11敗でチャンピオンシップ制覇という結果は文句なしです。来季も昇格チームを率いるといわれれば、「楽しみですね」と返せるのですが、チェルシーと合意寸前と聞くと、「なぜマレスカ?」と叫びたくなります。
彼の履歴書は、ツッコミどころ満載です。指導者歴7年のなかで、最も長く在籍したのはレスターとマン・シティの1年。「ペップとともに働いた」という輝かしいキャリアの実態は、裏方として1年で、3年5ヵ月を隣で過ごしたミケル・アルテタとは並べられません。トップリーグの監督経験はゼロ。現役時代もセヴィージャの4シーズンが最長だった人物に、5年契約はクレイジーです。
レスターの基本フォーメーションは、守備時は4-5-1で攻める際は4-3-3から3-2-4-1。ペップ仕込みの偽SBをベースにした戦術を敷くとなれば、2センターを想定して作り上げたスカッドを見直す必要がありそうです。複雑な組織のなかで、望むチームを築き上げられるのか?「アスレティック」でレスターを担当しているロブ・タナー記者のマレスカ評に、目を通して見ましょう。
「ワーカホリック。レスターが降格したシーズンの全映像を徹底チェック」
「戦術的なアプローチ。ピッチでのセッションと、室内でのビデオ分析を繰り返す」
「何をすべきかを指示するのではなく、なぜそれを求められているのかを理解させる」
「陽気、ジョーク好き。選手たちとはオープンコミュニケーション」
「センシティブな面があり、メディアの目が厳しいプレミアリーグ対策が必要」
「経営ボードにもプレスにも遠慮せず、意見や不満を公言」
なるほど。最初の4つはポジティブですが、後ろの2つは気になります。イングランドではマン・シティのU-23とレスターを優勝させており、敗戦が続いたらどんな対応をするのかを知っているのはパルマのジャーナリストだけです。とはいえ、ここは「どんな問題やエゴにも冷酷に対処する」「強いキャラクター」という記者の評価を信じるしかありません。
共同SDのスチュワートとウィンスタンリーは、月曜日の早朝にレスターにアプローチし、最大1000万ポンド(約20億円)の補償金を支払うという話がまとまりつつあるそうです。5年契約は、この費用の単年の減価償却を抑えるため?いや、ファブリツィオ・ロマーノさんは「2年契約で1年のオプション付きか、3年契約か」といっています。余計な詮索はやめましょう。今週末に決まる可能性が高いといわれる交渉の成り行きに注目です。
エンツォ・マレスカは44歳。プロデビューが縁もゆかりもないWBAという異色のイタリア人は、ユーヴェ、フィオレンティーナ、セヴィージャなど11のクラブでMFとしてプレイした後、2017年に指導者としてのキャリアをスタートさせました。アスコリのコーチは5ヵ月、セヴィージャも5ヵ月。2018-19シーズンには、ウェストハムでアシスタントコーチを務めています。
マンチェスター・シティのエリート・ディベロップメント・スカッド(EDS)の監督に抜擢されたのは、2020年8月。プレミアリーグ2のタイトルを獲得すると、2021年5月にセリエBに所属していたパルマで指揮を執ることになりました。ミッションはトップリーグ復帰。しかし、チームは序盤から振るわず、4勝5分5敗という冴えない戦績で11月に解任の憂き目に遭っています。
2022年6月、マンチェスター・シティに復帰。アシスタントコーチのひとりとしてチームをサポートし、2023年の夏にレスターの監督に就任します。プレミアリーグから降格したばかりのクラブには、ヴァーディー、エンディディ、イヘアナチョ、デューズバリー=ホールといった主力が残っており、ハリー・ウィンクスとコーディーを獲得することができました。
開幕からの14戦で13勝1敗というロケットスタート。ラスト14戦を6勝1分7敗という失速は大いに気になるものの、31勝4分11敗でチャンピオンシップ制覇という結果は文句なしです。来季も昇格チームを率いるといわれれば、「楽しみですね」と返せるのですが、チェルシーと合意寸前と聞くと、「なぜマレスカ?」と叫びたくなります。
彼の履歴書は、ツッコミどころ満載です。指導者歴7年のなかで、最も長く在籍したのはレスターとマン・シティの1年。「ペップとともに働いた」という輝かしいキャリアの実態は、裏方として1年で、3年5ヵ月を隣で過ごしたミケル・アルテタとは並べられません。トップリーグの監督経験はゼロ。現役時代もセヴィージャの4シーズンが最長だった人物に、5年契約はクレイジーです。
レスターの基本フォーメーションは、守備時は4-5-1で攻める際は4-3-3から3-2-4-1。ペップ仕込みの偽SBをベースにした戦術を敷くとなれば、2センターを想定して作り上げたスカッドを見直す必要がありそうです。複雑な組織のなかで、望むチームを築き上げられるのか?「アスレティック」でレスターを担当しているロブ・タナー記者のマレスカ評に、目を通して見ましょう。
「ワーカホリック。レスターが降格したシーズンの全映像を徹底チェック」
「戦術的なアプローチ。ピッチでのセッションと、室内でのビデオ分析を繰り返す」
「何をすべきかを指示するのではなく、なぜそれを求められているのかを理解させる」
「陽気、ジョーク好き。選手たちとはオープンコミュニケーション」
「センシティブな面があり、メディアの目が厳しいプレミアリーグ対策が必要」
「経営ボードにもプレスにも遠慮せず、意見や不満を公言」
なるほど。最初の4つはポジティブですが、後ろの2つは気になります。イングランドではマン・シティのU-23とレスターを優勝させており、敗戦が続いたらどんな対応をするのかを知っているのはパルマのジャーナリストだけです。とはいえ、ここは「どんな問題やエゴにも冷酷に対処する」「強いキャラクター」という記者の評価を信じるしかありません。
共同SDのスチュワートとウィンスタンリーは、月曜日の早朝にレスターにアプローチし、最大1000万ポンド(約20億円)の補償金を支払うという話がまとまりつつあるそうです。5年契約は、この費用の単年の減価償却を抑えるため?いや、ファブリツィオ・ロマーノさんは「2年契約で1年のオプション付きか、3年契約か」といっています。余計な詮索はやめましょう。今週末に決まる可能性が高いといわれる交渉の成り行きに注目です。
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