偏愛的プレミアリーグ見聞録

「現在、アーセナルはリカルド・カラフィオーリ獲得についてボローニャと完全合意に近づいているという。選手の代理人アレッサンドロ・ルッチと水面下で前向きな話し合いがあった。アーセナルは今、自信を抱いている。2029年6月までの契約となる個人条件は合意済み」

ファブリツィオ・ロマーノさんが速報を配信したのは土曜日の夜。その後、本人が退団を直訴という続報を流しました。「カラフィオーリは休暇から戻るとすぐに、ボローニャの経営ボードにはっきり伝えた。夢を実現させるために、退団を申し出たのだ。アーセナルとボローニャは条件について合意し、最終ステップを目前にしている」。ようやくゴールが見えたようです。

「先ほど、突破口が明らかになった。アーセナルとボローニャが、リカルド・カラフィオーリの獲得で合意に達した！移籍金は4000万ユーロ（3360万ポンド）、さらに500万ユーロ（420万ポンド）のアドオンとセルオン条項が付く。バーゼルとボローニャが50％のセルオンの支払い条件に合意するというファイナルステップが必要とされているが、それが済めば…here we go! 」

最新の情報には移籍金とアドオンの金額が記されており、今回のディールで2000万ユーロを手に入れるバーゼルの承諾があれば、ディテールを詰めるのみ。ノースロンドンの希望通りの着地となったのは、セルオン条項が付いたからか、22歳のDFのアピールが効いたのか。彼の次なる渡航先は、ボローニャのキャンプではなく、新たなチームメイトが待つアメリカになりました。

合意の報を受けて、「スカイスポーツ」がカラフィオーリのスタッツを掲載。ジンチェンコと比較すると、彼の強みがより際立ちます。ボローニャのCBはセリエA30試合2ゴール5アシストで、ガナーズの偽SBはプレミアリーグ27試合1ゴール2アシスト。出場時間が2338分対1733分と差があるとはいえ、リカバリー194対104、インターセプト50対20は明確な勝利といえるでしょう。

圧巻なのは、ユーロ2024におけるカラフィオーリのパフォーマンスです。リカバリー24回、スプリントのトップスピード32.5km/h、走行距離34.8kmを90分あたりで算出すると、すべてチームTOP。パス成功率92.7％は3位です。残念ながらイエローカード2枚もTOPで、スイス戦はサスペンデッド。彼がいれば、ラウンド16で敗退という不完全燃焼は避けられたかもしれません。

カラフィオーリの入団で、ジンチェンコとキヴィオルのいずれかが移籍する可能性が高まりました。ボローニャとの交渉が停滞した際に、スワップでイタリアに行くと噂されたキヴィオルは、インテル、ミラン、ユーヴェが関心ありと報じられています。ユニーク・フットボール・エージェンシーと新たな代理人契約を結んだジンチェンコも、自らのキャリアを考えているようです。

何とかCB獲得に漕ぎ着けそうなアーセナルの2人めの補強は、中盤のミケル・メリノか、ゴールゲッターか。新戦力の獲得と並行して、スミス・ロウ、リース・ネルソン、エンケティア、トーマスらの去就を明確にしなければなりません。引き続き、フルスロットルで動くであろう優勝候補の次なる決断に注目しましょう。