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「コーチやエドゥと2ヵ月近く話し合った」実は速かったアーセナル、カラフィオーリ獲得の舞台裏。

リカルド・カラフィオーリについて、私が初めて記事にしたのは7月3日でした。その日の朝、配信した「アーセナルが動かない理由」で、「イタリア代表DFカラフィオーリは、間に合っているポジションゆえ、優先順位は上がらないでしょう」と記しています。アーセナルがほしいのはストライカーと中盤センターで、CBなど獲らないだろうと思っていた時期でした。

「アスレティック」のジェームズ・マクニコラス記者の昨日のレポートによると、アーセナルは昨シーズンが終わるとすぐに、22歳の新鋭CBを最優先ターゲットとしていたそうです。バイエルンとレアル・マドリードを制し、手中に収める原動力となったのはミケル・アルテタ。劇的な成長ぶりを追跡していたスカウト部門に対して、話を進めてほしいと依頼したといいます。

エドゥSDとアルテタ監督のアクションがいかに速かったかは、カラフィオーリ自身に証言してもらうのがいいでしょう。アーセナルとともにフィラデルフィアに滞在し、入団決定直後に速報を流した「BBC」のニザール・キンセラ記者は、「コーチやエドゥと2ヵ月近く話し合った」という本人の言葉を紹介しています。

「交渉に時間がかかったのは、本当にきつかった。でも、僕はここにいる。トレーニングによって、日々向上し続ける必要がある。ここに来ることに、とても納得していた。選手として向上するための最高のプロジェクトだと思った。他のクラブからも話があったけど、もうどうでもいい。僕はこのチームでトロフィーを獲得したい」

ジンチェンコ、冨安健洋、キヴィオル…左サイドの継続性の欠如を課題と捉えていたアルテタ監督は、君こそが理想的な存在と伝えたそうです。望み通りの話が聞けたと大喜びだったイタリア代表は、ユーロで戦うためにドイツに旅立ってから、1度も決意が揺らぐことはありませんでした。彼について印象的だったことを問われた指揮官は、こんな言葉を残しています。

「話したのは1~2回かな。素晴らしかったね。その頃はまだ、獲得できるかどうかわからなかったのに、彼は毅然としていた。『準備ができたら教えてほしい。もう荷物はまとめた。とにかくアーセナルに行きたいんだ』。われわれとともに、よりよくなりたいという意欲と決意、思いが伝わってきた。われわれはそれを、誇りに思うべきだろう」

ユーロが終わり、7月中旬に差し掛かると、アーセナルとボローニャの交渉が難航し始めました。ボローニャにトレーニングへの参加を求められたこの時期が、最もつらかったはずです。エドゥSDとアシスタントのジェンソン・エイトが妥結を急いだのは、レニー・ヨロを獲り逃したレアル・マドリードの猛追を怖れたから。それが杞憂だったことは、後の彼の言葉からわかります。

われわれプレミアリーグファンが、彼がガナーズのターゲットと知ったときには、既に相思相愛だったということになります。左のフルバックからCBにコンバートしたのは、バーゼルの暫定監督だったハイコ・フォーゲル。アルテタ監督は、偽SBとして起用するのではないでしょうか。グーナーたちが注目するポジションすらも、彼にとっては大きな問題ではないようです。

「ベストなプロジェクトだと思っている。チームは若くて、トロフィーを獲れる力がある。僕のメンタリティーは勝つことだ。いろいろなポジションでプレイできるので、どこでもやる。実は1月に、アーセナルVSクリスタル・パレスを見に来たんだ。できる限り早くフィットして、チームを支えたい」


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“「コーチやエドゥと2ヵ月近く話し合った」実は速かったアーセナル、カラフィオーリ獲得の舞台裏。” への1件のコメント

  1. アイク より:

    更新ありがとうございます。
    言動の安定感が22歳とは思えません…天才的なメンタルが伺えますね!

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