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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

マルセイユ移籍は、クラブ間の交渉が難航。エンケティアはソランケや南野になれるのか…?

「やっとここに来られた。自分にとっても家族にとっても、素晴らしい瞬間だ。本当に興奮している。できるだけ早くここに来て、チームメイトと一緒にスタートしたかった。このプロジェクトについて聞き、監督と話し、既にここにいる選手たちを見て、自分にとってエキサイティングなプロジェクトだと思った。今後のキャリアを考えると、間違いなく完璧なステップだ」

エミール・スミス・ロウのフラム移籍が決まりました。喜びの声を聞くと、がんばってほしいと思うとともに、少し心が痛みます。アーセナルは、変わってしまったのです。エドゥとアルテタが集めた若いタレントたちは、総じて順調に成長していたのですが、チームのレベルが上がるにつれて、明暗が分かれてきました

10代の頃から主力としてプレイしているブカヨ・サカとガブリエウ・マルティネッリは、ワールドクラスと呼ばれるレベルに達しています。22歳で完全移籍にスイッチしたウーデゴーアは、誰もが認めるキャプテン。21歳になってからアーセナルに復帰したウィリアム・サリバには、世界一のCBと評する声もあります

その一方で、キーラン・ティアニーは戦術の進化の犠牲者となり、負傷でつまずいたスミス・ロウは環境を変えてのリトライを余儀なくされています。20歳になったチャーリー・パティーノに、ウーデゴーア、デクラン・ライス、カイ・ハヴェルツという分厚い岩盤を打ち砕けというのは酷でしょう。そしてもうひとり、エディ・エンケティアも居場所を失おうとしています

エドゥSDとアルテタ監督は、ガブリエウ・ジェズス、カイ・ハヴェルツ、エンケティアの3枚では、ビッグタイトルを獲得できないと考えているようです。新たに加わるのは、噂になっているヴィクトル・ギョケレスか。より安く獲得できるストライカーに、矛先が変わる可能性もありますが、誰が来たとしてもエンケティアは売却候補となるでしょう。

先日から、オリンピック・マルセイユからのオファーが話題になっています。ファブリツィオ・ロマーノさんによると、フランスのクラブの提示額は2300万ポンド。アーセナルの値付けは3000万ポンドで、セルオン条項を求めているともいわれています。エンケティア自身は、契約にゴーサインを出したといわれていますが、決まるかどうかは全くわかりません

18歳だった2017年10月、ノリッジとのカラバオカップ4回戦で同点ゴールと逆転ゴールをゲット。救世主といわれたエンケティアは、エース候補と目されていました。しかし、その後の6年9ヵ月はバックアッパーで、25歳になってもプレミアリーグでシーズン6ゴール以上はゼロ。27戦5発の昨季も先発は10試合のみで、2024年になってからの出場時間は135分に留まっています。

今こそ、変化を志向すべきタイミングでしょう。チェルシーとリヴァプールで結果を出せず、22歳でボーンマスに移籍したドミニク・ソランケは、26歳になった昨シーズン、プレミアリーグで38戦19発と覚醒しています。レギュラーとして自らの力を発揮できる環境という観点では、昨季公式戦で51試合30ゴールのオーバメヤンが退団したマルセイユは魅力的です。

アーセナルとマルセイユの間にある700万ポンドのギャップは、埋まるのか。プレミアリーグを見渡すと、レギュラーとして迎え入れてくれるチームはなさそうで、昇格クラブでもベテランストライカーとのポジション争いは必至です。ボーンマスで絶対的エースとなったソランケや、モナコで公式戦31試合9ゴール6アシストの南野拓実のような未来を期待したいのですが…。


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