2024.09.03 プレミアリーグ観戦記2024-25プレミアリーグ観戦記
【Chelsea×Crystal Palace】前半は順調、後半に失速…現地記者が指摘する新生チェルシーの課題。
アウェイのウルヴス戦を2-6で圧勝し、希望を抱かせたチェルシーは、スタンフォード・ブリッジでクリスタル・パレスに1-1のドロー。新監督の初陣となったマン・シティ戦の完敗は、戦術のインストールを終えていないという説明で納得してもらえるでしょう。しかし連敗スタートだったグラスナーのチームに、ホームで勝てなかったという事実は、サポーターの不安や不満を煽るのみです。
前半は、順調でした。12分にボックス手前から放ったコール・パルマーのコントロールショットは、左ポストすれすれでアウト。昨季プレミアリーグで34試合22ゴール11アシストのエースは、ヨーロ2024で思うように出番を得られず、今季に賭ける思いは人一倍強いはずです。23分には、エンソ・フェルナンデスの絶妙な浮き球がゴールの右に落下しました。
走り込んで右足で合わせたのは、ウルヴス戦でハットトリックを達成したノニ・マドゥエケ。コースを選ぶ余裕はなかったのか、ディーン・ヘンダーソンの頭上に飛んだボールは弾き出されてしまいました。好調のウインガーは、その2分後に自らのミスを帳消しにします。パスカットしたコルウィルが右に展開すると、自陣でウィル・ヒューズを抜き去り、カウンター発動です。
右サイドを突破したウインガーを見て、コール・パルマー、ニコラス・ジャクソン、ペドロ・ネトが一斉にスプリント。カットインしたノニ・マドゥエケは、ボックス右に流れたコール・パルマーに絶妙な縦パスを送り、左足アウトでゴール前に転がしたラストパスをニコラス・ジャクソンが悠々と押し込みました。
前半を1-0で終えたホームチームに、これといったピンチはありませんでした。48分にコール・パルマ―が左足でドライブさせたFKは、ディーン・ヘンダーソンのビッグセーブに阻まれ、直後のCKをゴール左で叩いたコルウィルのヘッドもGKが外に弾き出しています。スタンフォード・ブリッジの空気が変わったのは53分。チェルシーが反省すべきは、下がりすぎたことでしょう。
エゼがFKをボックス右に浮かし、クロスのこぼれ球をコルウィルがクリア。拾ったウィル・ヒューズが左から上がって中央にパスを通すと、シェイク・ドゥクレのシュートはフォファナがブロックしました。跳ね返ったボールをエゼがトラップした瞬間、足元に入れるDFはおらず、狙いすましたコントロールショットが右隅に決まってしまいました。
1-1となってから、エンツォ・マレスカ監督が切ったカードは、58分にジョアン・フェリックス、74分にムドリク、86分にエンクンク。最もゴールが期待できるエンクンクの投入が遅れたのは、74分に負傷リタイアとなったマロ・グストの代わりにムドリクを入れたために、落ち着くまで時間がほしかったからでしょうか。
同点となってから90分までのシュートは、76分のFKを競った際にかろうじて触ったコルウィルのみ。「テレグラフ」のトム・ギブス記者が「多額の資金を投入しても、精神的な脆弱性は修正できない」と書いたのは、ゴールが必要となった終盤のパフォーマンスが悪かったからでしょう。93分の浮き球で左からラインの裏に出たニコラス・ジャクソンは、GKにぶつけてしまいました。
「アスレティック」のリアム・トゥーミー記者は、「ボールを持っていないときの消極的な姿勢は、プレシーズンからの課題」と指摘しています。膠着状態のときにチームを鼓舞するリーダーシップの不足に加えて、就任したばかりの指揮官がBプラン、Cプランを持っていないことも、ここぞという時間帯に空転してしまった理由のひとつでしょう。
若き指揮官と多くの新戦力で勝とうとしているチームは、経験値が高まれば得点力は向上するはずです。今後の課題は、リードを得られない展開での戦い方、リーダー育成、新戦力のフィット感の向上、最終ラインの安定化(右SB問題の解決含む)といったところでしょうか。オシムヘンを獲ればよかったという声もあるようですが、最前線はジャクソン&エンクンクでOKでしょう。
次節からはボーンマス、ウェストハム、ブライトン。やっかいな相手が続きますが、ここを乗り切れれば、若い選手たちを不安にさせるプレッシャーからは解放されるでしょう。ポゼッションを取れる時間帯はチャンスを創れており、カウンターは今後も大きな武器となりそうです。新監督が、序盤の不振で仕事がしづらくならないようにと切に願っています。
前半は、順調でした。12分にボックス手前から放ったコール・パルマーのコントロールショットは、左ポストすれすれでアウト。昨季プレミアリーグで34試合22ゴール11アシストのエースは、ヨーロ2024で思うように出番を得られず、今季に賭ける思いは人一倍強いはずです。23分には、エンソ・フェルナンデスの絶妙な浮き球がゴールの右に落下しました。
走り込んで右足で合わせたのは、ウルヴス戦でハットトリックを達成したノニ・マドゥエケ。コースを選ぶ余裕はなかったのか、ディーン・ヘンダーソンの頭上に飛んだボールは弾き出されてしまいました。好調のウインガーは、その2分後に自らのミスを帳消しにします。パスカットしたコルウィルが右に展開すると、自陣でウィル・ヒューズを抜き去り、カウンター発動です。
右サイドを突破したウインガーを見て、コール・パルマー、ニコラス・ジャクソン、ペドロ・ネトが一斉にスプリント。カットインしたノニ・マドゥエケは、ボックス右に流れたコール・パルマーに絶妙な縦パスを送り、左足アウトでゴール前に転がしたラストパスをニコラス・ジャクソンが悠々と押し込みました。
前半を1-0で終えたホームチームに、これといったピンチはありませんでした。48分にコール・パルマ―が左足でドライブさせたFKは、ディーン・ヘンダーソンのビッグセーブに阻まれ、直後のCKをゴール左で叩いたコルウィルのヘッドもGKが外に弾き出しています。スタンフォード・ブリッジの空気が変わったのは53分。チェルシーが反省すべきは、下がりすぎたことでしょう。
エゼがFKをボックス右に浮かし、クロスのこぼれ球をコルウィルがクリア。拾ったウィル・ヒューズが左から上がって中央にパスを通すと、シェイク・ドゥクレのシュートはフォファナがブロックしました。跳ね返ったボールをエゼがトラップした瞬間、足元に入れるDFはおらず、狙いすましたコントロールショットが右隅に決まってしまいました。
1-1となってから、エンツォ・マレスカ監督が切ったカードは、58分にジョアン・フェリックス、74分にムドリク、86分にエンクンク。最もゴールが期待できるエンクンクの投入が遅れたのは、74分に負傷リタイアとなったマロ・グストの代わりにムドリクを入れたために、落ち着くまで時間がほしかったからでしょうか。
同点となってから90分までのシュートは、76分のFKを競った際にかろうじて触ったコルウィルのみ。「テレグラフ」のトム・ギブス記者が「多額の資金を投入しても、精神的な脆弱性は修正できない」と書いたのは、ゴールが必要となった終盤のパフォーマンスが悪かったからでしょう。93分の浮き球で左からラインの裏に出たニコラス・ジャクソンは、GKにぶつけてしまいました。
「アスレティック」のリアム・トゥーミー記者は、「ボールを持っていないときの消極的な姿勢は、プレシーズンからの課題」と指摘しています。膠着状態のときにチームを鼓舞するリーダーシップの不足に加えて、就任したばかりの指揮官がBプラン、Cプランを持っていないことも、ここぞという時間帯に空転してしまった理由のひとつでしょう。
若き指揮官と多くの新戦力で勝とうとしているチームは、経験値が高まれば得点力は向上するはずです。今後の課題は、リードを得られない展開での戦い方、リーダー育成、新戦力のフィット感の向上、最終ラインの安定化(右SB問題の解決含む)といったところでしょうか。オシムヘンを獲ればよかったという声もあるようですが、最前線はジャクソン&エンクンクでOKでしょう。
次節からはボーンマス、ウェストハム、ブライトン。やっかいな相手が続きますが、ここを乗り切れれば、若い選手たちを不安にさせるプレッシャーからは解放されるでしょう。ポゼッションを取れる時間帯はチャンスを創れており、カウンターは今後も大きな武器となりそうです。新監督が、序盤の不振で仕事がしづらくならないようにと切に願っています。
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