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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

3戦連続の快挙!ブレントフォードの指揮官が語る「キックオフから1分以内にゴールを決める方法」

「恥ずべきことだ。彼らがどうやってあの2ゴールを決めたのか見ていたのに、同じことをされてしまった。全員でしっかり準備してきたのに、それでも失点してしまった」(トマス・ソーチェク)

「立ち上がりは悪夢だった。彼らがこういうリズムで試合を進めることはわかっていた。シティとトッテナムに、2回も同じことをやってのけている。今日もまたやった。この手のチームと戦うのは簡単ではない。時にはわれわれの振る舞いが問題になることもあるけど、あの後は試合のバランスを取り、自分たちの素養を見せられたと思う」(フレン・ロペテギ)

ブレントフォード戦を控えたウェストハムは、相手チームの映像を繰り返しチェックし、開始早々の失点を警戒していたようです。エティハドでは、開始23秒のサイドアタックからウィサのヘッドで先制。トッテナム・ホットスパー・スタジアムでは、わずか22秒でエンベウモが左足のスーパーボレーを叩き込んでいます。

28日の土曜日、Gtechコミュニティスタジアムのキックオフは15時。最初の1分が最大の勝負です。後方からのロングフィードに、ハマーズの守備陣は引いて対応しています。最初の右からのクロスをGKアレオラが逆サイドに弾き出すと、拾ったファビオ・カルヴァーリョが後方に戻し、アイエルがボックス右のシャーデにきれいなサイドチェンジを通しました。

7番がふわりと浮かしたクロスは、トディボがヘッドでクリア。こぼれ球に反応したファビオ・カルヴァーリョが頭を突き出すようにして中央に送ると、エンベウモの左足ボレーが右隅に吸い込まれました。美しい弾道は狙い通りではなく、ジャストミートできなかったボールにスライス回転がかかったため、バーの手前で落ちてきただけでしょう。

これまでのプレミアリーグで、1シーズンに開始1分以内のゴールを3つ決めたのは、1998-99シーズンのエヴァートンのみ。3試合連続は、リーグ史上初の快挙です。しかもそのうちの2つは、ビッグ6とのアウェイゲーム。3試合とも、その後の89分をノーゴールで過ごしており、1分2敗という「出オチ」感も爽快です。

これは偶然の大当たりか?あるいは戦術か?「アスレティック」のジェイコブ・ホワイトヘッド記者によると、トーマス・フランク監督は「偶然ではない」「キックオフはセットピースと同じと考えており、できる限りコントロールしようとしている」「そこにいる全員に明確な役割がある」と語っているそうです。

ポイントは、3つです。ひとつめは、最終ラインから前線にロングフィードを入れること。2つめは、ロングフィードで競り合いに勝とうとせず、セカンドボールを狙うこと。3つめは、サイドで持ったら迷わず中央にクロスを放り込むこと。なるほど、ハマーズ戦で長いボールが前線に入った瞬間、紅白のストライプは5人が周囲に空いたスペースに入っています

トーマス・フランク監督は、キックオフやセットピースに限らず、「前進する」「速くプレイする」「セカンドボールに対応する」という3つのルールを選手に伝えているそうです。さあ、次節は自らが打ち立てたプレミアリーグレコードの更新がかかっています。最下位のウルヴスは、今季プレミアリーグで最多の16失点。5連覇をめざす王者マン・シティ相手に23秒なら、9秒ぐらいで…!

7節の日程を見ると、リヴァプール、アーセナル、マン・シティは同時刻開催ですが、わがクラブの応援は開始2分からにしてはいかがでしょうか。「アスレティック」の記者は、こんなひとことで記事を締めています。「さて、時計を合わせてください。Gtechのウォルバーハンプトン・ワンダラーズ、10月5日午後3時1分」。空前絶後のゴールシーンに刮目せよ!(ヨアネ・ウィサ 写真著作者/Supporterhéninois)


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