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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.CITY×Fulham】ロドリのコピペ?昨季までの6年で5発だったコヴァチッチ、謎のゴール連発!

マテオ・コヴァチッチはイングランドで7年めですが、昨季までの総ゴール数をご存じでしょうか。プレミアリーグ通算172試合5ゴール13アシスト。チェルシーでプレイしていた2018-19シーズンと2020-21シーズンは、それぞれ公式戦で51試合、42試合に出場してノーゴールです。中盤ならどこでもいけるオールラウンダーといわれますが、得点力という言葉とは無縁な選手です。

トップ下で起用するにはゴールに絡むプレイが少なく、アンカーをまかせられるほどの展開力や守備力があるわけでもありません。ベストポジションは2センターの一角か、あるいは4-3-3のインサイドか。パサー、リンクマン…表現する言葉に迷う選手です。そんなコヴァチッチが、プレミアリーグ開幕から7試合で3ゴール。これは、ちょっとした事件です。

チェルシーとの開幕戦では、カイセドとエンソ・フェルナンデスを次々とかわし、右足のミドルを左隅へ。コルウィルがニアを空けたのを咎めるコース選択は、ゴールを決め慣れたトップ下のようでした。1-2で敗れる寸前だったアーセナル戦では、ショートコーナーから左足で強烈なシュートを放ち、ジョン・ストーンズの同点ゴールにつなげました。

さらに土曜日のフラム戦では、アンドレアス・ペレイラに先制された後、同点ゴールと逆転ゴールを連発しました。32分のCKでは、中央で競り合ったルベン・ディアスに当たったボールをゴールのど真ん中にズドン。後半開始直後の47分には、フォーデンのクロスを受けたベルナルド・シウヴァが中央に転がしたボールを左隅に突き刺しています。

1試合2ゴールは、インテルに所属していた2014-15シーズンのEL予選で、ストヤルナンを相手にハットトリックを達成して以来、10年ぶり。ロドリの代役として、ギュンドアンの後方に配されたはずなのに、ボックスの入り口から強烈なミドルを決めまくっています。いや、ロドリの役割を託されたら、1発ほしい状況でのミドルシュートも仕事のひとつなのでしょうが…。

ハーランドやデブライネなどキーマンが離脱したとき、突如覚醒した選手が穴を埋めてしまうのは、ペップが来てからの「マン・シティあるある」です。デブライネの負傷が多かった2020-21シーズンは、前シーズンのプレミアリーグで2ゴールしか決めていなかったギュンドアンが、年末からの12試合で11ゴール1アシストと確変に入り、年明けから首位を快走しました。

ハーランドが12月に骨折し、その後も9戦4発とペースダウンした昨季は、フォーデンが15試合10ゴール4アシストと無双状態に突入しています。ロドリの不在も、コヴァチッチがカバーしてしまうのでしょうか。目下の課題は、カウンターへの対応とCBとの連携です。3-2で逃げ切ったフラム戦は、カウンターに苦しめられました。

先制された直後に喰らった3対3の速攻が決まっていれば、さすがのマン・シティもポイントを落としていたのではないでしょうか。イオビの背中を追ったコヴァチッチは、ボックスでグラウンダーのコースを切るチャンスを活かせず、アダマ・トラオレのミスタッチに助けられました。88分のムニスのゴールシーンも、ゆっくり引いた8番のポジションは中途半端でした。

「ロドリのゴールをコピー&ペーストしたのかもしれない」とジョークをかましたペップに対して、本人は「もっと適応する必要がある」とコメントしています。2センターよりCBとの連携が求められるアンカーをうまくこなせるようになれば、中央に絞ってくるリコ・ルイスが攻め上がるチャンスを増やせるでしょう。

「やろうと思えばいつでもできる」と主張するかのように、突如ゴールに絡み始めたコヴァチッチは、ロドリの不在を忘れさせてくれるでしょうか。謎のゴール連発がなければ、6ポイントほど落としていたかもしれないマン・シティは、リヴァプールに1ポイント差の2位。いつもの前半戦のポジションをキープしています。


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