プレミアリーグ2016-17現地観戦記~(1)レアキャラ・ドビュッシーとアフォベとお説教おじさんと。
今回の渡英ではチャンピオンズリーグのパリ・サンジェルマン戦、プレミアリーグのボーンマス戦、U23のレスター戦、EFLカップのサウサンプトン戦(すべてホーム)と、8泊10日に目いっぱいの観戦予定を詰め込んできた特派員。乗り継ぎの飛行機が遅れて40分遅刻したパリ・サンジェルマン戦は割愛し、試合結果もいい感じだったプレミアリーグ13節、ボーンマス戦の現地の雰囲気をお伝えします。
4つある試合のうち、プレミアリーグのボーンマス戦は唯一の日中開催。やはり日中の試合は1日まるごと「マッチデー」の雰囲気があり、何度行っても楽しいものです。露店の非公式グッズをお土産に頼まれていたこともあり、ちょっと早めに出かけて「新作」がないか物色。あら?“Jack Daniel’s”のラベルを“Jack Wilshere”に書き換えたTシャツがありますよ。同じ並びには“GUINNES”のラベルが“GOONERS”になったのも。今回見つけた中で一番ハイセンスなのはこの2点で決まりでしょう!
さて、買い物を終え、スタジアムにも早めに入場。コンコースにあるTVモニターでは、ちょうど同じタイミングで開催中のF1最終戦、アブダビGPの決勝レースが放映されています。一応は優勝の可能性を残した英国人ドライバー、ルイス・ハミルトンの様子はみなさんそれなりに気になるようで……私もF1は好きなんですけど、せっかく早めに来たからにはウォームアップの様子を見なくてはとスタンドに急ぎました。
ちなみにボーンマスには現在、ジャック・ウィルシャーがローンで在籍中ですが、ローン選手によくある決めごとで、ローン元のアーセナル戦への出場はありません。しかし、アーセナルのユースから移籍したベニク・アフォベはベンチ入り。試合前の場内メンバー発表では、名前の前に“Welcome back!”とコールされ、客席からも拍手が起こっていました。試合が始まり、彼がアップを始めた際にも、客席から「ベニーク!」と声をかける人がいて、本人も手を振って応えるなど温かい雰囲気。そうそう、アーセナルサポは出て行った選手全員に厳しいわけじゃないんです。残念ながらトップチームに残れなかったけれど、ユースで見守ってきた選手が他のチームで頑張る姿を応援してあげたいのは、きっとどのチームのサポにも共通した気持ちでしょう。
さて試合が始まって、問題のドビュッシーもスタメン出場。序盤戦からよく上がり、よく戻りといい動きで、「ああベジェリンもいいけどドビュッシーは安心感があるなあ」とほれぼれしていたのですが、なんと15分ばかりでピッチに座り込んでしまいました。やたら彼に注目していたせいで真っ先にその様子を発見してしまいショックもひとしお。せっかく出場できたのに、本人もつらいことでしょう。つらいといえばサポも同じで、ジェンキンソンもベンチ入りしていない中、ガブリエウがコールされたときにはスタンドの動揺はちょっと笑っちゃうくらい。「あ、ガ、ガブちゃん右SBできるのね」と不安な気持ちがついつい出てしまったのは本人には申し訳なかったですが、その後ベジェリンが復帰するまで右SBで頑張ってくれたことには感謝、感謝です。
今回、前半はロウワー席(1階)で観たのですが、後半は友人と席をチェンジして、ホーム側ゴール裏、「ノースバンク」のアッパー席(3階くらいの位置)へ。今までもアッパーで観戦したことはあったのですが、今回、改めてアッパー席のおもしろさを感じました。選手の躍動感を間近で感じられるロウワー席は臨場感は抜群ですが、やはりフォーメーションがよくわかるのはアッパー席。現地ではこちらの方が値段が高いのもうなずけます。これまで、ボーンマスの監督エディ・ハウが、ヴェンゲルの後任としてよく名前を挙げられることに全く納得できていなかったのですが、この日のボーンマスの細かくパスをつなぐサッカーはなかなか魅力的。その様子も、アッパー席からはよく把握することができました。
さらに何ともいえず素敵だったのが隣の初老のご夫婦。奥様のほうは、私が奥の席に入るときに“Hello”と陽気に声をかけてくれ、旦那様のほうは試合の間中何かしらピッチに向かって毒づいている様子がなんともラブリーでした。傑作だったのは、後半15分ごろ、サンチェスとウォルコットが2人でカウンターを仕掛けたときのこと。「ああ人数が足りてないなあ」なんて思いながら見ていたら、プレーが止まった瞬間その旦那様がピッチを指さしながら数え上げるように、“1-2-3-4-5-6, Not running!!!”と怒鳴り声でお説教。意訳すると、「オマエもオマエもオマエもオマエもオマエもオマエも走らんかい!!!」といったところでしょうか?周りのみんなも同じことを考えていたようで思わず失笑です。ご夫婦はシーズンチケットホルダーのようですが、今回の席の魅力は間違いなくこのおふたりによるところも大きかったという印象。こういう常連さんがいつも同じ場所にいて、客席の雰囲気を作っているのも、プレミアリーグの魅力の一つだと再認識しました。
そんなこんなもありながら、結果は3-1と快勝で客席の雰囲気も最高。意気揚々と引き上る観客に向かって、「ハイベリー・イズリントン駅は閉鎖されました」というアナウンスが響き、「またかよー」とばかり軽くブーイングが起こったのももはやラブリーな、素敵な1日となったのでした。
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エバートン、シティ戦と連敗が続き、具合が悪くなっていたところでしたので、とても和まされるレポートでした。
続報お待ちしております。具合が良くなります。
観客のヤジなど、まさに現地の臨場感です。観戦後のパブの様子なども是非。
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ドビュッシーは、移籍したものと思い込んでいたので、私もびっくりしました。そんなレアキャラに遭遇できたのは愛ゆえにでしょうか。スタジアムの愛すべきおじさんなど、偏愛ならぬ信愛あふれた続報を心よりお待ちしています。
更新ご苦労様です。
毎度の事ながら現地レポは面白いです。
初老のご夫婦の観戦のついては、この国のフットボールの歴史と生活に密着している事を感じさせられました。ご主人の指摘もさることながら、客席のファン殆どがコーチといった感じですね。続編も期待してます。
初めまして。
相互リンクについてご連絡差し上げたかったのですがお問合せ先が見当たらず、コメント欄にて失礼いたします。
別途連絡先ご教示頂ければ改めてご連絡差し上げます。
何卒よろしくお願い致します。
更新ご苦労様です!
そしていつも本当にありがとうございます。
2連敗でかなり気持ちが落ちていたので今回の記事には、かなり癒されたです。気持ちが和みました。
ありがとうございます。
>ひろとさん
うれしいお言葉ありがとうございます。連敗でがっくりきていたのは私も同じ…でも、このあとの観戦試合がEFLカップのセインツ戦のため、続報があまり楽しくならないかも…すみません!
>だしまるさん
ありがとうございます。たった15分のドビュッシーを観られたのは本当に幸運でした。続報…負け試合レポになってしまいますが、愛をこめてもう1本、お届けいたしますね!
>noriさん
ありがとうございます。パブも面白いですよ!前に行ったときは、上半身裸で騒いでいたサポがつまみ出され、それに向かって店内からチャントが飛ぶ…というシーンもありました。また改めてレポートしてみたいと思います!
>Mackiさん
ありがとうございます。そうなんです。かの地で思うのは、フットボールが年配のファンの人生にもしみついている素晴らしさなんですよね。反面、若い人のフットボール離れ現象もあるようなのですが…今後もいろいろ見聞きしてまいりますね。
>Fantasista11さん
こちらの件については、ブログ主より改めてお返事させていただきますね!
>エジルのパスさん
ありがとうございます。ちょっと間が空きすぎて、このタイミングでこの話題、どうかな~と思っていたのですが、ある意味ちょうどよかったですね!(といいつつ、次の話題は負けネタになってしまいそうですが…汗)
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みなさま>
温かい応援ありがとうございます。とくはいんがその気になってくれることを期待しています。
Fantasista11さん>
Facebookページのほうにご連絡いただいてもよろしいでしょうか?
https://www.facebook.com/vivapremierleague/