イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

アストン・ヴィラ、リヴァプール、マン・シティがTOP3ですが…新生CLは今までよりおもしろい?

みなさま、おはようございます。新しいチャンピオンズリーグ、楽しんでますか?よくいえばポジティブで順応性が高く、悪くいえば八方美人でテキトーな私は、アストン・ヴィラ、リヴァプール、マン・シティのTOP3独占にテンションが上がっています。しかし一方で、今のレギュレーションに対するモヤモヤを拭えずにいます。このシステムを喜んでいるのは、誰なのか?

32チームのグループステージは、36チームのリーグフェイズに変わりました。欧州5大リーグでは、セリエAとブンデスリーガは5チームが参加しています。彼ら以外で新生チャンピオンズリーグの恩恵を受けたのは、これまで予選のプレーオフの壁に阻まれていた中小国のリーグ王者たちです。ノックアウトラウンドに進出するチームは、16から24に増加しました。

各チームが6試合を戦い、半分が敗退となっていたリーグは、8試合で1/3が振り落とされる緩い条件に変更されました。いわゆる「死のリーグ」で、強豪クラブが椅子取りゲームを強いられる可能性がなくなり、よほどまずい戦い方を続けなければプレーオフに進めます。「負けたらアウト」のスリルを味わうのは、24位周辺のクラブです。

スリリングになったとはとはいえないリーグフェイズで、もうひとつ気になるのは、総当たりではないこと。「直接対決で勝てば逆転」という楽しみは減ってしまうでしょう。見ていて感じるのは、「それぞれが、どこと争っているのかわからないもどかしさ」。昨季までは、同じレベルならホーム&アウェイで勝てばOKでした。しかし今は、クジ運の重みが高まっています。

たとえば今季は、ライプツィヒ。2023-24シーズンのブンデスリーガで4位だったクラブは、敵地でアトレティコ・マドリードに2-1で敗れ、ホームのユーヴェ戦とリヴァプール戦は2-3、0-1で3連敗です。今後の相手を見ると、ホームはアストン・ヴィラ、スポルティングCPで、アウェイはインテル、セルティック、シュトルム・グラーツ。RBアレーナの4試合が厳しすぎます。

彼らはポット1で、優勝候補を回避できるポジションだったのですが、ポット2と4からユーヴェとヴィラを引いてしまいました。ブンデスリーガ5位で、同じポット1だったドルトムントのホームゲームは、セルティック、シュトゥルム・グラーツ、バルセロナ、ディナモ・ザグレブ。3節まで20位以下のチームが3つもあり、ライプツィヒの下で終わるとは思えません。

4チームが互いにホーム&アウェイを戦い、ライバルに直接勝てばよかった昨季までと比べると、フェアネスも劣っているといえるでしょう。参加チームが増えれば、当然レベルの差も広がります。バイエルン9-2ザグレブ、ドルトムント7-1セルティック、バルセロナ5-0ヤングボーイズ。「アスレティック」のティム・スパイアーズ記者は、強国と中小国の格差を指摘しています。

「チャンピオンズリーグは、夢が叶い、空想が現実となり、伝説が生まれる場。そんな感じだろう。ただし、ディナモ・ザグレブ、レッドブル・ザルツブルク、セルティック、レッドスター・ベオグラード、スロヴァン・ブラチスラヴァやヤングボーイズでなければ。彼らにとって、チャンピオンズリーグは恐怖が支配し、悪夢が現実となり、キャリアをめちゃくちゃにされる場だ」

記者によると、過去7シーズンの国内リーグで、ザグレブ、ザルツブルク、セルティック、ツルヴェナ・ズヴェズダ、スロヴァン、ヤングボーイズはトータル42のリーグタイトルのうち38を制しているそうです。ザグレブとツルヴェナ・ズヴェズダは、クロアチアとセルビアのトロフィーをコンプリート。その他のチームは7年で6つを獲得しています。しかし…。

母国では絶対王者の彼らは2勝2分14敗で、15ゴール59失点。セルティックの勝利はスロヴァン戦で、ザグレブはザルツブルグです。「Transfermarkt」によると、スロヴァンが過去3年で費やした移籍金は総額260万ポンドで、リーグ1(3部相当)レベル。クラブの資産価値は2400万ポンドです。投資額3億6500万ポンド、資産価値10億ポンド超のマン・シティに0-4は、大健闘なのかもしれません。

8試合のうち3つ勝てばプレーオフにいけそうな低いハードル、アウェイで敗れたパリとバイエルンが、アーセナルとバルサにリベンジできないアンフェアなドロー。欧州の強豪にボロボロにされるのを見続けた小国のサポーターは、ミッドウィークのスタジアムに背を向けてしまいそうです。エンタメとしては微妙な新生CLですが、中小クラブの収益は確実に増加します。

グラスゴーの4試合がスロヴァン、ライプツィヒ、クラブ・ブルッヘ、ヤングボーイズのセルティックは、ビッグクラブと戦いたかったと嘆いているのか、ノックアウトラウンド進出を狙えるとテンションが上がっているのか。新たなレギュレーションにおける最高の勝者は、マン・シティとミランをホームに呼べるスロヴァンか…?

年明けの2節は、中位のクラブの大半が消化試合と化してしまいそうです。しかし4チーム合わせて10勝2分と好調のプレミアリーグ勢は、TOP8を狙えるとなれば落とせないでしょう。最も選手層が薄いリヴァプールは、過密日程を無事にクリアできるのか。いや、2試合減らすために勝ちにいくんですよね。国内カップは、われわれが盛り上げておきますので、ご無理なさらず!


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