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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

今季はオンターゲット1本…フィル・フォーデンがゴールを決められなくなった最大の理由。

「コンディション不良と疲労で、エンジンがかからなかった。でも今は、調子が上がっている。ゴールを決められてうれしい。大事なのは、フットボールを楽しんでいること。この結果と自分のプレイに満足している」。昨季プレミアリーグMVPのフィル・フォーデンが、自らの不振の理由について語ったのは、CLのスラヴァン・ブラチスラヴァ戦で今季初ゴールを決めた後でした。

2023-24シーズンは公式戦53試合27ゴール12アシスト、プレミアリーグは35試合19ゴール8アシスト。右サイドからの鋭いカットインと豪快なミドルを武器に、アーセナルに競り勝つ原動力となりました。プレミアリーグは4連覇を達成したものの、FAカップはウェンブリーのマンチェスターダービーで1-2の惜敗。このとき既に、彼のエンジンは空転し始めていたのかもしれません。

フットボールの母国にトロフィーをもたらす主役になると期待されたユーロ2024は、7試合すべてで先発しながらゴールもアシストもゼロ。左サイドで起用したガレス・サウスゲートの戦術を非難する記者もいたのですが、彼自身の問題のほうが大きかったのではないでしょうか。準々決勝のスイス戦では、115分の出場でボールロスト19回という厳しい数字を残しています。

グループステージを突破した後、3人めの子どもの出産に立ち会うためにキャンプを離脱するなど、慌ただしい日々を過ごしていたフォーデンは精神的にも疲れていたのでしょう。スペインとのファイナルで敗れ、短い休暇から戻ってくると、チェルシーとの開幕戦はハーフタイムからの出場となりました。

45分でボールタッチ34回、ゴールもアシストもチャンスクリエイトもゼロ。シュートを打てず、ファイナルサードへのパスは1本のみと低調だった47番は、ウェストハム戦とブレントフォード戦をコンディション不良でスキップしています。今季は公式戦14試合3ゴール2アシスト。CLでは3戦連続でゴールを決めていますが、プレミアリーグは8試合ノーゴールと苦しんでいます。

現在の彼に足りないものを探るなら、プレミアリーグのショットMAPを昨季と比較するのが近道です。2023-24シーズンは1試合平均3本だったシュートは1.9本に減っており、15本はすべてPKスポットの外からです。昨シーズンは、ゴール前に飛び出して7ゴール。至近距離からのフィニッシュの激減は、疲労が理由ではなさそうです。

打つタイミングが読みやすいミドルシュートが増え、オンターゲットはわずか1本。アタックのバリエーションを失ってしまった最大の理由は、フリアン・アルバレスの離脱とロドリのリタイアでしょう。おそらくこの問題は、デブライネの復帰だけでは解決せず、単独の勝負を好むサヴィーニョやジェレミー・ドクとの連携の向上が必要となるはずです。

直近の4連敗で、守備の問題がフォーカスされるようになったマン・シティは、ハーランド依存度が高まっている攻撃も改善しなければなりません。フォーデンがゴール前で危険な存在になれば、エースがノーマークになるシーンが増えるでしょう。昨季プレミアリーグのMVPは、早期に輝きを取り戻すことができるのか。今回のイングランド代表の辞退がプラスに作用すれば…!


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