2024.11.26 マンチェスター・シティの話題
34歳のベテラン2人は、以前なら止められたのか?マンチェスター・シティ、5連敗の原因を考える。
アーセナル戦でロドリが転倒した瞬間、現状につながる問題は既に発生していたのだと思われます。それからしばらく、マンチェスター・シティの異変に気づけなかったのは、対戦相手に恵まれていたからでしょう。チャンピオンズリーグのスロヴァン戦は0-4、スパルタ・プラハとのホームゲームは5-0。2つの圧勝は、95分のゴールで何とか勝ったウルヴス戦を忘れさせてくれました。
悪夢の始まりはCLで連勝した直後、9節のサウサンプトン戦です。5分に先制ゴールを決めたハーランドは、後半に入ると3回のビッグチャンスを活かせず、1-0のままでタイムアップ。エデルソンと1対1になったキャメロン・アーチャーの一撃がクロスバーに阻まれなければ、「どうしたペップ」と煽る見出しがメディアを賑わしていたはずです。
最初のつまずきはカラバオカップ4回戦で、スパーズに2-1。得意の国内カップの早期敗退は、前線にジェームズ・マカティとオライリーを配したアウェイゲームであり、大きな問題には見えませんでした。プレミアリーグファンの多くが、何かが起こっていると認識したのは、2-1で敗れたボーンマス戦でしょう。序盤から猛攻を仕掛けたイラオラのチームはハイプレスを貫き、マン・シティの守備陣を押し込みました。
ボーンマスの決定機は6回で、マン・シティの最初のオンターゲットはラスト10分です。左サイドのケルケズを止められず、速攻からの2発で屈したペップのチームは、スポルティングCP戦でもカウンターから失点を重ねて4-1で完敗。リードしていたブライトン戦は、63分に入ったジョアン・ペドロの1ゴール1アシストで逆転され、2-1で4連敗となりました。
先週末のスパーズとのリベンジマッチは、0-4という信じられないスコアで惨敗。この試合をあらためてチェックしてみると、マンチェスター・シティの停滞の原因が浮き彫りになってきます。前半の最大の課題は左右の不均衡で、サヴィーニョが左にまわってフォーデンが中に絞ったため、右サイドでカイル・ウォーカーが孤立するシーンが目立っていました。
ジェームズ・マディソンの2発は、いずれもグヴァルディオルのサイドでフリーで持たれた後、ジョン・ストーンズの右のエリアを突かれています。以前のカイル・ウォーカーなら、超絶スプリントで戻り切っていたかもしれませんが、右サイドの広大なスペースで上下動を求められていたこの日は、ラストパスが出た瞬間に諦めたように見えました。彼は既に34歳です。
後半の問題はより明らかで、ギュンドアンの守備の脆さが2失点の原因となっています。52分のカウンタ―では、クルゼフスキに対する軽いチェックをあっさりかわされた後、ソン・フンミンにちぎられて「誰か着いてくれ」と叫んでいます。ここでスピードを緩めず、周囲を見渡していれば、ペドロ・ポロにフリーで打たれずに済んだはずです。
最後の失点は、ヴェルナーに走り負けたカイル・ウォーカーに目がいきがちですが、逆サイドから詰めたブレナン・ジョンソンについていけなかったギュンドアンのほうが気になります。カイル・ウォーカーと同い年のセントラルMFも、守備にまわった際に頼れる人材ではなくなってしまったのかもしれません。
コヴァチッチにロドリの代役という重責を負わせるのは酷だと思っていたのですが、彼も不在となると、センターを任せられるのはリコ・ルイスぐらいです。30代が9人、29歳が3人のスカッドは、ハーランドとロドリに頼りすぎていたように思えてきます。冬のマーケットでは、バロンドールを受賞したMFのバックアッパーに加えて、高齢化した最終ラインの補強も必要でしょう。
前線に目を移すと、セインツ戦以降の6試合でわずか5ゴール。ハーランドの2発以外は、マテウス・ヌネス、フォーデン、グヴァルディオルで、ウインガーがゴールに迫るシーンはほとんどありませんでした。プレミアリーグで9試合出場のサヴィーニョは、オンターゲットが6本のみ。ジェレミー・ドクも8試合で3本しかありません。
グリーリッシュとデブライネが復調すれば、変わるのか。いや、いつになるかわからないことに、過度に期待するべきではないでしょう。5連敗の最大の原因は、試合ごとにチームが抱えていたさまざまな問題を放置したペップなのではないかとも思いました。ターンオーバーのカラバオカップは、後半に入ってから積極的に主力を投入しているのですが、直近4試合の交代カードはトータル10枚です。
手を打った時間を見ると、スパーズ戦が復帰初戦だったジョン・ストーンズのみがハーフタイムで、9人は70分以降。ボーンマス戦は2-0、スポルティングCP戦は3-1、スパーズとの再戦は0-3になってからでした。バランスに問題があったボーンマス戦やスパーズ戦は、交代カードに限らず、早いタイミングで策を講じる必要があったのではないでしょうか。
今思えば、ロドリの離脱だけでなく、フリアン・アルバレスの移籍も激痛でした。これまでになかったピンチに陥っているように見えるペップは、あっさり立て直してしまうのか、優勝争いから離脱するのか。すぐにできることは、ひとつだけ。今夜のフェイエノールト戦で勝ち切り、メディアもプレミアリーグファンも盛り上がる「連敗」という話題を断ち切ることです。
悪夢の始まりはCLで連勝した直後、9節のサウサンプトン戦です。5分に先制ゴールを決めたハーランドは、後半に入ると3回のビッグチャンスを活かせず、1-0のままでタイムアップ。エデルソンと1対1になったキャメロン・アーチャーの一撃がクロスバーに阻まれなければ、「どうしたペップ」と煽る見出しがメディアを賑わしていたはずです。
最初のつまずきはカラバオカップ4回戦で、スパーズに2-1。得意の国内カップの早期敗退は、前線にジェームズ・マカティとオライリーを配したアウェイゲームであり、大きな問題には見えませんでした。プレミアリーグファンの多くが、何かが起こっていると認識したのは、2-1で敗れたボーンマス戦でしょう。序盤から猛攻を仕掛けたイラオラのチームはハイプレスを貫き、マン・シティの守備陣を押し込みました。
ボーンマスの決定機は6回で、マン・シティの最初のオンターゲットはラスト10分です。左サイドのケルケズを止められず、速攻からの2発で屈したペップのチームは、スポルティングCP戦でもカウンターから失点を重ねて4-1で完敗。リードしていたブライトン戦は、63分に入ったジョアン・ペドロの1ゴール1アシストで逆転され、2-1で4連敗となりました。
先週末のスパーズとのリベンジマッチは、0-4という信じられないスコアで惨敗。この試合をあらためてチェックしてみると、マンチェスター・シティの停滞の原因が浮き彫りになってきます。前半の最大の課題は左右の不均衡で、サヴィーニョが左にまわってフォーデンが中に絞ったため、右サイドでカイル・ウォーカーが孤立するシーンが目立っていました。
ジェームズ・マディソンの2発は、いずれもグヴァルディオルのサイドでフリーで持たれた後、ジョン・ストーンズの右のエリアを突かれています。以前のカイル・ウォーカーなら、超絶スプリントで戻り切っていたかもしれませんが、右サイドの広大なスペースで上下動を求められていたこの日は、ラストパスが出た瞬間に諦めたように見えました。彼は既に34歳です。
後半の問題はより明らかで、ギュンドアンの守備の脆さが2失点の原因となっています。52分のカウンタ―では、クルゼフスキに対する軽いチェックをあっさりかわされた後、ソン・フンミンにちぎられて「誰か着いてくれ」と叫んでいます。ここでスピードを緩めず、周囲を見渡していれば、ペドロ・ポロにフリーで打たれずに済んだはずです。
最後の失点は、ヴェルナーに走り負けたカイル・ウォーカーに目がいきがちですが、逆サイドから詰めたブレナン・ジョンソンについていけなかったギュンドアンのほうが気になります。カイル・ウォーカーと同い年のセントラルMFも、守備にまわった際に頼れる人材ではなくなってしまったのかもしれません。
コヴァチッチにロドリの代役という重責を負わせるのは酷だと思っていたのですが、彼も不在となると、センターを任せられるのはリコ・ルイスぐらいです。30代が9人、29歳が3人のスカッドは、ハーランドとロドリに頼りすぎていたように思えてきます。冬のマーケットでは、バロンドールを受賞したMFのバックアッパーに加えて、高齢化した最終ラインの補強も必要でしょう。
前線に目を移すと、セインツ戦以降の6試合でわずか5ゴール。ハーランドの2発以外は、マテウス・ヌネス、フォーデン、グヴァルディオルで、ウインガーがゴールに迫るシーンはほとんどありませんでした。プレミアリーグで9試合出場のサヴィーニョは、オンターゲットが6本のみ。ジェレミー・ドクも8試合で3本しかありません。
グリーリッシュとデブライネが復調すれば、変わるのか。いや、いつになるかわからないことに、過度に期待するべきではないでしょう。5連敗の最大の原因は、試合ごとにチームが抱えていたさまざまな問題を放置したペップなのではないかとも思いました。ターンオーバーのカラバオカップは、後半に入ってから積極的に主力を投入しているのですが、直近4試合の交代カードはトータル10枚です。
手を打った時間を見ると、スパーズ戦が復帰初戦だったジョン・ストーンズのみがハーフタイムで、9人は70分以降。ボーンマス戦は2-0、スポルティングCP戦は3-1、スパーズとの再戦は0-3になってからでした。バランスに問題があったボーンマス戦やスパーズ戦は、交代カードに限らず、早いタイミングで策を講じる必要があったのではないでしょうか。
今思えば、ロドリの離脱だけでなく、フリアン・アルバレスの移籍も激痛でした。これまでになかったピンチに陥っているように見えるペップは、あっさり立て直してしまうのか、優勝争いから離脱するのか。すぐにできることは、ひとつだけ。今夜のフェイエノールト戦で勝ち切り、メディアもプレミアリーグファンも盛り上がる「連敗」という話題を断ち切ることです。
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