2024.11.27 トッテナムの話題
勝利はすべて3ゴール以上、敗戦は1点差…強さと脆さが同居するトッテナムの課題を探る。
「暗闇を疾走するジェットコースター」「強さと脆さのミルフィーユ」。スパーズのサポーターたちは、既に身構えているのではないでしょうか。今季の彼らは、圧勝と自滅を交互に繰り返しており、エティハドで0-4という信じがたい勝利の後は、足をすくわれるターンです。「フラムとのロンドンダービーはホームだから」といっても、「イプスウィッチ戦は?」と返されて終わりです。
プレミアリーグ12試合で6勝1分5敗。勝った試合はすべて3ゴール以上で、敗戦はすべて1点差です。5節のブレントフォード戦を3-1で制した後、オールド・トラフォードでマンチェスター・ユナイテッドを0-3で撃破。プレミアリーグ、ヨーロッパリーグ、カラバオカップで5連勝を遂げたこの頃は好調だったのですが、その後は歓喜と落胆が交互に押し寄せる展開となっています。
ケチのつき始めは、7節のブライトン戦でした。ブレナン・ジョンソンとジェームズ・マディソンのゴールで、ハーフタイムは0-2。楽勝かと思いきや、後半開始から20分過ぎで3-2と逆転されていました。ポステコグルー監督は、三笘薫を止めないとやられるとわかっていたはずですが、守備の駒かい修正が得意なタイプではありません。
ウェストハム戦は逆に、クドゥスに先制されて追う展開となるも、36分に右からカットインしたクルゼフスキが決めて1-1。ハーフタイムにジェームズ・マディソンをパペ・マタル・サールに代えたのは、ハマーズの中盤を分断するためだったといいます。途中出場のMFがアタックの起点となり、4-1で圧勝。このチームが、開幕から8戦未勝利の18位にノーゴールで負けるとは…。
1-0で屈したクリスタル・パレス戦の敗因をひとつ挙げるなら、リシャルリソン、ヴェルナー、パペ・マタル・サールという勝負の3枚代えが、まったく機能しなかったことでしょう。意気消沈のチームは、カラバオカップのマン・シティ戦を2-1で勝ち切って嫌なムードを払拭。モーガン・ロジャースに先制されたアストン・ヴィラ戦は、ソランケが2発ゲットで4-1の圧勝でした。
11節にホームに迎えたイプスウィッチは、開幕から10戦勝利なしの降格候補。必勝の一戦だったのですが、前半に2点のビハインドを背負ったのが命取りとなりました。最初の失点は31分、クロスのクリアに反応したスモディクスのオーバーヘッドは、右に逸れたのが功を奏してサイドネットへ。43分の2点めは、ヴィカーリオが弾いたボールがドラグシンに当たって枠に向かう不運な失点でした。
後半は圧倒的に押したのですが、69分のCKをベンタンクールが頭で決めただけで終わってしまいました。ファン・デ・フェンの欠場を敗因のひとつに挙げたくなりますが、彼もロメロも欠いたマン・シティ戦の0-4圧勝を見ると、思考停止に陥りそうになります。好不調の波が激しい今季のスパーズ。勝利にも敗戦にも法則はなさそうですが…少し気になる数字があります。
デヤン・クルゼフスキとソン・フンミンがゴールかアシストを決めた試合は5戦全勝。目に見える結果を残していない試合は1勝5敗です。スパーズに「天国と地獄」が生じている理由のひとつは、左右のサイドのキーマンがうまくはまらないときに、効果的なBプランを見出せていないことなのかもしれません。
とりわけ重要なのは、トップ下、右のインサイド、右ウイングとさまざまなポジションで起用されているクルゼフスキのパフォーマンス。彼が抑えられると、ソランケも機能しなくなりがちです。ポステコグルー監督は、パペ・マタル・サールの活用やフォーメーション変更で打開しようとしていますが、クリスタル・パレス戦のように空回りしてしまうこともあります。
このほか理由として挙げられるのは、ロメロが集中力を欠く時間帯があること、中盤センターの組み合わせによってクオリティが上下することでしょうか。27ゴールはリーグTOP。ポゼッション59.8%、1試合あたりのシュート16.5本、xG24.2は2位と、ハイレベルな数字を叩き出しながら5回も競り負けているのは、集中力の持続性と劣勢時の打開策の乏しさが原因でしょう。
ポステコグルー監督の喫緊の課題は、安定感の創出とサブのアタッカ―の活性化です。4位アーセナルとの差は3ポイント。優勝は難しくても、TOP4なら充分狙えます。最初のミッションは、ローマ戦の直後のフラム戦で「勝ったら負ける」サイクルにピリオドを打つこと。ジェームズ・マディソンとクルゼフスキがエティハドの躍動を再現してくれたら、いけるはずですが…!
プレミアリーグ12試合で6勝1分5敗。勝った試合はすべて3ゴール以上で、敗戦はすべて1点差です。5節のブレントフォード戦を3-1で制した後、オールド・トラフォードでマンチェスター・ユナイテッドを0-3で撃破。プレミアリーグ、ヨーロッパリーグ、カラバオカップで5連勝を遂げたこの頃は好調だったのですが、その後は歓喜と落胆が交互に押し寄せる展開となっています。
ケチのつき始めは、7節のブライトン戦でした。ブレナン・ジョンソンとジェームズ・マディソンのゴールで、ハーフタイムは0-2。楽勝かと思いきや、後半開始から20分過ぎで3-2と逆転されていました。ポステコグルー監督は、三笘薫を止めないとやられるとわかっていたはずですが、守備の駒かい修正が得意なタイプではありません。
ウェストハム戦は逆に、クドゥスに先制されて追う展開となるも、36分に右からカットインしたクルゼフスキが決めて1-1。ハーフタイムにジェームズ・マディソンをパペ・マタル・サールに代えたのは、ハマーズの中盤を分断するためだったといいます。途中出場のMFがアタックの起点となり、4-1で圧勝。このチームが、開幕から8戦未勝利の18位にノーゴールで負けるとは…。
1-0で屈したクリスタル・パレス戦の敗因をひとつ挙げるなら、リシャルリソン、ヴェルナー、パペ・マタル・サールという勝負の3枚代えが、まったく機能しなかったことでしょう。意気消沈のチームは、カラバオカップのマン・シティ戦を2-1で勝ち切って嫌なムードを払拭。モーガン・ロジャースに先制されたアストン・ヴィラ戦は、ソランケが2発ゲットで4-1の圧勝でした。
11節にホームに迎えたイプスウィッチは、開幕から10戦勝利なしの降格候補。必勝の一戦だったのですが、前半に2点のビハインドを背負ったのが命取りとなりました。最初の失点は31分、クロスのクリアに反応したスモディクスのオーバーヘッドは、右に逸れたのが功を奏してサイドネットへ。43分の2点めは、ヴィカーリオが弾いたボールがドラグシンに当たって枠に向かう不運な失点でした。
後半は圧倒的に押したのですが、69分のCKをベンタンクールが頭で決めただけで終わってしまいました。ファン・デ・フェンの欠場を敗因のひとつに挙げたくなりますが、彼もロメロも欠いたマン・シティ戦の0-4圧勝を見ると、思考停止に陥りそうになります。好不調の波が激しい今季のスパーズ。勝利にも敗戦にも法則はなさそうですが…少し気になる数字があります。
デヤン・クルゼフスキとソン・フンミンがゴールかアシストを決めた試合は5戦全勝。目に見える結果を残していない試合は1勝5敗です。スパーズに「天国と地獄」が生じている理由のひとつは、左右のサイドのキーマンがうまくはまらないときに、効果的なBプランを見出せていないことなのかもしれません。
とりわけ重要なのは、トップ下、右のインサイド、右ウイングとさまざまなポジションで起用されているクルゼフスキのパフォーマンス。彼が抑えられると、ソランケも機能しなくなりがちです。ポステコグルー監督は、パペ・マタル・サールの活用やフォーメーション変更で打開しようとしていますが、クリスタル・パレス戦のように空回りしてしまうこともあります。
このほか理由として挙げられるのは、ロメロが集中力を欠く時間帯があること、中盤センターの組み合わせによってクオリティが上下することでしょうか。27ゴールはリーグTOP。ポゼッション59.8%、1試合あたりのシュート16.5本、xG24.2は2位と、ハイレベルな数字を叩き出しながら5回も競り負けているのは、集中力の持続性と劣勢時の打開策の乏しさが原因でしょう。
ポステコグルー監督の喫緊の課題は、安定感の創出とサブのアタッカ―の活性化です。4位アーセナルとの差は3ポイント。優勝は難しくても、TOP4なら充分狙えます。最初のミッションは、ローマ戦の直後のフラム戦で「勝ったら負ける」サイクルにピリオドを打つこと。ジェームズ・マディソンとクルゼフスキがエティハドの躍動を再現してくれたら、いけるはずですが…!
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