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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

アモリム就任後も苦しむマンチェスター・ユナイテッドで、成長する選手&停滞する選手は?

ルーベン・アモリムが就任してから4勝1分3敗。マンチェスター・ユナイテッドは、依然として苦しい戦いが続いています。プレミアリーグは、アーセナル戦とノッティンガム・フォレスト戦で連敗して13位。ELのボデ/グリムト戦とプルゼニ戦は3-2、1-2の辛勝でした。カラバオカップのスパーズ戦は4-3の惜敗ですが、3-0からの3発はフォースターとイヴ・ビスマのミスによるゴールです。

新たな指揮官が来てからの選手たちのパフォーマンスを見ると、4つのタイプに分けられそうです。ひとつめは、どんな監督でも最低限のレベルをキープできるタイプ。最後まで走り続けるブルーノ・フェルナンデス、逆境をはね返すマインドがあるマグワイア、常に冷静なメイヌーは、テン・ハフの下でも持てる力を発揮していた「意識高い系」です。

ひとたび失敗するとミスが連鎖するオナナも課題解決の意欲は高く、ユーティリティーと戦術理解度の高さが際立つマズラウィも、このタイプに入れてもよさそうです。2つめは負傷に苦しめられているグループで、メイソン・マウントとルーク・ショーは本領発揮まで時間がかかるでしょう。長期離脱から復帰したマラシアも、未だトップフォームとはいえません。

3つめは、新たな戦術で復活の兆しが見えてきた選手たちです。テン・ハフのチームでは打てるボールをもらえなかったホイルンドは、インターナショナルブレイク以降の公式戦8試合で5ゴール1アシスト。イタリア復帰という噂が流れたザークツィーも、直近は7戦3発と結果を出し始めています。ヨーロッパリーグでは元気なアントニーは、プレミアリーグでも変われるのでしょうか。

スポルティングCPでアモリムとともに戦っていたウガルテも、アグレッシブなプレイが増えています。デ・リフトとレニー・ヨロも、期待を込めてここに入れておきましょう。「頭打ち」「フィットせず」のリスクがある4つめのタイプは、カゼミーロ、エリクセン、リンデロフ、ジョニー・エヴァンスといったベテラン勢と、アモリムのWBとしては不安があるダロトです。

好不調の波があるリサンドロ・マルティネスも、移籍初年度の輝きを失う可能性があります。マンチェスターダービーでベンチからも外されたラシュフォードとガルナチョは、意識を変えなければなりません。監督が代わるたびに元気になり、しばらくすると燻ってしまう10番は、ナイトクラブでの痛飲や遅刻は自らの問題と認識するところからリスタートです。

パリやサウジが新たなステージの候補とされていますが、前者は最近のパフォーマンスを見て冷めたといわれており、後者は新戦力獲得が厳選モードに切り替わったと報じられています。アーセナルへの移籍も取り沙汰されていますが、アルテタのチームでやらかしたら、オーバメヤンと同じ道を辿ることになるでしょう。

そして最大の成長株は、アモリム就任からの8試合で2ゴール4アシストのアマド・ディアロです。「彼はボールを見ていない。どこにバウンドするかを考えている。それがボールを奪取できる唯一の方法だ。ここでも、そこでもなく、バウンドした後でしか取れないとわかっていた」。マンチェスターダービーの決勝ゴールを見たティエリ・アンリは、最高のほめ言葉を残しています。

サイドで上下動をさぼらず、追うと決めたらスピードを緩めないレフティは、プレミアリーグでフルタイム出場の7試合すべてでゴールかアシストを記録しています。エヴァートン戦でバックパスを出そうとしていたブランスウェイトとタルコフスキーから強奪し、2ゴールを生み出した後、カラバオカップのスパーズ戦ではフォースターの足元に飛び込んでゴールに押し込んでいます。

相手のミスを突いたゴールとアシストには、意志と執念、未来予測力、速度計算がすべて揃っているからこそ実現するのだと思われます。目標となるのはモー・サラーではなく、ひとつ年上のブカヨ・サカでしょう。左足のキックのバリエーションが増えれば、15ゴール15アシストのエースになりえるのではないでしょうか。

ルート・ファン・ニステルローイを質問攻めにした16番は、アモリムがめざす「走り続けるフットボール」への変化を牽引する存在になるはずと期待しています。カラバオカップのスパーズ戦は、ミスの数で勝負が決まったような一戦でしたが、ラスト30分はシュート数1対13と押しまくっていました。目先の結果に一喜一憂しつつ、いずれ必ず強くなると信じて、アマド・ディアロをはじめとする選手たちの成長を見続けたいと思います。


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