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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Wolves×MAN.UTD】レッドカード、オリンピコ、カウンター…試合後のアモリムは泣き言連発!

11月からのプレミアリーグで1勝2分6敗のペップの不振は、対岸の火事ではありません。ルーベン・アモリム率いるマンチェスター・ユナイテッドは、直近のリーグ戦5試合を1勝4敗。この間の得失点差はマイナス7で、彼らの下にいるのはサウサンプトンだけです。2-0で敗れたモリニューのウルヴス戦は、「坂を転げ落ちるように」という表現がぴったりの負け方でした。

退屈だった前半は0-0。エンジンがかかるかと期待した後半の開始早々に、セメドと競ったブルーノ・フェルナンデスが体を入れながら足を踏んでしまい、2枚めのイエローでピッチを去りました。プロデビューから昨季までの12年で、スポルティングCP時代の2回しかレッドカードがなかったプレーメイカーは、今シーズンの27試合で3回めです。

本人としては、ボールをキープしようとしただけだったのでしょう。トッテナム戦では、タックルを受けたジェームズ・マディソンが「レッドではない」と明言し、誤審と判断されて出場停止は取り消しになりましたが、今回は反論の材料がありません。ボクシングデーのプレゼントとして5枚めのイエローをもらったウガルテとともに、ニューカッスル戦は欠場となります。

ストレスを溜めたサポーターとしては、10人になってから崩されたほうが諦めがついたのかもしれません。58分に左からCKを蹴ったマテイス・クーニャは、試合後のインタビューで「シュートだった。練習してるからね。2本めは運よく決めることができた」と振り返っています。ドハーティーとブエノに挟まれたオナナはジャンプが遅れ、ボールは右のサイドネットを揺らしました。

カラバオカップ準々決勝のスパーズ戦でも、ソン・フンミンのキックにバユンドゥルがバンザイしています。いわゆる「オリンピコ」というヤツを、1週間に2度もやられるとは思いませんでした。プレミアリーグで最多失点のセットピースの改善は、ルーベン・アモリムが早々に着手すべき重要なテーマです。

63分にウガルテ、メイヌー、レニー・ヨロが下がり、カゼミーロ、エリクセン、アントニー。終盤は必死に攻めたものの、追いつけなかったマン・ユナイテッドは、8分の追加タイムが終わる直前に完璧なカウンターを喰らってしまいました。右サイドのドイルがガルナチョから奪った瞬間、マテウス・クーニャとファン・ヒチャンがハーフライン手前からスプリントしました。

縦のロングフィードがマテウス・クーニャに届くと、リサンドロ・マルティネスは到底追いつけず、ゴール前は2対1。減速する余裕があった10番は、優しいボールを左に流しました。前線で2人が待っていたということは、ウルヴスのゴール前でイーブンの勝負ができたということです。周囲に3人いたのに不要なフェイントをかました17番は、相応の罰を受ける格好となりました。

ホイルンドはデュエルで3勝9敗、ブルーノは3勝10敗、アマド・ディアロは5勝14敗でメイヌーは2勝6敗。前線と中盤で戦えていたのはWBとウガルテだけで、決定機ゼロでxGが0.44では敗戦もやむなしです。アーセナルにセットピース2本で敗れてから、7試合で16失点。3バックが毎試合変わっているのは、試しているのか、あがいているのか。

ガリー・オニールが解任となり、後を継いだヴィトール・ペレイラ監督は、2戦連続のクリーンシートというおまけ付きの連勝スタート。「こっちには解任ブーストはないんかい!」と悪態をついた後、「アーセナル、チェルシー、マン・シティにドローのエヴァートンに4-0は、ブーストだったのかも」と思い直しました。まさか1試合だけとは…。

就任以来、4勝1分5敗。ルーベン・アモリムは、早くもテン・ハフの4敗を上回っています。「何とかやってるけど、練習できていない。彼らはプレイを完全に変えようとしており、トレーニングの時間が必要だ。すべての情報を伝えるのはとても大変なこと。結果が出ないと、信じられなくなっていく」。指揮官のぼやきを聞くと、アルネ・スロットの笑顔が脳裏をよぎります。

クロップの後任を探していたリヴァプールがアモリムを避け、スタイルが似ているスロットにアプローチしたのは、今のマン・ユナイテッドのような状況に陥るリスクを考慮したからでしょう。好調ニューカッスルと最強リヴァプールに連敗したら、降格ゾーンが見えてきます。そのとき、サー・ラトクリフは…!いや、勝てばいいんです。勝てば。


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