2025.01.18 選手トピックス
苦しいチームを救ったヤングスター、ルイス=スケリーとアマド・ディアロの素晴らしいスタッツに注目!
10ヵ月の長丁場となるリーグ戦では、開幕時には予想できなかったヤングスターが現れ、チームを救うという現象がときどき起こります。首位を快走するリヴァプールの中盤の底を担うフラーフェンベルフや、ノッティンガム・フォレストの躍進の原動力となったムリーリョとエリオット・アンダーソンは、シーズン前はさほど注目されていなかった選手です。
現地メディアの記者やジャーナリストに、今季プレミアリーグにおける最大のサプライズを挙げてほしいと依頼したら、アーセナルのルイス=スケリーとマンチェスター・ユナイテッドのアマド・ディアロがワンツーとなるのではないでしょうか。カラフィオーリ、ジンチェンコ、冨安健洋が続々と負傷リタイアしたチームにとって、本職はMFの18歳は救世主というべき存在です。
「スカイスポーツ」でアナライズを担当するニック・ライト記者が、アーセナルの偽SBがいかに稀有な存在であるかをレポートしています。彼の最大の武器は、メンタルの強さです。何事にも慎重な姿勢を崩さないミケル・アルテタが、10人だったマン・シティ戦をプレミアリーグデビューの場としたのは、フツーのティーンエイジャーではないとわかっていたからでしょう。
昨季王者との大一番で92分にピッチに入ったルイス=スケリーは、その30分前にダヴィド・ラヤが守るゴール裏に走り、何かを伝えてイエローカードをもらっています。その直後から、ガナーズの守護神が時折ピッチに座り込むようになったのは、アクシデントではないでしょう。「アルテタのパシリでデビュー前イエロー」は、履歴書の備考欄に残しておきたいエピソードです。
ノースロンドンダービーでは、スパーズがCKを得た86分に交代。ピッチのなかをゆっくり走って戻ろうとして、ブレナン・ジョンソンとリシャルリソンに「ゴールラインからすぐ出ろ」と突っ込まれています。イエローを喰らい、スタンドを見上げながらベンチに向かったSBは、笑顔でグーナーたちを煽り続けていました。初めてのダービーって、緊張するものですよね?
18歳らしからぬメンタルの話はこのぐらいにして、素晴らしいパフォーマンスをチェックしましょう。彼のプレイを間近で見たデクラン・ライスが、「研究室で作られたかのようだ」と驚嘆したのは、パスワークの精度が高いからです。今季プレミアリーグのパス成功率96.1%は、この分野で強いマン・シティ勢をしのぐリーグNo.1です。
ビルドアップで味方の足元にボールを出す機会が多いCBと違って、偽SBという複雑な役割は、狭いスペースを通すパスの比率が高まります。細かいタッチとクイックなターンを駆使するドリブルも大きな武器で、インサイドに入れたらゴールに絡むプレイが増えるでしょう。彼にはもうひとつ、スゴい数字があります。デュエルの勝率72.2%もリーグTOPです。
こちらはコナテ、コンサ、ファン・ダイクといったフィジカルモンスターを差し置いてのNo.1で、指揮官がSBに置きたくなるのもよくわかります。将来は最強の偽SBか、ジャカの後継者か、ロドリのようなアンカーか。イーサン・ヌワネリとともに、アーセナルが絶対に手離してはいけない存在であることは間違いありません。
今季の開幕まで、プレミアリーグの出場が12試合しかなかったアマド・ディアロも、大苦戦の新指揮官を救う出色のパフォーマンスを披露しています。11月以降のプレミアリーグで5ゴール5アシスト。この期間で彼を上回っているのは、12ゴール8アシストのモー・サラーと、13ゴール4アシストのイサクだけです。リーグ戦の6ゴールのうち5つは、同点ゴールか決勝ゴールです。
12月のアーセナル戦から、2勝1分5敗と苦しんでいるマンチェスター・ユナイテッドに16番がいなかったら…。1‐2で逆転勝利のマンチェスターダービーは、マテウス・ヌネスに蹴られてPKを得た後、決勝ゴール。サラーのPKで逆転されたリヴァプール戦では、ラスト10分に同点ゴールをゲットしてドローに持ち込んでいます。
80分を過ぎても0‐1で負けていたサウサンプトン戦は、82分からの12分でハットトリックを達成して3‐1。直近の勝利とドローの3試合は、すべて重要な場面でゴールを決めており、彼抜きで8連敗だったらアモリムはアウトだったのではないでしょうか。今やレギュラーのルイス=スケリーと、チームのリーディングスコアラーのアマド・ディアロ。今週末のゲームも楽しみです。(ルイス=スケリー 写真著作者/WorldWide1z)
現地メディアの記者やジャーナリストに、今季プレミアリーグにおける最大のサプライズを挙げてほしいと依頼したら、アーセナルのルイス=スケリーとマンチェスター・ユナイテッドのアマド・ディアロがワンツーとなるのではないでしょうか。カラフィオーリ、ジンチェンコ、冨安健洋が続々と負傷リタイアしたチームにとって、本職はMFの18歳は救世主というべき存在です。
「スカイスポーツ」でアナライズを担当するニック・ライト記者が、アーセナルの偽SBがいかに稀有な存在であるかをレポートしています。彼の最大の武器は、メンタルの強さです。何事にも慎重な姿勢を崩さないミケル・アルテタが、10人だったマン・シティ戦をプレミアリーグデビューの場としたのは、フツーのティーンエイジャーではないとわかっていたからでしょう。
昨季王者との大一番で92分にピッチに入ったルイス=スケリーは、その30分前にダヴィド・ラヤが守るゴール裏に走り、何かを伝えてイエローカードをもらっています。その直後から、ガナーズの守護神が時折ピッチに座り込むようになったのは、アクシデントではないでしょう。「アルテタのパシリでデビュー前イエロー」は、履歴書の備考欄に残しておきたいエピソードです。
ノースロンドンダービーでは、スパーズがCKを得た86分に交代。ピッチのなかをゆっくり走って戻ろうとして、ブレナン・ジョンソンとリシャルリソンに「ゴールラインからすぐ出ろ」と突っ込まれています。イエローを喰らい、スタンドを見上げながらベンチに向かったSBは、笑顔でグーナーたちを煽り続けていました。初めてのダービーって、緊張するものですよね?
18歳らしからぬメンタルの話はこのぐらいにして、素晴らしいパフォーマンスをチェックしましょう。彼のプレイを間近で見たデクラン・ライスが、「研究室で作られたかのようだ」と驚嘆したのは、パスワークの精度が高いからです。今季プレミアリーグのパス成功率96.1%は、この分野で強いマン・シティ勢をしのぐリーグNo.1です。
ビルドアップで味方の足元にボールを出す機会が多いCBと違って、偽SBという複雑な役割は、狭いスペースを通すパスの比率が高まります。細かいタッチとクイックなターンを駆使するドリブルも大きな武器で、インサイドに入れたらゴールに絡むプレイが増えるでしょう。彼にはもうひとつ、スゴい数字があります。デュエルの勝率72.2%もリーグTOPです。
こちらはコナテ、コンサ、ファン・ダイクといったフィジカルモンスターを差し置いてのNo.1で、指揮官がSBに置きたくなるのもよくわかります。将来は最強の偽SBか、ジャカの後継者か、ロドリのようなアンカーか。イーサン・ヌワネリとともに、アーセナルが絶対に手離してはいけない存在であることは間違いありません。
今季の開幕まで、プレミアリーグの出場が12試合しかなかったアマド・ディアロも、大苦戦の新指揮官を救う出色のパフォーマンスを披露しています。11月以降のプレミアリーグで5ゴール5アシスト。この期間で彼を上回っているのは、12ゴール8アシストのモー・サラーと、13ゴール4アシストのイサクだけです。リーグ戦の6ゴールのうち5つは、同点ゴールか決勝ゴールです。
12月のアーセナル戦から、2勝1分5敗と苦しんでいるマンチェスター・ユナイテッドに16番がいなかったら…。1‐2で逆転勝利のマンチェスターダービーは、マテウス・ヌネスに蹴られてPKを得た後、決勝ゴール。サラーのPKで逆転されたリヴァプール戦では、ラスト10分に同点ゴールをゲットしてドローに持ち込んでいます。
80分を過ぎても0‐1で負けていたサウサンプトン戦は、82分からの12分でハットトリックを達成して3‐1。直近の勝利とドローの3試合は、すべて重要な場面でゴールを決めており、彼抜きで8連敗だったらアモリムはアウトだったのではないでしょうか。今やレギュラーのルイス=スケリーと、チームのリーディングスコアラーのアマド・ディアロ。今週末のゲームも楽しみです。(ルイス=スケリー 写真著作者/WorldWide1z)
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