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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×Aston Villa】サリバ不在の4バックが守り切れず、2点リードから痛恨のドロー!

プレミアリーグ2節のヴィラ・パークでは、トロサールとトーマスが決めてアーセナルが快勝。ウナイ・エメリ率いるアストン・ヴィラは、敵地エミレーツでリベンジできるでしょうか。現在は4位ニューカッスルと3ポイント差の6位で、勝てばCL出場権に1歩近づけます。一方、サカとジェズスが長期離脱のアーセナルは、今日はサリバも不在です。

アルテタ監督は、筋肉を傷めたCBの代役にティンバーを指名しています。GKラヤ、DFトーマス、ティンバー、ガブリエウ、ルイス=スケリー、MFデクラン・ライス、ウーデゴーア、ミケル・メリノ、FWマルティネッリ、カイ・ハヴェルツ、トロサール。立ち上がりから攻めているホームチームの最初のチャンスは、3分のCKでした。

左からのボールがファーでフリーのマルティネッリに入りますが、頭での折り返しは味方に届かず。1分後、左のデクラン・ライスが逆サイドにクロスを入れると、マルティネッリの右足ボレーはエミリアーノ・マルティネスがセーブしています。猛攻は続き、9分の左からのCKは4本め。ファーでガブリエウが競り勝った瞬間、ゴール前でのファールを取る笛が鳴りました。

ヴィラが攻めに転じたのは、10分を過ぎてからです。13分に左からカットインしたマートセンは、パスをカットしたデクラン・ライスからすかさず奪い返し、左足で強烈なシュートを放ちました。正面で受けたラヤは前に弾き、ルーズボールはガブリエウが冷静にクリア。左サイドの22番とトーマスの攻防は、勝負を左右するポイントになるかもしれません。

18分のトロサールのミドルは、エミ・マルティネスが左に飛んでセーブ。カイ・ハヴェルツへの楔のパスからルイス=スケリー、ミケル・メリノとつながった28分のアタックは、カイ・ハヴェルツがボックス手前から打った左足ミドルが右に切れていきました。トーマスのスローインを、オリー・ワトキンスがカットしたのは32分。直接蹴ったループシュートは浮いてしまいました。

左サイドのミケル・メリノが斜めに出したのは34分。ボックス左に入ったトロサールの高速クロスを、右から走り込んできたマルティネッリが右足インサイドでプッシュすると、何とか手に当てたエミ・マルティネスは、ゴールに向かって浮いたボールを再度弾き出します。ビッグセーブかと思いきや、ゴールラインテクノロジーが作動し、エミレーツは歓喜の絶叫に包まれました。

1‐0となった直後、ヴィラにアクシデント発生。アマドゥ・オナナが負傷リタイアとなり、ボハルデが中盤に加わっています。40分に左からのクロスのクリアを拾ったトーマスは、前で空いていたミケル・メリノに絶妙なラストパス。左隅を狙ったコントロールショットは、惜しくもポストの脇を抜けていきました。

前半は1‐0、ポゼッションは58%対42%、シュートは6対3、オンターゲットは3対1。エメリ監督がマートセンをディーニュに代えたのは、マルティネッリを止めたかったからでしょう。ウーデゴーアが左からFKをニアに入れたのは47分。カイ・ハヴェルツのヘッドは左に外れています。全員が自陣に引いているヴィラは、開始早々の失点を回避しようとしているようです。

ガブリエウが左のトロサールに展開したのは55分。マッティ・キャッシュと勝負した19番は、完全に抜く手前で高速のクロスをニアに入れました。左足で合わせたのはカイ・ハヴェルツ。エミ・マルティネスに当たったボールは、右のサイドネットに収まりました。ヴィラが1点差に戻したのは60分。ディーニュのクロスをダイビングヘッドで押し込んだのは、ティーレマンスです。

2‐1となった1分後、ジェイコブ・ラムジーのグラウンダーをルイス=スケリーがクリアしきれず、こぼれ球を叩いたティーレマンスのシュートは右ポストにヒット。今季プレミアリーグで初ゴールを決めたばかりの8番は、連発とはなりませんでした。66分のCKからボックスの入り口で混戦となり、ガブリエウがラインの裏に浮かすと、マルティネッリのボレーは右に外れました

68分、右サイドのマッティ・キャッシュが左足に持ち替えてクロスをフィード。トーマスがラインを上げようとしたため、フリーになったオリー・ワトキンスが右足のボレーをバーの下にぶつけてねじ込みました。まさかの2‐2、再び攻めのスイッチを入れたアーセナル。74分のデクラン・ライスのコントロールショットは、右ポストすれすれを抜けていきます。

残り15分、そろそろスターリングでしょうか。今季のアーセナルが終盤に勝ち越したのは、レスター戦だけです。80分にオリー・ワトキンスが下がり、90分あたりのゴール数がリーグNo.1のジョン・デュラン。アルテタ監督がマルティネッリをスターリングに代えたのは、82分でした。87分のミケル・メリノのゴールは、コースを変えたカイ・ハヴェルツがハンドを取られています。

90分の猛攻のきっかけは、ガブリエウのトロサールへのフィードでした。左からのグラウンダーをウーデゴーアは打ちきれず、フォローしたミケル・メリノのシュートは左のポストにヒットし、左に流れたボールに反応したトロサールはエミ・マルティネスに阻まれました。追加タイムの包囲網は、打つ勇気がなくまわしているように見えます。

ラストチャンスは96分。ルイス=スケリーの縦のスルーパスでボックス左に抜け出したトロサールは、左足のフィニッシュが右に逸れてしまいました。2‐0から追いつかれた痛恨のドロー。明らかにクロスを入れようとしていたディーニュとの間合いを詰めなかったトーマスは、ラインコントロールミスでオリー・ワトキンスに自由を与えてしまいました。

2ゴールの前線にもっと決めろというより、守備を問題にするべきなのかもしれませんが、ウーデゴーアのキックの精度が大いに気になりました。シュートにつながったクロスは2本のみで、チャンスクリエイトは1回。打てるエリアでボールをもらえず、シュートは1本のみでした。彼とデクラン・ライス、ルイス=スケリーが積極的に打っていれば、チャンスは増えていたはずです。

最終盤の猛攻で、決めてやるという姿勢を見せていたのはミケル・メリノとトロサールだけでした。プレミアリーグとチャンピオンズリーグを制覇するためには、何としてもゴールがほしい状況での攻めのバリエーションが必要で、ミドルシュートは自陣にこもられた際の効果的な策のひとつです。

1試合消化が少ないリヴァプールとの差は、実質9ポイントと考えたほうがいいでしょう。過去2シーズンより既にドローが多いガナーズは、取りこぼしを減らさなければ差を詰めることはできません。キーマンはキャプテン。90分あたりのシュート数1.65を、15ゴールをゲットした2022‐23シーズンの2.66に近づけられれば、接戦での勝利を増やせるのではないでしょうか。


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