2025.02.05 移籍ニュース2024-25移籍ニュース
現地記者が舞台裏をレポート!「リヴァプールとアーセナルがマーケットで動かなかった理由」
マンチェスター・シティはアブドゥコディル・フサノフ、ヴィトール・レイス、オマル・マルムシュ、ニコ・ゴンザレス。アストン・ヴィラはドニエル・マレン、マーカス・ラシュフォード、マルコ・アセンシオに加えて、チェルシーで評価を下げていたアクセル・ディサシを獲得しています。プレミアリーグの冬のトランスファーマーケットは、彼らのためにあるかのようでした。
中盤と最終ラインに問題を抱えていたペップと、ジョン・デュランを失ったエメリの補強は、いずれも適切に見えます。サプライズという言葉は、積極的に動いたクラブより、静かな冬を過ごしたクラブのほうがふさわしいでしょう。リヴァプールはまったく動かず。アーセナルの本気を感じたのは、数日で立ち消えになったオリー・ワトキンスのディールだけでした。
夏のトランスファーマーケットでフェデリコ・キエーザしか獲らず、選手層が薄いと指摘されていたマージーサイドのクラブと、ブカヨ・サカとガブリエウ・ジェズスが離脱したノースロンドンのクラブは、なぜ動かなかったのでしょうか。「アスレティック」が、それぞれのインサイドストーリーを配信しています。
リヴァプールの1月をレポートしたのは、ジェームズ・ピアース記者。リチャード・ヒューズSDとアルネ・スロット監督は、4つのタイトルをめざしている選手たちのコンディションを確認しただけだったそうです。ユルゲン・クロップがクラブに別れを告げた5月、スカッドを精査した指揮官とディレクターは、成長の余地がある選手が多いという評価を共有していました。
最たる例は、6番のポジションでブレイクしたライアン・フラーフェンベルフでしょう。クアンサー、ブラッドリー、エリオット、カーティス・ジョーンズ、ショボスライも、最終盤にスローダウンした昨シーズンより高いパフォーマンスが期待できるプレーヤーでした。いざシーズンが始まると、10節のブライトン戦から首位を快走。選手層は問題になりませんでした。
メディアの記者やジャーナリストからは、補強が必要という声もありましたが、現場を知る関係者の多くは楽観視していたようです。「リヴァプール・エコー」にいた頃から、10年に渡ってチームの内情をレポートしてきた記者は、いくつかの理由を挙げています。最大の理由は、スロット監督のローテーション戦略がうまくいっていたことです。
スカッドを活かしきった指揮官は、負荷がかかるトレーニングをせず、深刻な負傷者は出ませんでした。夏にひとりしか獲得しなかったため、ほぼ全員がプレミアリーグのタイトル争いを経験しており、若手を束ねるリーダーシップも機能しています。1年前は、クロップ退任に伴う動揺に対処する必要がありましたが、現在はゲームに集中できています。
補強が検討されたのは、以前から注視していたナポリのクヴァラツヘリアと、停滞気味だったロバートソンのポジションだけでした。しかしウインガーの獲得は、ルイス・ディアスとガクポの好調によって優先順位が下がり、左SBも夏に考えればいいという結論に至りました。目下の最重要テーマは、ファン・ダイク、サラー、アレクサンダー=アーノルドの引き留めです。
リヴァプールを追うアーセナルの内情を伝えているのは、10年に渡ってクラブをウォッチしてきたジェームズ・マクニコラス記者です。彼らが冬の補強の検討を始めたのは、エドゥSDが退任した直後の11月。ロサンゼルスで開催された会議に参加したのは、ミケル・アルテタ、ティム・ルイス副会長、リチャード・ガーリックMD、暫定SDのジェイソン・アイトという面々です。
その場で確認されたヴィジョンは、長期的な視点に立った強化を進めること。現在のチームの充実化だけでなく、今後数年間にわたって価値を提供できる成長株の獲得をめざすという方針が共有されたといいます。これを受けてターゲットとされたのは、パルメイラスにいたヴィトール・レイスとローゼンビリのMFスヴェレ・ニーパン。両者ともに、18歳の原石です。
つまりアーセナルも、当初は冬のマーケットに目先の強化や弱点補強を求めておらず、ジェズスの負傷がなければストライカー獲得は夏のテーマだったということになります。前線の強化を要請したアルテタ監督は、単に頭数を揃えるのではなく、確実にチームを進化させられる即戦力を求めました。1月の補強がゼロで終わったのは、結果論です。
アレクサンデル・イサクは手が出せる金額ではなく、シェシュコはライプツィヒが断固拒否。ジョン・デュランのサウジ行きが決まるまでは可能性があったオリー・ワトキンスは、指揮官が反対意見を押し切って動かしたディールだったそうです。子どもの頃からグーナーだったストライカーは乗り気でしたが、アル・ナスリのアクションによって破談になってしまいました。
注視していたティーンエイジャーたちも、獲得には至りませんでした。ヴィトール・レイスはマン・シティに持っていかれ、ノースロンドンで口説いたニーパンの返事は「夏までローゼンボリに留まって検討したい」。冬をスルーしたクラブは、レアル・ソシエダのマルティン・スビメンディとシェシュコの囲い込みに注力するようです。
それぞれ意志をもってステイしたようですが、勝ち続けなければ容赦ないツッコミが入るのが、この世界の慣わしです。プレミアリーグのトロフィーを争う2つのクラブは、スカッドの綻びによって失速することなく、シーズンを乗り切れるでしょうか。まずは今日から、カラバオカップのセミファイナル。逆転を目論む2人の指揮官の用兵と采配に注目しましょう。
中盤と最終ラインに問題を抱えていたペップと、ジョン・デュランを失ったエメリの補強は、いずれも適切に見えます。サプライズという言葉は、積極的に動いたクラブより、静かな冬を過ごしたクラブのほうがふさわしいでしょう。リヴァプールはまったく動かず。アーセナルの本気を感じたのは、数日で立ち消えになったオリー・ワトキンスのディールだけでした。
夏のトランスファーマーケットでフェデリコ・キエーザしか獲らず、選手層が薄いと指摘されていたマージーサイドのクラブと、ブカヨ・サカとガブリエウ・ジェズスが離脱したノースロンドンのクラブは、なぜ動かなかったのでしょうか。「アスレティック」が、それぞれのインサイドストーリーを配信しています。
リヴァプールの1月をレポートしたのは、ジェームズ・ピアース記者。リチャード・ヒューズSDとアルネ・スロット監督は、4つのタイトルをめざしている選手たちのコンディションを確認しただけだったそうです。ユルゲン・クロップがクラブに別れを告げた5月、スカッドを精査した指揮官とディレクターは、成長の余地がある選手が多いという評価を共有していました。
最たる例は、6番のポジションでブレイクしたライアン・フラーフェンベルフでしょう。クアンサー、ブラッドリー、エリオット、カーティス・ジョーンズ、ショボスライも、最終盤にスローダウンした昨シーズンより高いパフォーマンスが期待できるプレーヤーでした。いざシーズンが始まると、10節のブライトン戦から首位を快走。選手層は問題になりませんでした。
メディアの記者やジャーナリストからは、補強が必要という声もありましたが、現場を知る関係者の多くは楽観視していたようです。「リヴァプール・エコー」にいた頃から、10年に渡ってチームの内情をレポートしてきた記者は、いくつかの理由を挙げています。最大の理由は、スロット監督のローテーション戦略がうまくいっていたことです。
スカッドを活かしきった指揮官は、負荷がかかるトレーニングをせず、深刻な負傷者は出ませんでした。夏にひとりしか獲得しなかったため、ほぼ全員がプレミアリーグのタイトル争いを経験しており、若手を束ねるリーダーシップも機能しています。1年前は、クロップ退任に伴う動揺に対処する必要がありましたが、現在はゲームに集中できています。
補強が検討されたのは、以前から注視していたナポリのクヴァラツヘリアと、停滞気味だったロバートソンのポジションだけでした。しかしウインガーの獲得は、ルイス・ディアスとガクポの好調によって優先順位が下がり、左SBも夏に考えればいいという結論に至りました。目下の最重要テーマは、ファン・ダイク、サラー、アレクサンダー=アーノルドの引き留めです。
リヴァプールを追うアーセナルの内情を伝えているのは、10年に渡ってクラブをウォッチしてきたジェームズ・マクニコラス記者です。彼らが冬の補強の検討を始めたのは、エドゥSDが退任した直後の11月。ロサンゼルスで開催された会議に参加したのは、ミケル・アルテタ、ティム・ルイス副会長、リチャード・ガーリックMD、暫定SDのジェイソン・アイトという面々です。
その場で確認されたヴィジョンは、長期的な視点に立った強化を進めること。現在のチームの充実化だけでなく、今後数年間にわたって価値を提供できる成長株の獲得をめざすという方針が共有されたといいます。これを受けてターゲットとされたのは、パルメイラスにいたヴィトール・レイスとローゼンビリのMFスヴェレ・ニーパン。両者ともに、18歳の原石です。
つまりアーセナルも、当初は冬のマーケットに目先の強化や弱点補強を求めておらず、ジェズスの負傷がなければストライカー獲得は夏のテーマだったということになります。前線の強化を要請したアルテタ監督は、単に頭数を揃えるのではなく、確実にチームを進化させられる即戦力を求めました。1月の補強がゼロで終わったのは、結果論です。
アレクサンデル・イサクは手が出せる金額ではなく、シェシュコはライプツィヒが断固拒否。ジョン・デュランのサウジ行きが決まるまでは可能性があったオリー・ワトキンスは、指揮官が反対意見を押し切って動かしたディールだったそうです。子どもの頃からグーナーだったストライカーは乗り気でしたが、アル・ナスリのアクションによって破談になってしまいました。
注視していたティーンエイジャーたちも、獲得には至りませんでした。ヴィトール・レイスはマン・シティに持っていかれ、ノースロンドンで口説いたニーパンの返事は「夏までローゼンボリに留まって検討したい」。冬をスルーしたクラブは、レアル・ソシエダのマルティン・スビメンディとシェシュコの囲い込みに注力するようです。
それぞれ意志をもってステイしたようですが、勝ち続けなければ容赦ないツッコミが入るのが、この世界の慣わしです。プレミアリーグのトロフィーを争う2つのクラブは、スカッドの綻びによって失速することなく、シーズンを乗り切れるでしょうか。まずは今日から、カラバオカップのセミファイナル。逆転を目論む2人の指揮官の用兵と采配に注目しましょう。
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