2025.02.08 トッテナムの話題
絶好調ノッティンガム・フォレストと比べてわかった!「トッテナムの負傷者が減らない理由」
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プレミアリーグで首位のリヴァプールが、14位に沈むトッテナムに4‐0で快勝。結果は順当といえるのですが、ポステコグルーのチームが覇気がなかったのは想定外でした。大敗のキーポイントとなった数字を紹介しましょう。ソン・フンミンはデュエルで1勝5敗、クルゼフスキは2勝10敗!対してロバートソンは5勝2敗、ブラッドリーは8勝2敗です。
サイドの攻防を制したリヴァプールは、中盤でも主導権を握っており、前半のポゼッションは73%という高い数字でした。51分のサラーのPKで逆転した後は、スパーズに持たせる時間帯があったものの、終盤の2発で圧勝。スパーズがオンターゲットゼロで終わったのは、今季の公式戦で初めてで、敵陣ボックスでのタッチ数8回はショボスライの9回を下回っています。
豊富な運動量、激しいプレス、スプリント。ポステコグルーのフットボールは常にアグレッシブで、強者が相手でも引いてスペースを埋めるという発想はありません。オールド・トラフォードでマンチェスター・ユナイテッドを0‐3で撃破し、エティハドのマンチェスター・シティ戦は0‐4の圧勝。カラバオカップでもペップを2‐1で屠り、アモリムには4‐3で競り勝っています。
プレミアリーグで8勝3分13敗と苦しんでいますが、12敗は1点差で、大敗したのは12月のリヴァプール戦のみ。この試合は絶好調のサラーとルイス・ディアスを止められず、6ゴールを許したものの、堅守を崩して3ゴールと爪痕を残しています。不振に陥っても主力を失っても、攻める姿勢を貫いていたポステコグルーのチームは、なぜあれほど消極的になってしまったのでしょうか。
17年ぶりのタイトルが視界に入っていた一戦ゆえ、モチベーションは高かったはずです。大量の負傷者の影響で、主力が疲弊していたのか。今季のスパーズに関する興味深い数字を挙げてみましょう。プレミアリーグの1試合あたりの走行距離112.2kmは、イプスウィッチに次ぐ2位。1回の守備のアクションに至るまでにまわされたパスの平均は9.4本で、アーセナルをしのぐ最少です。
ひたすら走り続け、相手に時間を与えないスタイルは、筋肉系の負傷の大量発生に直結しているのではないでしょうか。彼らと真逆のノッティンガム・フォレストが、ポステコグルーの限界を雄弁に物語っているように感じられます。14勝5分5敗で3位のチームは、走行距離104.6kmが最下位。1回の守備のアクションあたりで許したパス本数は16本で最多となっています。
相手の1回のパスシーケンスで何メートル前進されているかを取ると、こちらもリーグ最多の15.5メートル。平均ポゼッション39.5%は最下位で、パス成功率78.2%は19位です。「走らない」「奪いにいかない」「すぐ下がる」「持たない」「精度にこだわらない」の5点セットを揃えたフォレストは、出場した選手は最少の23人で、23試合以上出場5人は最多です。
指揮官のヌーノ・エスピーリト・サントは、2019‐20シーズンのウルヴスでも同じような戦い方を貫いています。あのチームは、現在のノッティンガム・フォレストのような穏やかなスケジュールではなく、7月末からヨーロッパリーグのプレーオフに参加していました。欧州ではベスト8に進出し、トータル17試合を消化しています。
木曜日と週末の両立を求められる厳しい状況のなかで、プレミアリーグは7位フィニッシュ。ターンオーバーがうまくいったのかと思いきや、プレミアリーグで33試合以上出場が11人というガチガチのレギュラー固定でした。主力選手の長期離脱がなく、うまく戦い抜いた理由のひとつは、「走行距離がリーグ最下位」だったのではないでしょうか。
リヴァプール戦で見せ場がなかったデヤン・クルゼフスキは、今季の公式戦で全試合出場。スパーズの疲労困憊ぶりを象徴する存在です。リシャルリソンを負傷者リストに加えたチームは、アストン・ヴィラとのFAカップ4回戦も走りまくるのでしょう。ポステコグルー監督が、緩急という概念を導入しない限り、ケガ人チームのほうがハイレベルという状況は変わらないのでは…?
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