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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

カイ・ハヴェルツが激痛のシーズンアウト!レギュラー全滅のアーセナル、前線のオプションは…?

「カイ・ハヴェルツがドバイ合宿で負傷したため、検査を受ける」と聞いたときは、月末のノッティンガム・フォレスト戦に間に合えば問題なしと軽く考えていました。17歳でレヴァークーゼンのトップチームデビューを果たしてから8シーズン、大きなケガなくプレイし続けてきたタフな選手ゆえ、骨折や靭帯じゃなければすぐに復帰すると高をくくっていたのです。

それから24時間が過ぎ、続報はハムストリング断裂。チェルシー時代に制覇したチャンピオンズリーグ以来のビッグタイトルをめざすシーズンは、公式戦34試合15ゴール5アシストで終わってしまったようです。リラックスした選手たちの笑顔が並ぶドバイの写真と、目の前の記事が伝える厳しい現実が結びつかず、しばし言葉を失いました。

メディアやグーナーのみなさんから、「使いすぎでは?」という声がありましたが、それなりに休んでいるから乗り切れるだろうと思っていました。10月のインターナショナルマッチウイークは、膝の負傷を理由にドイツ代表をスキップしており、年明けのブレントフォード戦とブライトン戦を体調不良で欠場しています。FAカップの敗退も、プラスに作用すると見ていました。

いや、現地の状況がわからないので、疲労と結びつけるのは早計です。いずれにしても、アーセナルはサカとマルティネッリが復帰するまでの戦い方を考えなければなりません。プレミアリーグはレスター、ウェストハム、ノッティンガム・フォレスト、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー。リヴァプール戦をドローで終えたフォレストとのアウェイが最大の難関です。

チャンピオンズリーグのラウンド16は、国内以上にやっかいです。当たる可能性があるのは、ユヴェントス、PSV、フェイエノールト、ミラン。攻撃力がダウンしてしまった今、守備力が高いセリエAのチームは避けたいところでしょう。リーグフェーズの最終節で、リールに6‐1で大敗したフェイエノールトとのホーム&アウェイを祈るのみです。

3人になった前線のベストチョイスは、右にヌワネリ、最前線にトロサール、左にスターリングでしょう。オプションとして考えられるのは、右ウイングにウーデゴーア、ジンチェンコ、左はカラフィオーリ、ティアニー。ハリー・ケインを獲り損ねた2021‐22シーズンのペップに倣って、ウーデゴーアの偽9番もおもしろそうです。

アカデミーで成長したアタッカーを引き上げるなら、プレミアリーグ2で10試合7ゴール6アシストのネイサン・バトラー=オイェデジ、既にトップチームでのプレイ経験があるイスマイル・カビア、チャールズ・サゴエ・ジュニアでしょうか。ヌワネリとルイス=スケリーに次ぐヤングスターが出てくれば、最悪の状況でも収穫はあったといえるでしょう。

4人のFWを一気に失うという未来を予測することはできなかったとはいえ、サカに続いてジェズスを失ってからデッドラインデーまで2週間の猶予がありました。長期的な視座による強化というコンセプトを重視したとしても、当初はスパーズに難色を示していたマティス・テルなど、ローンで引き入れられる選手はいたはずです。

前線の危機の背景には、アルテタ監督のアタッカー軽視があったのではないでしょうか。リヴァプールはクロップの頃からフロントスリーの充実化を推進しており、モハメド・サラー、コーディー・ガクポ、ルイス・ディアス、ダルウィン・ヌニェス、ディオゴ・ジョッタ、フェデリコ・キエーザの移籍金を足し込むと2億3000万ポンドになります。

対してアーセナルは、サカとヌワネリがユース出身でスターリングはローン。カイ・ハヴェルツは当初は8番で、前線の投資総額はマルティネッリとトロサールの2700万ポンドです。その一方で、バログンとエンケティアの売却で最大6000万ポンドをゲット。1億500万ポンドのデクラン・ライスの脇に、5000万ポンドのスビメンディを加えようとしている中盤との差は明らかです。

リヴァプールの立て直しを託されたユルゲン・クロップは、4シーズンめにビッグイヤーを手中に収め、翌年にプレミアリーグ制覇。ミケル・アルテタは6年めに入っています。これまで獲得したトロフィーは、FAカップとコミュニティシールドのみ。若手シフトとコンセプチュアルなチーム作りを成功だったというためには、前線の強化は最優先課題です。


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