ウェンブリー、オウンゴール、デル・アリ退場…試練続きのトッテナムが無念のEL敗退!
11分、ハリー・ケインから前線で楔を受けたエリクセンが右のカイル・ウォーカーを走らせると、折り返しに合わせたデル・アリのボレーは左にアウト。攻撃力ではプレミアリーグNo.1の
SBともいわれるカイル・ウォーカーは今日も脅威で、16分にはハーフライン付近から一気に持ち込みミドルシュートを放ちます。フェルトンゲンが攻め上がり、左からのグラウンダーをカットされるとヘントがカウンター。クリバリがミリチェヴィッチを走らせるラストパスを通すと、アルデルヴァイレルトがしっかりカバーしてCKに逃れます。ところが、このCKからスパーズは追いかれてしまいます。ファーのミトロヴィッチが頭で折り返したボールに競り勝ったハリー・ケインが、痛恨のオウンゴール。ホームチームが勝ち抜くには、2点が必要になりました。
攻めるスパーズ。25分、デル・アリのスルーパスを受けたベン・デイヴィスがダイレクトで中に転がすと、ハリー・ケインは足が合わず。29分に相手の隙を突いてクイックに入れたエリクセンのCKは、反応が遅れたワニャマが触れず、逆サイドに抜けてしまいました。34分にハリー・ケインのサイドチェンジを受けたカイル・ウォーカーは、右から仕掛けてニアに強烈なミドルを放つも、GKが確実に外に弾き出します。押していたホームチームを激痛のアクシデントが襲ったのは、40分でした。相手のパスをカットした直後、マイボールにしようとしたデル・アリが出した足は空を切り、スパイクの裏がデヤーゲレの脛に入ってしまいました。痛恨のミスの代償は、一発レッド。フェルトンゲンやエリクセンが次々とミドルを打ち上げたスパーズは、イーブンのままハーフタイムを迎えました。ポチェッティーノ監督は、10人という厳しい状況のなか、どんなギャンブルに打って出るのでしょうか。
先に動いたのはヘント。2列めのミリチェヴィッチを下げて、マトン投入です。スパーズは、エリック・ダイアーがオーバーラップして拠点を増やし、楔をサイドに展開するアタックを敢行。50分にボックス脇で一瞬空いたカイル・ウォーカーが速いグラウンダーを中に入れますが、味方に合わずクリアされます。54分、右に流れてパスをもらったハリー・ケインが中に持ち込み左足を振り抜くも、DFの壁に阻まれてしまいます。デヤーゲレは、デル・アリに蹴られた足が厳しかったのでしょうか。55分という速い時間に17歳のMFヴェルストレーテに交代です。57分、中央を上がったエリクセンが右に軽く流したパスで、DFと入れ替わったハリー・ケインがカリニッチと1対1になりますが、左のサイドネットを狙ったシュートは力が入ってポストの外に曲がってしまいます。ここでベン・デイヴィスに代わって、ソン・フンミンが登場。スパーズの攻撃が活性化します。
60分の波状攻撃。ソン・フンミンが左サイドを崩し、折り返しをニアのエリクセンがインサイドで合わせると、シュートコースにいたハリー・ケインが止めてしまい、2発めは打ち切れず。ここからワニャマが逆サイドのカイル・ウォーカーに展開し、前線に入ったエリクセンがポストに入って中に落とすと、走り込んだワニャマが見事なシュートを左隅に突き刺します。2-1、絶叫のウェンブリー。あと1点で、ラウンド16に手が届きます。67分、今度は右から相手を抜き去ったソン・フンミンがハリー・ケインを勝負させたグラウンダーは、エースがプッシュできずにゴールを横切りました。直後のCKは、アルデルヴァイレルトの落としを先に触れず。69分にボックスに入って勝負したカイル・ウォーカーは、ニアを狙ったシュートがわずかに外。残り20分、最後の勝負はフィンセント・ヤンセンでしょうか。
73分、ヘントに後半初めての決定機。左からのサイエスのクロスにフリーだったサイモンのヘディングは、コースを狙いすぎて右に外れます。ポチェッティーノ監督は、デンベレを下げてハリー・ウィンクスというガソリンを注入。しかし82分にエリック・ダイアーの判断ミスから勝負が決してしまいます。オフサイドを取ろうと上がった瞬間、クリバリに入れ替わられてしまい、左からのクロスは戻って自らカットしたものの、落ちたボールを交代して間もないペルベにプッシュされてしまいました。ピッチに落ちるスパーズの選手たち。ここから2点は無理でしょう。87分、ハリー・ケインと仕掛けたカウンターでGKカリニッチの前に躍り出たソン・フンミンは、明らかなキックミスで決定機を逃します。ウェンブリーの通路は、家路を急ぐサポーターの背中が目立ち始めました。
残り1分という時間にフィンセント・ヤンセンを入れた指揮官の意図は、将棋でいうところの「投了直前の形づくり」に見えます。悔しい、スパーズ。事故のようなアウェイゴールが若い選手たちから冷静さを奪い、デル・アリの退場でボックス内の厚みを失い、押し込みながらカウンターで失点というよくあるパターンで絶望の淵に突き落とされてしまいました。10人とは思えない後半の猛攻に期待が膨らんだのですが、幾度となく創ったチャンスでフィニッシュが枠にいかず。ウェンブリーをホームにするという課題を突きつけられたポチェッテイーノ監督3年めのELチャレンジは、想像以上に早いタイミングで幕を閉じました。勝てない相手ではなかっただけに、チャンスを確実にものにする20歳のアタッカーの退場が、とにかく残念です。
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今年のウェストハムのEL予選を見ているような感じでした。
情けない
相変わらずですね。ポチェッティーノ。
どうしてもリーグ戦のような熱量、テンションでヨーロッパを戦えるチームを作らない。
良い監督だとは思いますが、この先CLに出場したとしても決勝トーナメントさえいける気がしません。
負けるのはどのコンペティションでも嫌な気分になるものですし、ましてや相手が相手なので「何やってんだ」と言いたくなりますが、今ELから脱落したのは残りのリーグ戦を戦う上で日程的にはアドバンテージですね。
元々今のスカットでPL、FA杯そしてELを戦い抜くのは厳しく、優先順位をつけるならELは最下位です。PLはトップ4、FA杯はトロフィーに狙いを定めて燃え尽きてほしいです。
ヨーロッパの大会でもリーグ戦の様なパフォーマンスをするにはやはり、スカッドの陣容を更に肉厚にしなければなりませんね。
テンションはこの試合に関しては10人になってからもフルで攻めつづけたのだからあったけど、デレアリの軽率なプレーは擁護しようがない。
空振りなんだけど、2発目を入れにいったのは・・・
来季はスカッドをしっかりと厚くしていかないと今季の二の舞になるな
ただただ悔しいですね…
選手層向上の願望はありますが若手の出番との兼ね合いもあり悩ましいところです。
ただ後半10人でも闘う気持ちを全員が見せてくれたことは良かったと思います。
うーん。悔しい…
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おはむさん>
後半の失点はいただけなかったものの、スパーズはよく戦ったと思いました。
そらさん>
中盤の選手とカイル・ウォーカー、フェルトンゲンは気合い入ってたんじゃないでしょうか。あのメンバーで勝ちにいった試合なので、「ヨーロッパリーグで戦えないチーム」ということより、単純に失敗したのだと思いました。
ホタさん>
昨季、リヴァプールがファイナルにいったことを考えれば、トッテナムも充分いけると思います。すべての大会を戦えるチームをめざして準備したのだと思いますが、フィンセント・ヤンセン、シソコなど新戦力がこの季節になってもフィットしなかったのが、大きな誤算だったのではないでしょうか。
プレミアリーグ大好き!さん>
あそこはいくところではなかったですね…。悔やまれます。
シャドリさん>
10人とは思えなかった後半は、興奮しました。ハリー・ケインが当たらなかったですね。彼ひとりで2点は決められたのではないでしょうか。
ソンフンミンがフィットして、ウィンクスの才能が開花し、ワニャマはベストな補強になったけど、ラメラがずっと怪我をしてヤンセンとシソコは期待外れってトータルではマイナスになってる気がしないでもないのが残念。
ローズの代わりになる攻撃的なSBはほしいなと痛感。
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スパーズはグラウンドが狭くないと勝てないんですか?って思ってしまうほどヨーロッパ(ウェンブリー)で勝てないですね…
プレミアリーグ大好き!さん>
エンクドゥ、シソコ、ヤンセンと期待の新戦力が3人もフィットしていないのは、普通なら大失敗のシーズンになってもおかしくないのですが、よく踏ん張ってますよね。
ユナイテッド さん>
「よそ行き感」があるんでしょうね。ホワイト・ハート・レーンとの差が大きくて。