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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Liverpool×Newcastle】アンフィールドの完敗は「カラバオカップ決勝のリハーサル」だったのか?

左からボックスに入ったルイス・ディアスが右足アウトで出した絶妙なグラウンダーを、ショボスライがダイレクトで決めたのは11分。アンフィールドにニューカッスルを迎えたリヴァプールは、当然のように先制し、丁寧なパスワークで主導権を握っています。アウェイチームの前半のシュートは1本。30分にコナテの裏を取ったカラム・ウィルソンは、右足インサイドのフィニッシュをファーに外しました。

後半の開始直後は、マグパイズのペース。47分のアンソニー・ゴードンのFKはショボスライが顔面でブロックし、50分のアンソニー・ゴードンのクロスに競り勝ったカラム・ウィルソンは、バックヘッドが右に逸れていきました。ゼブラのシャツは、これで打ち止め。タイムアップまでの40分以上を、シュートゼロで過ごしています。

レッズの2点めは63分。自陣でのパスカットからドリブルで上がったマック・アリスターが右のサラーに預けると、ボックス右で2人を引き付けたエースのリターンが最高のタイミングで入りました。マック・アリスターのダイレクトショットは、GKポープの指先を抜けて左隅へ。直後のアンソニー・ゴードンのグラウンダーとウィロックのクロスは、味方に合いませんでした。

77分にはフラーフェンベルフとアーノルドに代わって、遠藤航とクアンサー。フットボールのような連続性が高いスポーツで、「クローザー」という表現は違和感がありますが、最近のスロット監督はリードした終盤に遠藤航を多用しています。16本のパスは、成功率100%。32歳になったばかりのベテランMFは、自分の役割を果たしたといっていいでしょう。

あっさり2-0で敗れたニューカッスルについて、「カラバオカップ決勝のリハーサル」と表現した「アスレティック」のクリス・ウォー記者は、タイトルがかかったゲームだったらイサクを出場させたはずといっています。「彼は鼠径部に問題を抱えている。万全ではなかったので、リスクを負わせたくなかった」と説明したエディ・ハウ監督は、本気で戦ったと主張しています。

「ポーカーは得意じゃない」「カードを隠したりはしない」。確かに、アンフィールドで勝つのは難しいからといって、プレミアリーグのTOP4を争うチームがメンバーを落としたりはしないでしょう。ただしマグパイズの指揮官は、ベストの布陣を選んだわけでもなさそうです。カラム・ウィルソンとアンソニー・ゴードンを前に並べる守備時の4-4-2は、イサク不在時のお試しのようでした。

カラバオカップ準決勝のアーセナル戦は、エミレーツでは4-3-3。セント・ジェームズ・パークのセカンドレグは、ダン・バーン、ボトマン、シェアでゴール前をカバーする5-4-1でした。この布陣は、カイ・ハヴェルツをケアするためではなく、トロサールとマルティネッリのカットイン対策でしょう。サラーとガクポがいるチームにも、2‐0で完勝した戦い方を選ぶかもしれません。

「数ヵ月前に対戦した時とは違うニューカッスルを見た。であれば、数週間後には何か違うことが起こるだろう」。スロット監督は、エディ・ハフの策略を疑っているようです。前半のシュートが1本しかなかったのに、最初の交代カードは2-0となった後の68分。ベンチに下がったトナーリ、カラム・ウィルソン、リヴラメント、ウィロックは、休ませたい面々です。

悲願のトロフィー獲得をめざすチームの監督は、手の内のフルハウスを見せず、ツーペアを晒して勝てるかどうかを見積もったのでしょうか。その答えは、3月17日のウェンブリーで見せてもらえるはずです。「アスレティック」の記者は、「ブラフとダブルブラフが始まった」と煽っています。ボトマンがセンターの5-4-1か、いつもの4-3-3か…?


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