2025.03.02 FAカップ・リーグカップ2024-25FAカップ・リーグカップ
ビッグ6は8強で全滅?マンチェスターキラーが揃ったFAカップは戦国時代到来の予感!
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クリスタル・パレスVSミルウォールのサウスロンドンダービーは、ラフプレーとサポーターの差別チャントの話題で塗りつぶされました。事件が起こったのは6分。ウィル・ヒューズが前線に送ったボールを追ったマテタに、ボックスから飛び出したGKロバーツが飛び蹴りを喰らわせてしまいました。スパイクの裏が頭部に入り、ストライカーは転倒。当然、レッドカードです。
酸素吸入とコルセットが施されるほどの緊急事態で、10分以上の中断。その昔、マーガレット・サッチャーが声明を出すほどフーリガンの狼藉が問題となっていたミルウォールには、今でも心ないサポーターがいるようです。ストライカーに罵声を浴びせた後、チルウェルを差別的なチャントで挑発した集団にいた3人が、セルハースト・パークで逮捕されています。
10人のアウェイチームに猛攻を仕掛けたクリスタル・パレスは、33分に左から入れたウィル・ヒューズのクロスがタンガンガのオウンゴールを誘って先制。40分には混戦からのクリアミスのこぼれ球を、オフサイドポジションにいたムニョスが押し込みました。旗は上がっていたのですが、ビリー・ミッチェルの無謀なクリアはタンガンガに当たってゴール前に流れていました。
59分のハーディングのシュートがチルウェルに当たってコースが変わり、1点差に詰め寄られたホームチームは、81分のFKからエンケティアがヘディングを左隅に収めて勝負を決めました。12月以降のプレミアリーグで8勝3分3敗と絶好調のクリスタル・パレスは、ヨーロッパリーグの出場権が得られる大会を優先するはずです。
バイタリティスタジアムにウルヴスを迎えたボーンマスは、復帰したばかりのエヴァニウソンのゴールで先制したものの、マテウス・クーニャにミドルを決められ1‐1で延長戦に突入しました。PK戦の直前に、ケルケズを右手ではたいたマテウス・クーニャは1発レッド。4人ずつを終えて4‐3でリードしていたウルヴスは、決めれば勝ちだったドハーティーが左に外してしまいました。
6人めのブバカル・トラオレがクロスバーに当てた後、シニステラが左隅に収めて逆転の5‐4。直近の公式戦3試合で2ゴールのボーンマスは、前半戦で見せた攻撃力を取り戻せなければ、プレミアリーグ7位&FAカップ8強という千載一遇のチャンスを活かせずに終わるでしょう。負傷者が続々と復帰した今、イラオラ監督の采配が勝負の分かれ目となっています。
土曜日の最後に登場したマンチェスター・シティは、リヴァプールを屠ったプリマス・アーガイルに3‐1で勝利。結果は快勝に見えますが、先制したのはチャンピオンシップで23位のクラブで、残り15分まで1‐1という極上のエンタメでした。ジャイアントキリングの期待を打ち砕いたのは、前半の終了間際にデブライネのFKを頭で押し込んだニコ・オライリーです。
76分の決勝ゴールは、フォーデンのCKからのヘッダー。2‐1となった90分には、縦のフィードでラインの裏に抜けたハーランドがGKとの1対1でセーブされた後、デブライネにグラウンダーを通しました。ヴィトール・レイス、ジェームズ・マカティー、オライリーら若手を起用していたとはいえ、シュート数29対1でオープンプレーから1発では、納得の勝利とはいえません。
今季のFAカップは、ビッグ6が総崩れの戦国時代となるかもしれません。ロンドン勢とリヴァプールが早々に敗退し、残っているのはマンチェスターの2チームのみ。しかし、2年連続で決勝がダービーとなる可能性は低いといえるでしょう。ここまで勝ち残っている11チームのうち6チームは、ペップ、テン・ハフ、アモリムを叩いています。
マンチェスター・ユナイテッドにダブルのブライトンは、マン・シティ戦も逆転勝利で3連勝。ボーンマスは2勝、クリスタル・パレスは1勝2分、アストン・ヴィラは1勝1分と、無敗のチームが4つもあります。ニューカッスルは1勝1分1敗、ノッティンガム・フォレストは1勝1敗でイーブン。プレミアリーグでTOP10のクラブで負け越しているのは、3戦全敗のフラムだけです。
「偏愛的ベスト4」を選べるなら、ノックアウトラウンドに強いウナイ・エメリが率いるアストン・ヴィラ、本拠地バイタリティに11364人しか入らない小さなボーンマス、三苫薫のゴール連発が見たいブライトン、17年前はリーグ1(3部相当)だった古豪ノッティンガム・フォレスト。彼らはすべて、歴史に名を刻むクラブにふさわしい戦いを繰り広げているといえるでしょう。
いえ、マンチェスター・ユナイテッドが負けていいといっているわけではありません。織田、豊臣、徳川がいない戦国時代というファンタジーを想像してテンションが上がっているだけです。マジメに予想すると、本命はアストン・ヴィラ。ラシュフォードとアセンシオが活躍し始めているクラブは、パウ・トーレスとアマドゥ・オナナが戻ってくれば守備力も向上するはずです。
本日はニューカッスルVSブライトンと、マンチェスター・ユナイテッドVSフラム。最後のノッティンガム・フォレストVSイプスウィッチは、マンデーナイト開催です。すべてホームチームが勝つと予想しているのですが、ジャイアントキリングは…いや、今はわれわれがフラムに勝つと、アップセットといわれるのかもしれません。あちらは9位、こっちは14位…!
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