【Tottenham×Stoke】3日前とは別人だったハリー・ケイン、怒涛のハットトリックでスパーズ圧勝!
序盤から押しているのはトッテナム。ストークは完全にアウェイ仕様で、中央に人数を集めています。6分、左サイドに出たエリクセンがショークロスをあっさり抜くと、GKリー・グラントの股間を通したラストパスにハリー・ケインは飛び込めず、ボールはゴール前1メートルを横切っていきます。7分には、ハリー・ケインが右サイドを突破。ワニャマ、デル・アリ、ベン・デイヴィスとパスをまわしながら誰も打てなかったのは、ボックス内が水色のユニフォームで渋滞していたからです。ハリー・ケインやデル・アリがセンターサークル付近でボールを受け、ドリブルで進むところまではいいのですが、中央に4人は残っているストーク守備陣はバイタルエリアに入る前に捕まえます。
しかし14分、デル・アリとエリクセンがボックス右で短いパスを交換して突破を図ると、こぼれ球がエースの足元に出ました。右足一閃、ハリー・ケイン。左隅に刺さった一撃は文句なし。プレミアリーグ15ゴールめは、チームを鼓舞する貴重な先制点です。ストークの前線が薄いのを見越して、さらに前に出るトッテナムは、22分に見事な速攻を披露します。素晴らしいサイドチェンジを受けたベン・デイヴィスがゴールに向かって進むと、最高のタイミングで前線にいたデル・アリにラストパスを通しますが、20番はシュート態勢に入れず。後ろに流れたボールを直接打ったカイル・ウォーカーのジャンピングボレーは、左に逸れていきます。
23分、ストークに初めての決定機。左サイドを上がったピーテルスのアーリークロスがクラウチの足元に届き、同点かと思われたボレーはさすがロリス、足でセーブ!27分、スパーズの右からのCKは、ファーで待っていたフェルトンゲンが落ち着いたトラップから右足インサイドでゴール右上を狙うと、惜しくもクロスバー直撃です。一瞬3対2の形になったストークの速攻は、左を走ったアルナウトヴィッチのラストパスが中に通らず。カイル・ウォーカーが右足を振り抜いた強烈なミドルは、リー・グラントが上に弾き出します。32分、トッテナムが2点めを奪いました。CKをボックスの外から左足で叩いたのは、ハリー・ケイン。難しいボレーでしたが、左隅への弾道も強さも申し分ありませんでした。
37分、こんなに早くハットトリックが決まるとは思いませんでいた。中央ながら、距離があるFK。エリクセンが軽く脇に出したボールを迷いなく打ったハリー・ケインのシュートは、壁に当たってリー・グラントの逆を取り、計ったようにゴール右隅に転がっていきます。イングランド代表FWは、これでプレミアリーグ得点王レースのトップを走るアレクシス・サンチェスとルカクに並びました。前半で3-0は厳しすぎると思って観ていると、46分にダメ押しの一撃が決まります。前がかりになっていたストーク守備陣の裏を突く速攻。ハリー・ケインがマルティンス・インディを抜き去って右からドリブルで突進すると、ファーサイドを走ってきたデル・アリにラストパス。バーズリーの裏を通ったボールを20番がスライディングシュートで仕留め、予想外の4-0です。
アルデルヴァイレルトがロッカールームに消えたのは49分。大事を取ったのか悪いのかは、その背中からはわかりません。ヴィマーが代役として入ると、57分にはショートコーナーから高く上がったボールに頭を出したハリー・ケインがポストに足を引っかけてしまいました。治療に時間がかかったエースは、どうやら大丈夫のようです。60分、マーク・ヒューズ監督はクラウチとチャーリー・アダムを下げ、アフェライとベラヒーノを投入します。1月にWBAからやってきた不振のストライカーは、結果を出すことができるでしょうか。
ポチェッティーノ監督は66分、フェルトンゲンをハリー・ウィンクスにスイッチ。アルナウトヴィッチとソブヒが積極的に仕掛けるストークは、最後のパスをスパーズ守備陣に阻まれます。69分、ハリー・ウィンクスがボックスの中から放った左足シュートは、DFに当たって跳ねてしまいました。73分に左足で打ったハリー・ケインの強烈な一撃は、リー・グラントが右に弾きます。86分、スパーズのエースはここで下がり、ソン・フンミン。プレミアリーグ1年めのフィンセント・ヤンセンにチャンスを与えるのではないかと思っていたのですが、次のエヴァートン戦を想定した起用なのかもしれません。アルデルヴァイレルトが重傷じゃなければ、今日のトッテナムは大満足でしょう。ドバイ合宿が実を結ばなかったストークは、プレミアリーグ最少失点クラブからゴールを奪えないままタイムアップを迎えました。
難易度の高いゴールを2発、ラッキーが1発。ヘント戦では出てこなかったケチャップが、出まくりでした。決められるシーンがより多かったヨーロッパリーグで、ハリー・ケインがひとつふたつ枠におさめていれば、ベルギーの伏兵に足をすくわれることはなかったでしょう。木曜日と今日の差は実はさほどなく、それぞれスパーズならではのスピーディーなサッカーを見せてくれていました。不運なオウンゴール、一瞬の激情による退場劇、勝負どころの判断ミスが重なって勝てなかったのがELで、相手の消極的な姿勢を突いて順調にゴールを重ねたのがプレミアリーグ。トッテナムが同じメンバーで演じた明暗に、サッカーのおもしろさと怖さをあらためて感じた次第です。今日のエースストライカーはお見事、素晴らしい勝利でした。プレミアリーグでもELでも、優勝争いに食い込めるチームだと実感できるほどに。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
同じメンバーで全く違うパフォーマンス、これもまたサッカーの妙味ですね
CL,ELでプレミアのような戦いぶりができないのは様々な理由が挙げられてますが、詰まる所やはりメンタルだと思います。CL初戦のモナコ戦は、昨季のELで4-1と粉砕した記憶があったからかリラックスして試合に入りすぎましたし、ヘント戦は2試合通してプレッシャーが狂わせた感もします。GL敗退決定後のウェンブリーでのCSKA戦でやっとプレミアでのクオリティが出せました。この時はプレッシャーは無かったはずです。
ポチェッティーノ就任当初は、試合終盤に集中力が下がって、ホームでリードをひっくり返さらる試合が目立ちましたが、今やホームでは無敵です。ポチェッティーノ監督なら、スカッドの強化も含めて来季以降策を講じてくるはずです。
でも出られなければ意味がないので兎にも角にもトップ4フィニッシュをお願いします笑、長文失礼しました。
—–
ホタさん>
確かにメンタルですね。ELのハリー・ケインは力んでましたね。リーグ戦の大一番はそれなりに結果を出せるのですが、ノックアウト方式で「ここで負けたら終わり」のゲームでは、力を発揮できずに終わることが多い印象です。
前半戦はずっとトッテナムのCKを観ていたような感覚でした笑
ストークは飛び出してくるトッテナムの選手についていけてなかったですね
ぐらさん>
ショークロスとマルティンス・インディが何度も置いていかれてましたね。彼らが外に引っ張られないように、中盤の選手がカバーできなかったのが圧倒された理由ではないかと思いました。