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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

スパーズは最高の夜、チェルシーは微妙な夜…プレミアリーグ勢は5チームがベスト8進出決定!

ヨーロッパリーグとカンファレンスリーグで、マンチェスター・ユナイテッドと同時刻開催だったスパーズとチェルシーも無事に勝ち切り、プレミアリーグの7チームのうち5つがベスト8進出となりました。初戦を1-0で落としていたスパーズは、オドベールが2ゴールを決めてAZアルクマールに3-1で快勝。チェルシーは1‐0でコペンハーゲンを下し、トータル3‐1でトロフィーに近づいています。

ファン・デ・フェンとロメロのCBコンビが復活したノースロンドンは、1983-84シーズンのUEFAカップ以来、41年ぶりの欧州制覇への期待を抱かせる最高の夜。4バックが全員サブの選手だったウェストロンドンは、どこかで足をすくわれるのではないかと不安が募る微妙な夜でした。まずは両者の勝利までの足跡を振り返ってみましょう。

序盤から押していたスパーズが先制したのは26分。コープマイネルスのバックパスが自陣右サイドに逸れ、戻ってキープしたフースが前線に縦パスを出そうとすると、詰めたソン・フンミンに当たったボールがボックス左のソランケの前に流れていきました。GKは右に出ており、すぐにファーに打てば決まっていたかもしれませんが、ストライカーは無理せず中央に流しました。

フリーで走り込んだオドベールのフィニッシュが、ゴールの天井に突き刺さって1‐0。トータルのビハインドを消したホームチームは、前半のシュート数9対2、オンターゲット2対0と押し続け、後半の立ち上がりに追加点をゲットしました。自陣右サイドでボールを奪取したペドロ・ポロがパペ・マタル・サールに預けると、ドリブルを始めたMFは中央に進んでいます。

この判断がゴールを生んだといっていいでしょう。ペドロ・ポロのサイドの2人は無力となり、ジェームズ・マディソンにボールが渡った瞬間は2対2。ボックス左に入ったソン・フンミンにパスが出ると、毎熊晟矢とフースは寄ってしまい、リターンを受けた10番はノーマークでした。右足のシュートは余裕があり、左に飛んだオウス=オドゥロの指先を抜けてネットを揺らしました。

トータル2-1と逆転したスパーズは、63分に自陣でのミスから追いつかれてしまいました。コープマイネルスへのパスをインターセプトしたオドベールが、ベリヴァルに預けたところまでは問題なし。しかし、19歳のMFがロメロに出したバックパスがオドベールの足に引っかかり、こぼれ球を拾ったコープマイネルスに左隅に決められました。

2‐2の74分、ベスト8に近づくゴールはオドベール。ジェームズ・マディソン、ジェド・スペンス、ソン・フンミンと左につながり、毎熊晟矢を引き付けたキャプテンの縦パスでジェド・スペンスがボックス左を突破すると、ニアでグラウンダーに先着したソランケが絶妙なヒールキックでファーに流しました。

外からゴール前に入ってきたオドベールは、触るだけでOK。AZの反撃を封じたスパーズの次の相手は、ブンデスリーガでTOP4のフランクフルトです。エールディヴィジで首位のアヤックスを1‐2、4‐1で下した強者ですが、マルムシュをマン・シティに抜かれてからは公式戦5勝3分け4敗とペースダウンしており、チャンスは充分といえるでしょう。

一方、コペンハーゲンとのファーストレグを1‐2で制したチェルシーは、スタンフォード・ブリッジで前半のシュートゼロというローテンション。マレスカ監督は、ハーフタイムにアチャンポンとエンソ・フェルナンデスを下げ、ククレジャとコール・パルマーを投入しました。決勝ゴールは55分、コール・パルマーのパスをカットされた後、奪い返したのはククレジャでした。

中央でこぼれ球を拾ったデューズバリー=ホールは、左に回り込みながら強引なドリブルで3人をかわし、美しい一撃を右のサイドネットに収めました。リードしてからオンターゲットゼロに抑えたチェルシーは、準々決勝はレギア・ワルシャワ。セミファイナルはユールゴーデンとラピッド・ウイーンの勝者で、ヴロツラワで開催される決勝まで負けるとは思えないのですが…。

彼らの懸念材料は、最終盤のプレミアリーグの難敵4連戦と、自らのモチベーションでしょう。リヴァプール、ニューカッスル、マン・ユナイテッド、ノッティンガム・フォレストと続く激戦を終えた3日後に、フィオレンティーナかレアル・ベティスというスケジュールです。ぎりぎりでCLの出場権を獲得したら、昨夜のようなテンションでゲームに入ってしまうかもしれません。

マンチェスター・ユナイテッドのサポーターとしては、スパーズのファイナル進出は勘弁…いや、その話はリヨンに勝ってからにしましょう。来季のプレミアリーグ勢は、チャンピオンズリーグを5枠までは押さえられそうですが、アストン・ヴィラがビッグイヤーを獲得してリーグで6位以下に落ちれば6枠、さらにヨーロッパリーグでどちらかが勝てば7枠…!


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