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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.CITY×Brighton】個人技頼みの攻撃、不安定な守備…変わらないマン・シティはホームでドロー!

ディエゴ・ゴメスが右に展開したのは6分。ドリブルで上がったヒンシェルウッドがアーリークロスをファーに送ると、リコ・ルイスの外にいた三笘薫のボレーはつま先に当たり、オルテガの前でバウンドしました。GKがファンブルし、詰めた三笘の肩と背中にヒットしたボールが枠に収まると、アウェイサポーターは絶叫。しかしVARとサイモン・フーパーは、ファールと判断したようです。

プレミアリーグ29節、マンチェスター・シティVSブライトン。フラム戦の55分にヤンクバ・ミンテのグラウンダーからのゴールを取り消された三笘薫は、2試合連続で「幻のゴール」という見出しを立てられそうです。失点を回避したマン・シティは、10分にあっさり先制しました。自陣でキープしたジョアン・ペドロが、後ろに戻していれば何でもないシーンだったはずです。

背後から迫り、奪ったのはニコ・ゴンザレス。こぼれ球を拾ったサヴィーニョがハーランドにつなぐと、右から上がってきたマルムシュにラストパスが通りました。フェルブルッヘンの前に出た7番がウェブスターを切り返しでかわすと、足が引っかかって転倒。三笘薫のほうはGKが捕ったか否かが議論になりそうですが、こちらは誰がどう見てもPKです。

GKの逆を突いて右に決めたハーランドは、プレミアリーグ史上最速でゴール&アシストを100の大台に乗せました。マン・シティは、このまま勝てば50ポイントで暫定4位に浮上し、ブライトンとの差は4ポイントに開きます。1-0となってからは、ペースをつかんだかに見えたホームチームは、22分に追いつかれてしまいました。

ボックス右手前からのFK。エストゥピニャンの完璧なFKにオルテガは手を出せず、ファーポストを叩いたボールがネットを揺らしました。ジェレミー・ドクのパスをギュンドアンがマルムシュに落とし、右のサヴィーニョにつないだ24分のチャンスは、エストゥピニャンを抜いたサヴィーニョの左足のシュートをフェルブルッヘンが足でブロックしています。

サヴィーニョは32分にも、マルムシュとのワンツーで右からゴールに迫りますが、ファン・ヘッケのスライディングが目に入ったのか、左足のフィニッシュはファーに逸れてしまいました。今季プレミアリーグで24試合に出場しながら、ゴールはレスター戦の1発のみ。ウインガーの得点力も、思うように勝てなくなったチームの課題のひとつです。

攻めていたマン・シティが、勝ち越しゴールを決めたのは39分。左サイドでニコ・ゴンザレスがリュテルに詰めて奪い返し、ギュンドアンが中央のマルムシュにつなぐと、右足の強烈なミドルがポストをこすってネットを揺らしました。ウェブスターがファーを切っていたのに、中央に立っていたフェルブルッヘンのポジショニングミスを突いた鮮やかな一撃でした。

43分のブライトンのチャンスは、今季になって急増したバックパスのミスがきっかけです。左サイドのグヴァルディオルが後方に戻すと、ニコ・ゴンザレスとルベン・ディアスのお見合いでジョアン・ペドロがカット。中央に持ち込んで右隅を狙ったシュートは、惜しくもポストの脇を抜けていきました。前半は2-1ですが、シュート数は6対8でブライトンが上回っています。

後半立ち上がりの3分、左からのCKのキッカーはエストゥピニャン。ボックスの入り口にいたウェブスターが頭でゴール前に送ると、ヒンシェルウッドがワントラップで打ったシュートはフサノフに当たってコースが変わりました。左に反応していたオルテガは、右に流れていくボールを見送るのみ。オウンゴールのフサノフは、悔しそうな表情でボールをピッチに叩きつけています。

ペップが動いたのは58分、サヴィーニョをベルナルド・シウヴァ。63分のバレバのクロスで、リコ・ルイスの裏を取った三笘薫の左足ボレーは、ニアを締めたオルテガが胸でセーブしたようです。ベルナルド・シウヴァは76分に足を痛め、フォーデンにチェンジ。79分の左からのCKをファーで合わせたニコ・ゴンザレスのヘッドは、右のポストにヒットしました。

直後、ボックス右でキープしたヤンクバ・ミンテが斜めのパスを転がし、走り込んできたヒンシェルウッドがニアポスト際を狙いますが、オルテガの肩の上を抜いたボールはポストの外。三笘薫のパスから、ジョアン・ペドロが左サイドを突破した82分のカウンターは決定的でしたが、グラウンダーをフリーで叩いたバレバが打ち上げてしまいました。

デブライネの投入を86分まで引っ張ったのは、失点を避けたかったからか。後半はオンターゲットゼロだったマン・シティは、2‐2のドローを甘受するしかありません。左サイドのドクは、ドリブル成功15回でデュエル17勝。稀代のドリブラーがチャレンジし続けたのに、左からのシュートがゼロだったのは、グヴァルディオルやギュンドアンとの連携が足りなかったからでしょう。

対して右サイドは、序盤は元気だったサヴィーニョがいつしか消えてしまい、リコ・ルイスの不安定な守備ばかりが目立っていました。マルムシュの奮闘で2ゴールを決めたものの、クリエイティブとはいえない前線は個人力頼みで、自信喪失気味の守備陣は、決定機を4回以上作られた試合が13もあります。

今後の対戦相手を見ると、マンチェスター・ユナイテッド、クリスタル・パレス、エヴァートン、アストン・ヴィラ、ボーンマスとカウンターが得意なチームが残っており、パスワークの停滞や不用意なミスが敗因を生む可能性があります。「サヴィーニョの決定機が2回あった」。勝てる試合だったと主張したペップは、相手の決定機は6回だったことを把握しているはずですが…。


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