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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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チェルシー快勝!マン・ユナイテッドとスパーズは…ヨーロッパリーグ&カンファレンスリーグ速報!

カンファレンスリーグのチェルシーは楽勝。ヨーロッパリーグのマンチェスター・ユナイテッドとスパーズは、勝ち切ることができませんでした。ワルシャワ、リヨン、ノースロンドンで開催された準々決勝ファーストレグ。トロフィーをめざすプレミアリーグ勢の戦いぶりをレポートします。

レギア・ワルシャワと戦ったチェルシーは、前半は低調でした。序盤のCKからのピンチをしのいだ後は、ポゼッションを取り続けていたのですが、引いて守るホームチームの守備を崩せませんでした。34分にコール・パルマーのシュートのこぼれ球に走り込んだデューズバリー=ホールの決定的な一撃は、右に飛んだGKトビアシュのビッグセーブに阻まれています。

2分後、ショートコーナーからマロ・グストがバディアシルの頭に合わせると、ゴール前に浮いたボールに飛び込んだエンクンクは触れず。ポゼッション24%対76%、シュート数3対10と優勢ではあったものの、ゴールが決まる雰囲気はありませんでした。マレスカ監督はコール・パルマーとトシンを前半で下げ、コルウィルとノニ・マドゥエケを投入。この策が勝利につながります。

49分にノニ・マドゥエケが右からクロスを入れ、ファーのサンチョが頭で落としたボールをマロ・グストが中央に浮かすと、カプアディがクリア。落下点にいたリース・ジェームズの胸トラップからの強烈なボレーをGKが弾くと、詰めたタイリーク・ジョージが右隅に流し込みました。追加点は57分、トビアシュのキックを敵陣でカットしたのはリース・ジェームズです。

左からドリブルで上がったサンチョは、両手を挙げてよこせといっているノニ・マドゥエケが見えていました。ボックス右でラストパスをもらった11番は冷静で、左に思い切り蹴ると見せかけてGKを動かし、誰もいないゴール右に転がしました。74分の3点めも同じコンビ。左から縦に仕掛けたサンチョのグラウンダーを、DFの間を抜けてきたノニ・マドゥエケが押し込みました。

終わってみれば0-3の快勝で、シュート数は8対24、オンターゲットは1対10。セーフティーリードのチェルシーにとって、スタンフォード・ブリッジのセカンドレグは消化試合でしょう。欧州の小国のために創設された大会に出場したビッグクラブは、ユールゴーデンをアウェイで下したラピッド・ウイーンも問題にせず、ファイナルに進むものと思われます。

パルク・オリンピック・リヨンに乗り込んだマンチェスター・ユナイテッドは、オナナの2つのミスでドロー決着となってしまいました。リヨンが先制したのは25分。左からゴール前に浮かしたアルマダのFKが、そのまま右のサイドネットに届きました。中央でジャンプしたニアカテが気になったといわれても、仕方ないと納得するサポーターはいないでしょう。

リードされたアウェイチームが追いついたのは、前半の追加タイム5分。右からのブルーノ・フェルナンデスのFKをGKペリがパンチでクリアすると、ウガルテがダイレクトで入れたボールをレニー・ヨロが頭で合わせました。ハーフタイムは1‐1。後半のマン・ユナイテッドはポゼッションを取ってはいるものの、リヨンのプレスに苦しめられています

33分のドリブルシュートしか見せ場がなかったホイルンドは、63分にザークツィーにポジションを明け渡しました。64分にポストプレーで中央を突破したトリッソのシュートは、オナナの正面。79分のドルグのクロスに走り込んだガルナチョのボレーは決定的でしたが、ペリが上に弾き出してリードを許しませんでした。

均衡が崩れたのは88分。マグワイアのロングフィードをタグリアフィコが頭で跳ね返すと、ルーズボールに先着したメイヌーが右のブルーノに預けました。ファーに上げたクロスはパーフェクト。ヘディングで決めたザークツィーは、いつものマシンガンのパフォーマンスでスタンドを煽っています。1-2となり、94分まではゲームをコントロールできていたのですが…。

95分のアルマダのシュートが右に流れ、拾ったメイトランド=ナイルズからヴェレトゥ、アルマダとつながると、ボックス内で縦パスを受けたラカゼットがヒールでチェルキに渡し、こぼれたボールがミタウカゼの足元に入りました。右足のシュートはオナナの正面。キャッチしていれば、後ろでつないでタイムアップだったはずです。しかしGKは、前にこぼしてしまいました。

詰めてきたチェルキが左足のチップキックでネットを揺らし、2‐2。アウェイでドローは悪くないといえるのは、ホームで勝ってからです。2025年のオールド・トラフォードは5勝3分2敗。ラスト30秒の同点ゴールという後味の悪い着地が遠因となり、「オナナがキャッチしていれば…」と悔やむ結果にならないよう祈るしかありません。

フランクフルトをトッテナム・ホットスパー・スタジアムに招いたスパーズは、6分にエキティケのミドルで先制されるも、25分にソランケとジェームズ・マディソンでボックス左を攻略し、同点に追いつきました。高速グラウンダーがニアに入り、巧みなバックヒールが決まった瞬間、「ソン?ブレナン?」と叫んでしまったのですが、中央に絞っていたペドロ・ポロでした。

前半から押していたスパーズは、後半も主導権を握っており、55分から惜しいシーンが続きました。ベリヴァルのミドルがポストを叩いた直後、右隅を狙ったソン・フンミンの鋭いシュートはGKカウアン・サントスがビッグセーブ。57分のCKを叩いたベンタンクールのヘッドも、クロスバーに阻まれました。

58分にボックス右から放ったジェームズ・マディソンの左足シュートも足に当てた守護神は、タイムアップ間際のピンチもビッグセーブでしのいでいます。ペドロ・ポロのFKを右にいたベンタンクールが頭で折り返すと、ファン・デ・フェンのヘッドはバウンドして枠に収まる寸前でした。頭を抱えるポステコグルー監督。1‐1のドローは、受け入れがたい結果です。

勝ち切れなかったとはいえ、後半のパフォーマンスは素晴らしく、次戦に向けて手応え充分と前向きに捉えられる一戦でした。スパーズとマンチェスター・ユナイテッドは、1週間後のセカンドレグで勝てなければ、来季の欧州の可能性は限りなくゼロに近くなります。両者ともに、ローテンションの立ち上がりにならないよう、集中力を高めて臨んでいただければと思います。


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