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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×Crystal Palace】サリバ、痛恨のミス!左サイドがお疲れ気味のアーセナル、またもドロー!

チャンピオンズリーグ準決勝のパリ戦まで中5日。アルテタ監督は、クリスタル・パレスとのロンドンダービーを決戦に向けた仕上げの時間でもあると考えているのでしょうか。土曜日のイプスウィッチ戦に出場した主力を何人か休ませるはずと思っていたのですが、中盤の3枚と最終ラインはガチガチのAプランです。

GKラヤ、DFティンバー、サリバ、キヴィオル、ルイス=スケリー、MFトーマス、ウーデゴーア、デクラン・ライス、FWスターリング、トロサール、マルティネッリ。ポートマン・ロードでリーフ・デイヴィスに削られたサカはベンチスタートで、ミケル・メリノとベン・ホワイトは負傷の悪化のリスクを回避すべく外したようです。

キックオフからわずか2分、左からのFKのキッカーはウーデゴーア。ニアに浮かしたボールをヘディングで決めたのは、フリーだったキヴィオルでした。6分のCKのクリアを回収したレルマは、ボックス右のムニョスにきれいなロングフィードを通しますが、ダイレクトの折り返しはラヤがキャッチしています。

7分にウーデゴーアのミスパスをカットしたのはデヴェニー。右からムニョスが入れたクロスがクリアされてファーに流れると、キープしたグエイの折り返しからこぼれたボールが、鎌田大地の足元に出ました。右隅を狙った左足のシュートは、惜しくもポストの外。ルイス=スケリーとティンバーは、クロスのコースを切るというタスクが増えそうです。

自陣にいたエゼが、ラインの裏に絶妙なボールを通したのは13分。左から上がったエンケティアが中央に折り返すと、キヴィオルが触ったボールがデヴェニーの前に出ますが、21歳の新鋭はうまく対応できず、ラヤにさらわれてしまいました。アウェイチームに前線へのパスコースを切られているアーセナルは、スローなビルドアップからの打ち手を見出せずにいます。

スターリングが右サイドでキープしたのは23分。トロサールとのワンツーで中に入ったウインガーが左に流すと、デクラン・ライスの鋭いシュートは左のポストの脇を抜けていきました。クリスタル・パレスが追いついたのは27分。ウォートンの右からのCKがボックスの外にいたエゼに届き、右足で叩きつけた完璧なボレーが右のポストに当たって枠に飛び込みました。

30分にデクラン・ライスから奪ったレルマは、すかさず左にいたエゼにサイドチェンジ。クロスをトラップしたエンケティアは、キヴィオルを背負いながら左に反転し、振り向きざまに左足を振り抜きました。CBは体勢を崩しており、決まったかと腰が浮いた瞬間、ボールは後ろに出した右足にヒットして外に逸れていきました。

42分、右サイドから上がったのはティンバー。ボックスの右手前で速いパスを受けたトロサールは、切り返しからラクロワとレルマをまとめてかわし、GKディーン・ヘンダーソンの読みを外すクレバーなシュートを右隅に転がしました。ハーフタイムは2-1。後半立ち上がりの48分、ウーデゴーアのFKからの混戦は、GKに対するファールがあったようです。

50分過ぎからアウェイチームは全員が自陣に引いて、奪ったらサイドに展開するシンプルなアタックに徹しています。スターリングがサカに後を譲ったのは60分。アーセナルは勝負の縦パスをことごとくカットされており、グーナーの拍手は中盤を仕切るトーマスに集中しています。65分にイスマイラ・サールのクロスをデヴェニーが頭で合わせると、ラヤが上に弾き出してCKです。

鎌田大地のキックは、ニアのグエイへ。決定的なヘッドはラヤが外に掻き出しました。70分にルイス=スケリーが速いボールを中央に入れると、ウーデゴーアのボレーは前にいたデクラン・ライスにヒット。直後、ウーデゴーアがラインの裏に浮かすと、抜け出したティンバーのクロスがGKの頭上を越えてゴール前に落下し、マルティネッリが押し込みました。

ティンバーはオフサイドか。クロスを蹴った瞬間、ボールはゴールラインを越えていたのか。VARのチェックを待つマルティネッリは笑顔で、指揮官は真剣です。レフェリーのジャッジは、ゴールキック。80分に左から仕掛けたマルティネッリが、ムニョスをかわして完璧なクロスを入れると、サカの左足ボレーはディーン・ヘンダーソンのビッグセーブに阻まれました。

押していたアーセナルに痛いミスが出たのは83分。鎌田大地に詰められたサリバは、ウーデゴーアにマテタが着いていたのが見えていなかったのでしょうか。横に出した短いパスを奪ったマテタは、ゴールマウスから離れていたラヤの頭上に美しいループシュートを放ち、クロスバーに当たったボールがネットを揺らしました。

86分にウーデゴーアとルイス・スケリーが下がり、ヌワネリとティアニー。8分の追加タイムのシュートは、疲労困憊のマルティネッリがニアに外した1本だけでした。エミレーツで2‐2のドロー。シュート数12対15という苦戦の要因は、これまで好調だった左サイドの疲労でしょう。デクラン・ライスはデュエルで1勝7敗。ルイス=スケリーのパスの大半は後ろに戻すボールでした。

レアル・マドリードとの激闘から中3日、中2日で戦い続けていたデクラン・ライスは休ませ、ジンチェンコを起用したほうがよかったのではないでしょうか。サリバのミスがドローの直接的な原因ですが、中盤のボールロストから逆襲を喰らうシーンが多いのが気になりました。とはいえ、プレミアリーグは2勝2敗でも2位をキープできそうで、パリ戦は6日後です。

日曜日のウェストハム戦でリヴァプールがドロー以上なら、プレミアリーグ2024-25シーズンの優勝が決まります。アーセナルにとっては、ウーデゴーア、サカ、カイ・ハヴェルツ、ガブリエウらキーマンの負傷に悩まされたシーズンでしたが、大きな希望がひとつ残されています。来週の決戦では、今季のベストといえるパフォーマンスを披露していただければと願っています。


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