2025.04.30 チャンピオンズリーグ2024-25チャンピオンズリーグ
ウスマン・デンベレとドゥエに苦しめられたアーセナル、決定機を活かせずホームで敗戦!

さっそく、プレミアリーグで2位のホームチームの11人を確認しておきましょう。GKラヤ、DFティンバー、サリバ、キヴィオル、ルイス=スケリー、MFデクラン・ライス、ウーデゴーア、ミケル・メリノ、FWサカ、トロサール、マルティネッリ。キックオフからポゼッションを取っていたパリが、4分にいきなり先制しました。
中央からドリブルで上がったウスマン・デンベレが左のクヴァラツヘリアに展開すると、ティンバーと対峙したウインガーは勝負せず、ニアに入った11番にリターンを通しました。左足のボレーは、右のポストの内側を叩く完璧なフィニッシュ。デクラン・ライスは大きなジェスチャーで、チームを落ち着かせようとしています。
デクラン・ライスからミケル・メリノ、マルティネッリと左につながった9分のアタックは、11番のクロスをマルキーニョスがカット。CKで競り勝ったミケル・メリノのヘッドは、味方に通りませんでした。11分に右からカットインしたドゥエのミドルは、ラヤがキャッチ。4-4-2で守るアーセナルは全員が自陣に引かされており、奪ったボールは前線につながりません。
14分のCKからの二次攻撃で、ハキミのクロスに合わせたマルキーニョスのヘッドはラヤの正面。16分に左から仕掛けたクヴァラツヘリアは、3人のチェックを強引に突破しようとして転倒しますが、ティンバーのチャージに笛は鳴りません。プレスでコースを切った後、縦のボールを奪いたいアーセナルは、ことごとくファールを取られています。
24分の左からのFKをウーデゴーアが中に入れると、キヴィオルのヘッドはドンナルンマがキャッチ。26分のクヴァラツヘリアのシュートはティンバーが足に当て、ラヤが左に倒れて懐に収めました。31分にボックス右でキープしたのはウスマン・デンベレ。逆サイドにパスが通ると、中に持って右足を振り抜いたドゥエの一撃は、右に反応したラヤのビッグセーブに阻まれました。
ラヤのロングフィードが、左サイドに残っていたキヴィオルに出たのは37分。マルキーニョスに競り勝ったCBがニアに転がすと、ミケル・メリノはファビアン・ルイスのぎりぎりのスライディングを受け、打てませんでした。39分に右からカットインしたサカのミドルは、狙ったコースに飛んだ最初のシュートでしたが、ドンナルンマが冷静にキャッチしました。
ガナーズが決定機をつかんだのは45分。ルイス=スケリーが縦に出した絶妙なスルーパスで抜け出したマルティネッリは、ドンナルンマと対峙して放った右隅へのシュートをセーブされました。前半のポゼッションは40%対60%、シュートは5対6、オンターゲットは4対4。レアル・マドリードを圧倒したチームは、中盤をコントロールできずに苦しんでいます。
後半立ち上がりの46分、左からのFKはデクラン・ライスに代わっています。パチョに競り勝ったのはミケル・メリノ。叩きつけたヘッダーにドンナルンマはノーチャンスでしたが、VARのジャッジはオフサイドです。50分を過ぎると、徐々にパリのポゼッションが増えていきました。56分にカウンターを仕掛けたのはデクラン・ライス。左でスルーパスを受けたのはトロサールです。

78分にクリアミスを拾ったゴンサロ・ラモスは、中央に持ち込んで右のバルコラにパス。後ろから走り込んできたジョアン・ネヴェスは、ダイレクトショットを打ち上げてしまいました。ティンバーに代えてベン・ホワイトが投入されたのは83分。クヴァラツヘリアに振り回されたSBは、疲労が蓄積していたのでしょう。
84分、ゴンサロ・ラモスとのワンツーから右に流れたバルコラは、ラヤとの1対1で左に外してしまいました。1分後、マルキーニョスのロングフィードでラインの裏に抜けたゴンサロ・ラモスは、ラヤの目の前で打った決定的な一撃がバーにヒット。ウーデゴーアがヌワネリに後を譲ったのは、90分でした。サカを動かしたかったキャプテンは、つなぎ役で終わってしまいました。
アーセナル、ホームで0‐1の敗戦。ポゼッション48%対52%、シュートは10対11、オンターゲット5対4、ビッグチャンスは3対2と数字はイーブンですが、終盤に2回訪れたGKとの1対1のチャンスを活かせなかったパリのほうが、より悔しい一戦だったのではないでしょうか。逆にいえば、バルコラとゴンサロ・ラモスのキックミスでアーセナルの希望はつながりました。
ウスマン・デンベレに着いていたデクラン・ライスは、前から戻ってきてくれると信じて、ティンバーのカバーにまわっていました。ペースをつかめていなかった立ち上がりに主導権を握られ、決められてしまったアルテタのチームは、その後もウスマン・デンベレとドゥエの自在なポジショニングに戸惑い、中盤で数的優位を築かれるシーンが続きました。
後半は巻き返したのですが、ウーデゴーアの縦のボールは読まれており、サカを活かすことができませんでした。苦しい一戦でしたが、ルイス=スケリーとデクラン・ライスはセカンドレグに期待をもたらしたといえるでしょう。18歳の偽SBはパス成功率100%で、デュエルは7勝2敗。マルティネッリをフリーでゴール前に送り出したスルーパスは、完璧でした。
トロサールをゴールに向かわせたデクラン・ライスのパスも秀逸で、こちらもデュエルは7勝2敗。トーマスが復帰するパルク・デ・プランスでのリベンジマッチは、ゴールに近いエリアでプレイする41番がキーマンになるかもしれません。ウーデゴーアは、変われるのでしょうか。サカが孤立する展開になったら、早い時間でもリスクを取ってヌワネリという決断が必要でしょう。
ラウンド16で敗退したリヴァプールは、パリで戦ったファーストレグで27本のシュートを浴びながら0-1で勝っています。サンティアゴ・ベルナベウで昨季王者を1-2で下したチームには、0‐2を期待しましょう。ラヤよりハイボールに弱いドンナルンマの前にミケル・メリノがいれば、チャンスは自ずと増えるのではないかと思われます。難敵ですが、勝てない相手ではありません。
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