イスタンブールを無事でくぐり抜けるか?CLプレーオフでアーセナル、難敵と激突!
プレミアリーグ開幕直後の8月20~21日、8月27~28日にホーム&アウェイで2試合が実施されるわけですが、この時期、ヴェンゲル監督としてはイスタンブール遠征は避けたかったでしょう。移動距離もさることながら、やっかいなのはトルコのファンの暴れん坊ぶり。その熱さは世界的に有名で、物を投げる、街中でショーウインドウやクルマを破壊するなどは日常茶飯事。2002年の日韓ワールドカップ直後には「世界3位に恥じない行動を」と、スタジアム内でアナウンスを流して血の気の多いサポーターに節度ある応援を呼びかけていたぐらいです。
チーム力はどうかといえば、これもまた決して侮れません。ひとことでいえば、ベテランが要所に配置された好チーム。プレミアリーグファンにはなじみ深い、元リヴァプールのカイトとラウル・メイレレスが所属しており、中盤には元ユヴェントスでセルビア代表のクラシッチという危険な選手もいます。DF陣も豪華で、チェコ代表のカドレツに加え、つい先ごろ、バリバリのポルトガル代表CB、ブルーノ・アウヴェスを獲得したばかり。アーセナルやミラン、シャルケ、PSV、リヨンはともかく、プレーオフに出場している標準的なクラブには間違いなく勝つでしょう。彼らの積年のライバル、ガラタサライにエミレーツで負けたばかりのアーセナルにとっては、嫌な相手です。第1戦のイスタンブールで大きなビハインドを背負わないことが最大のポイントです。
一方、フェネルバフチェにとっての最大の敵は、アーセナルではなくCAS(スポーツ仲裁裁判所)、いや、自分たち自身なのかもしれません。彼らは、2011年の大規模な八百長事件を裁かれ、チャンピオンズリーグ出場権の剥奪を申し渡されています。現在は異議申し立て中で、最終の裁定は遅くとも8月28日。この「第3戦」があることで、既に「アーセナルがかなり有利」という見方もできるかもしれません。
というわけでアーセナルは「ミランよりは少しだけまし」という最悪に近いくじを引いたといっていいでしょう。最初からアクセル全開でいかないと、プレミアリーグとチャンピオンズリーグを獲得する可能性を秋になる前に失う、というしょっぱいシーズンになりかねません。まあ、「われわれには強力なスカッドがある(Squad=10人くらからなる軍隊の分隊)」ヴェンゲル監督なら大丈夫でしょう。…大丈夫ですよね?
■チャンピオンズリーグ2013-14 プレーオフ組み合わせ
ルドゴレツ(ブルガリア) VS バーゼル(スイス)
ディナモ・ザグレブ(クロアチア) VS オーストリア・ウィーン(オーストリア)
フェネルバフチェ(トルコ) VS アーセナル(イングランド)
ステアウア・ブカレスト(ルーマニア) VS レギア・ワルシャワ(ポーランド)
ビクトリア(チェコ) VS マリボル(スロベニア)
シャフタル・カラガンディー(カザフスタン) VS セルチック(スコットランド)
PSVアイントホーフェン(オランダ) VS ACミラン(イタリア)
オリンピック・リヨン(フランス) VS レアル・ソシエダード・サンセバスチャン(スペイン)
シャルケ04(ドイツ) VS メタリスト(ウクライナ)
パソス・フェレイラ(ポルトガル) VS ゼニト・サンクトペテルブルク(ロシア)
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