ロホとズラタンがリタイア…激痛のゲームを制したマンチェスター・ユナイテッドがベスト4進出!
3分、デンドンケルのロングシュートは惜しくもバーの上。静かに立ち上がったゲームが動いたのは9分でした。ポグバが自陣から出した長いスルーパスは、背筋がぞくぞくするような完璧なボール。ボックス左で受けたラシュフォードは、最初のクロスをDFに阻まれた後、2回めはニアのムヒタリアンに優しいラストパス。22番をシュートレンジでフリーにすれば、失点を覚悟しなければなりません。右足のシュートがGKルベンの脇を抜いて1-0。ここからは、勢いに乗ったホームチームは完全にゲームを支配します。12分、ムヒタリアンのCKに合わせたポグバのヘッドはルベンがビッグセーブ。左からのCKのクリアを拾ったラシュフォードがすぐ横にいたリンガードに落とすと、右足で巻いた一撃は、これも守護神が左手で弾き出します。攻撃の形を創れないアンデルレヒトは、先に2点めを奪われると苦しくなります。
20分に足を痛めたロホは、シーズンを終えてしまったかもしれません。直後のアチェンポンの突破を止められず、GKロメロと1対1のシーンを招いた後、自ら交代を要求したCBは担架で運ばれていきました。アチェンポンのシュートはポストの外に逸れ、マン・ユナイテッドの1点リードは変わりません。代役に入ったのはブリント。ルーク・ショーとの連携はやや不安で、26分にはアッピアーにボックス手前まで持ち込まれてデンドンケルにきわどいフィニッシュを許します。29分のティーレマンスのFKをがっちりキャッチしたロメロは、ここまでのいくつかのピンチを完璧な判断で切り抜けていたのですが、32分についにゴールを許してしまいます。右からのクロスをブリントが触ると、ボールはティーレマンスの足元へ。ノーマークで放った31番のミドルがクロスバーを叩くと、テオドルチクのトラップをフォローしたハンニが右足で押し込み1-1。ブリントが下がり過ぎ、バイタルエリアが空くシーンが増えたマン・ユナイテッドは、次のゴールを奪われると2点が必要になります。
36分、カウンターから左サイドを突破したラシュフォードのシュートは、ルベンがセーブ。40分にポグバの浮き球でボックスに入ったルーク・ショーの右足シュートはGKの正面です。ポグバとのコンビで中央でシュートコースを空け、左足を振り抜いたムヒタリアンはうまくミートできません。アンデルレヒトは追加タイムに右からチャンスを創り、ティーレマンスのラストパスがブリントに当たったこぼれ球をハンニがさらってロメロをかわすも、シュートには持ち込めません。前半は1-1。プレミアリーグで堅守を誇るマンチェスター・ユナイテッドは、ブリントがうまくはまらずに苦しんでいます。
キックオフから間もない47分、自陣右からのティーレマンスのロングフィードで縦に抜けたテオドルチクは、左足のシュートをバレンシアに止められてしまいます。49分、ムヒタリアン、ズラタンとつながったボールをラシュフォードが縦に出すと、抜け出したルーク・ショーのグラウンダーに滑り込んだリンガードはタッチできません。中盤を支配するのはアウェイチーム。54分に右からのクロスを戻りながらコントロールしたテオドルチクのヘッドは、ロメロがキャッチします。今季プレミアリーグで何度も目にしたオールド・トラフォードでの停滞。ズラタンはまったく目立たず、縦を急いだボールはことごとくルベンが処理します。59分、モウリーニョ監督はリンガードを下げてフェライニ。ポグバを前に置く布陣にスイッチするのでしょうか。
63分、バレンシアのクロスをフェライニが競ると、後ろにこぼれたボールを叩いたラシュフォードのボレーはエムポジがブロック。CKからルーク・ショーのクロスがファーのフェライニに届きますが、力のないヘディングはルベンの懐に収まります。ヴァイラー監督は、ハンニとキプチュを下げてブルーノとスタンチュを投入。65分、ポグバが自陣から入れたロングボールをズラタンがヘッドで落とすと、力んだラシュフォードは左に外してしまいます。再三クロスを入れていたバレンシアが71分にフェライニに合わせると、頭でスライドさせたボールがノーマークのズラタンへ。絶好機を得たエースのプレイは遅く、インサイドで右を狙ったキックを詰めてきたGKにぶつけてしまいます。
残り15分、高さを活かそうとするマン・ユナイテッド。78分のCKは、ゴールの真ん前で合わせたポグバの右足ボレーが大きく浮いてしまいます。82分にキャリックが通した素晴らしい縦パスもズラタンのシュートが右にアウト。90分に右のムヒタリアン、ポグバ、ズラタンと今季の新戦力でつないだチャンスは、ポグバが中に走り込んだのが見えていなかったラシュフォードがシュートをポスト左に外してしまいます。マンチェスター・ユナイテッドに2度めの悪夢が起こったのは追加タイムでした。ジャンプの着地で左足を内側に曲げたズラタンは、靭帯を痛めたのでしょうか。モウリーニョ監督のチョイスは、ルーニーでもエレーラでもなくマルシアル。勝負は30分の延長戦に持ち越されました。
延長前半、最初のチャンスはアンデルレヒト。ドリブルで持ち込んだオブラドヴィッチのミドルは、飛んだロメロの手の先を抜けて右に切れていきます。97分、左からのラシュフォードのFKは、フェライニのヘッドをエムポジがブロック。103分のカウンターはラシュフォードのラストパスがマルシアルに合わず、左から浮かしたボールをフェライニが落とすと、ラシュフォードのボレーはDFの壁に阻まれます。ティーレマンスのシュートはロメロがセーブし、ゲームは後半へ。攻め続けてようやく奪ったマンチェスター・ユナイテッドの勝ち越しゴールは、やはりフェライニのヘッドからでした。中央に落としたボールを左に持ち出し、冷静に左隅に流し込んだのはラシュフォード!110分にマルシアルが仕掛けたカウンターは、ムヒタリアンが右に流したボールをポグバが決めきれません。
明らかに疲れていたアンデルレヒトは、116分に決定機をつかみます。ゴール前で高く上がったクリアをエムポジが前に送ると、バイリーに競り勝ったアチェンポンが頭で押し込もうとしますが、ロメロが冷静に体に当てて枠を外します。プレミアリーグで5ヵ月以上2点めを決められていないチームは、残り時間を何とかやり過ごしました。ロホとズラタンを失った激痛のゲームで、モウリーニョ監督のチームは勝利だけは手離しませんでした。マンチェスター・ユナイテッド、ヨーロッパリーグベスト4進出。苦戦の原因は、ロホがいなくなった後の左サイドの混乱と、ズラタン、ラシュフォード、ポグバがシュートを外し続けたことでしょう。ともあれ、あと3試合。レスターが手本を見せてくれたように、最後まで力を出し切った末にタイトルを手に入れられれば最高です。セミファイナルの勝利と、ロホとズラタンの一刻も早い復帰を祈ります。
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ファーガソン監督みたいになって来ましたね、どん内容でも勝ち点1は必ず持ってくる。
これが勝ち点3に変わってくればファーガソン二世としてモウリーニョが指揮を長期にわたって取るかもしれません
ファーガソン監督みたいになって来ましたね、どん内容でも勝ち点1は必ず持ってくる。
これが勝ち点3に変わってくればファーガソン二世としてモウリーニョが指揮を長期にわたって取るかもしれません
内容悪くても勝てるんや!最高や!
日曜のチェルシー戦もそうですが、イブラではなくラッシュフォードがCFの時の方が、モウリーニョのやりたいサッカーなのではと思います。やはり守備から入って高速カウンターのチームを最終的には作りたいのでしょう。
イブラの貢献が非常に大きいことは理解していますが、もし来季もチームに残ってくれるのであれば、ある程度ベンチに座ることも了承してラッシュフォードがCFの試合を増やして欲しいです。
野戦病院状態はきつい(>_<)アクシデント系の怪我はもう運もからむので仕方ないとはいえこれだけ同時多発するとは。
もうこうなったらポグバリンガードラッシュフォードの未来形ユナイテッドが実現しつつある上に、今後フォスメンサーやトゥアンセベも使わずには回らないことでさらに下部出身者がたくさん起用されると無理からポジティブにとらえていくしかないかな、と。
今年は怪我人少なく済んでいたのでEL、リーグトップ4の両方を狙っていけるかなと思っていましたが、ここにきてファン・ハール時代並みの野戦病院化しましたね…
ここでモウリーニョがファン・ハールの時みたいに思い切ってCBにトゥアンゼベを抜擢してラッシュフォードのように大活躍してトップチーム定着!!みたいになったら最高なんですけどね笑
次のセルタ戦はアウェイを引き分け以上で乗り切れば大丈夫だろうと思ってます。
おはむさん>
そうですね。攻撃はまだまだ改善できるはずです。
名無しさん>
ですね!
ルニキさん>
もうひとり、サイドも真ん中もできるスピードスターがほしいなと思います。デパイがフィットしてくれればよかったのですが…。
プレミアリーグ大好き!さん>
私も、そのポジティブシンキングをさっそく始めてます。
ユナイテッドさん>
モウリーニョさんはトゥアンゼベを認めていたので、可能性はゼロではないのでは?と、ささやかに期待してます。