「守るMVP」はテリー以来の快挙!PFA最優秀選手はカンテ、最優秀若手選手は16ゴールのデル・アリ!
インターセプト数はプレミアリーグ7位の72、ボールタッチ数2393は6位、パス本数1899は5位で、タックル数110はエヴァートンのイドリサ・グイェに次ぐ2位。これらの数字を見れば、カンテがいかにチェルシーの中盤の組み立てと守備に関わっていたかがわかります。「代えがきかない(元イングランド代表MFダニー・マーフィー)」、「MFはこうあるべきと定義した(フィリップ・ネビル)」と、彼のポジションの難しさを理解するプレミアリーグOBたちは手離しで称賛。中盤の底をカバーする姿や、相手のキーマンをサイドまで追いかけていってつぶす姿が印象に残りますが、速攻の起点となるパスや左右へのボールの散らしなど、攻撃的なセンスも備えたオールラウンダーです。投票数で2位だったアザール、3位のイブラヒモヴィッチも、相手がカンテなら納得でしょう。
「選手の投票で選ばれたということがとても嬉しい。誇りに感じる」と受賞の喜びを語ったセントラルMFは、「ここまでは素晴らしかった。最高の形で終えられた昨シーズンのように、今季も結果を出して締めくくりたい」と優勝を見据えて気を引き締めています。異なるクラブでプレミアリーグ連覇となれば、前年のマーク・シュウォーツァーに続く2人めの快挙です。レスターから来た26歳のMFが最後まで真価を発揮し、得意の速攻が輝きを失わなければ、コンテ監督の3-4-3が今季の頂点に立つことになります。
一方、23歳以下のヤングスターに贈られる年間最優秀若手選手賞は、チェルシーを4差で追うトッテナムから選出されました。プレミアリーグ32試合16ゴール7アシストという出色の数字を残したデル・アリは、昨季に続く受賞です。2年連続受賞を成し遂げたのは、マンチェスター・ユナイテッドのライアン・ギグスとウェイン・ルーニー、リヴァプールで活躍したロビー・ファウラーのみ。4人めとなったデル・アリも、プレミアリーグの顔として長く活躍してくれるでしょう。
今季のプレミアリーグで、20歳のアタッカーがゴールを決めた試合は11勝2分と負け知らず。チェルシーとマンチェスター・シティ相手に2ゴールずつ叩き込んでおり、チャンスを確実にものにする勝負強さも兼ね揃えています。「これからも戦い続けて、チームとして上をめざすよ」と語ったデル・アリの次なる目標は、欧州で確固たる実績を積むことでしょう。今季のチャンピオンズリーグは満足できる結果を残せませんでしたが、次のシーズンこそは決勝トーナメントに進出し、素晴らしいゴールとアシストを重ねていただければと期待しています。
一騎打ちとなったチェルシーとトッテナムは、残すところ6試合。カンテとデル・アリのどちらがタイトルに手が届くでしょうか。チェルシーは本日、スタンフォード・ブリッジでサウサンプトンと戦い、トッテナムは1日遅れで難敵クリスタル・パレスの本拠地セルハーストパークに乗り込みます。どちらも負けられない一戦。プレミアリーグ年間MVPと若手No.1のプレイに注目したいと思います。
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