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争奪戦は勝利寸前!マンチェスター・ユナイテッドはシェシュコ獲得の資金をどうやって調達したのか?

「マンチェスター・ユナイテッドとライプツィヒは再び直接交渉を開始しており、移籍金のパッケージとアドオンの調整を進めている。両者は、できるだけ早い合意をめざしている。シェシュコは昨夜明かした通り、マンチェスター・ユナイテッドへの入団を決断し、個人条件は既に合意済みだ。クラブの契約成立まで別メニューでトレーニングを続け、決まり次第出発する」

ベンヤミン・シェシュコがマンチェスター・ユナイテッドを選んだと報じているのは、ファブリツィオ・ロマーノさんだけではありません。「BBC」のサイモン・ストーン記者と、「アスレティック」のデヴィッド・オーンスタイン記者も、ストライカーの決断がマンチェスター・ユナイテッドを勝利に導いたと伝えています。

「移籍金は最大で7380万ポンドまで上昇する可能性があり、6520万ポンドの支払いは保証されている。レッド・デヴィルズは現時点では回答を得ていないが、22歳のスロベニア人FWに対する適正な評価額と考えているようだ。彼はオールド・トラフォードへの移籍を熱望していると見込まれている」(サイモン・ストーン)

「シェシュコはマンチェスター・ユナイテッドへの移籍を希望していると関係者全員が認識している。ライプツィヒの期待に応えるべく交渉は続いており、合意には至っていないが、状況は移籍の成立に向かっている。ニューカッスルはより高額の移籍金とCLの出場権を訴求したが、スロベニア代表FWの意向が優先される形になった」(デヴィッド・オーンスタイン)

マテウス・クーニャとブライアン・エンベウモの争奪戦も、選手を口説いて制したマンチェスター・ユナイテッドが、同じアプローチでストライカー獲得に辿り着こうとしています。ライバルを上回る7850万ポンドを提示し、ライプツィヒに選ばれようとしたニューカッスルは、今回も戦い方を間違えてしまったようです。

資金不足といわれていたマン・ユナイテッドは、どうやって元手を調達したのでしょうか。その答えは、「細かいやりくり」という月並みな言葉で表現するしかありません。マテウス・クーニャの契約を解除する6250万ポンドは3回の分割払いで、エンベウモの移籍金6500万ポンドは4回払い。サンチョの買取義務契約の破棄で、チェルシーから500万ポンドを受け取っています。

ラシュフォードの高額サラリーはバルサが全額負担。さらにエランガ、アルバロ・カレーラス、オイェデレの移籍によってセルオン条項が発動し、1500万ポンドを超えるマージンを手に入れています。放出候補を売らずに得た2000万ポンド以上の純利益、新戦力2人の最初の支払い、退団した選手のサラリーの削減の収支をキャッシュフローで見ると、プラスマイナスゼロです。

シェシュコの獲得費用は、ガルナチョとサンチョで相殺されるでしょう。さらなるターゲットとして、ブライトンのMFカルロス・バレバや、パリの守護神ジャンルイジ・ドンナルンマの名前が挙がっていますが、アントニー、オナナ、ホイルンドらの売却を検討して帳尻を合わせる算段なのでしょう。

リストラとコスト削減によって、4月にリボルビング・クレジット・ファシリティの借入金5000万ポンドを返済しており、この夏から利用枠が拡大されています。サー・ジム・ラトクリフが「手を打たなけれなクリスマスまでに倒産していた」と発言した昨年末より、資金繰りは良化しており、PSRをクリアする目処は立っているそうです。

欧州の収益がなくなる厳しいシーズンを控え、財政は問題なしとはいえませんが、資金調達の手段は確保されており、移籍金やサラリーのマネジメントも改善されています。サポーターグループが経営のあり方について抗議したという報道もありますが、当面はお金の心配はせず、シェシュコ、エンベウモ、マテウス・クーニャというニューモデルの躍動を楽しみたいと思います。(ベンヤミン・シェシュコ 写真著作者/Werner100359)


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