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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Fulham×MAN.UTD】シェシュコもエンベウモも打てずにドロー!16位がアモリムの実力なのか?

オールド・トラフォードにアーセナルを迎えた開幕戦は0‐1の敗戦。セットピースで失点を喫し、ゴールレスで敗れはしたものの、22本のシュートを放って優勝候補を苦しめました。昨シーズンのプレミアリーグは15位という厳しいポジションでしたが、2025-26シーズンのマンチェスター・ユナイテッドは、初戦の戦い方を続けられれば上位に復帰できそうです。

クレイヴン・コテージのフラムとのアウェイゲームは、必勝の一戦。GKのバンジャマン・ラコルテしか獲得できていないチームに、負けるわけにはいきません。ルーベン・アモリム監督は、右サイドにアマド・ディアロを配する攻撃的な布陣で、新シーズンの初勝利をめざしています。さっそく、スターティングラインナップを確認しておきましょう。

GKバユンドゥル、DFレニー・ヨロ、デ・リフト、ルーク・ショー、WBはアマド・ディアロとドルグ、中盤センターはブルーノ・フェルナンデスとカゼミーロ。前線はエンベウモとメイソン・マウントの前にマテウス・クーニャという並びでしょう。開始2分に敵陣で奪ったのはブルーノ。パスをもらったマテウス・クーニャのミドルはクロスバーの上を抜けていきました。

さらに1分後、左サイドのドルグからメイソン・マウント、マテウス・クーニャと中央につなぐと、右隅を狙った10番のフィニッシュはポストにヒット。こぼれ球を拾ったエンベウモがアマド・ディアロに落とすと、左足のシュートはジョシュア・キングがブロックしました。必死の守備でラッシュを食い止めたフラムは、スローなビルドアップでペースをつかもうとしています。

カゼミーロが敵陣で縦パスをカットした10分の速攻は、メイソン・マウントがポストに入り、ブルーノのミドルをベルント・レノが右に飛んでセーブ。ショートパスがつながるマン・ユナイテッドのアタックはハイテンポで、シュートを打てる形を創れています。フラムが決定機をつかんだのは13分。セセニョンの縦のスルーパスでボックス左に出たのはジョシュア・キングでした。

飛び出したバユンドゥルがプッシュしたボールを左足に当て、ホームチームの先制はならず、直後、GKのロングフィードをピタリと足元に収めたマテウス・クーニャは、レノと向き合ってプッシュしたボールを左に弾かれました。16分のCKのクリアをイオビがダイレクトで叩くと、バユンドゥルが右にダイブしてセーブ。どちらが先に決めるかわからない展開です。

マンチェスター・ユナイテッドのビルドアップが窮屈になりがちなのは、キャプテンとカゼミーロのもらいにいく動きが少ないからでしょう。横にまわしているうちにプレスがかかり、苦し気なフィードを回収されるシーンが続いています。マテウス・クーニャが下がって受けようとすると前が薄くなり、メイソン・マウントやエンベウモは囲まれてしまいます

33分のCKから1分後、クリス・カヴァナーが試合をストップ。メイソン・マウントを後ろからつかんで投げたバッシーが、VARのチェックの対象となったようです。オンフィールドレビューの後、アナウンスが入り、ジャッジはPK。ブーイングのなかでスポットに立ったブルーノ・フェルナンデスのキックは、ゴールの左上に外れました。

41分のCKでバンザイしたバユンドゥルは、45分のCKでも目測を誤って頭上を越されています。マンチェスター・ユナイテッドは、2点以上を決めなければ勝てないのではないでしょうか。前半のポゼッションは48%対52%とほぼイーブンで、シュートは8対6、オンターゲットは2対2。主導権を握るために必要なのは、中盤の運動量と流動性でしょう。

48分のCKのクリアを拾ったアマド・ディアロは、メイソン・マウントとのパス交換から右にまわり込んでニアにシュート。レノが落ち着いてパンチで逃れています。アモリム監督は、52分という早い時間にアマド・ディアロとカゼミーロを下げ、シェシュコとダロトを投入。攻守のバランスを取ってプレイしていたメイソン・マウントを、1列下げるのでしょうか。

58分、CKのキッカーはエンベウモ。レニー・ヨロの頭をかすめたボールがロドリゴ・ムニスの背中に当たり、オウンゴールとなりました。0-1となってからはフラムのペース。マンチェスター・ユナイテッドは前線でミスが多く、打てる形を創れなくなっています。69分のCKのクリアを叩いたイオビは、バーの上に浮かしてしまいました。

ここでメイソン・マウントが下がり、中盤センターにウガルテ。マルコ・シウヴァ監督は、ヒメネスとスミス・ロウで勝負です。クリアをキープすればよかったダロトが、不用意なタッチをイオビに奪われたのは72分。ニアに入ったクロスに走り込んだスミス・ロウが、右足でプッシュして同点です。攻めなければならないアウェイチームの布陣は、5-3-2に見えます。

87分にレニー・ヨロとルーク・ショーが下がり、マグワイアとエイデン・ヘヴン。88分のCKで競り勝ったマグワイアのヘッドは、左に外れました。5分の追加タイムは何も起こらず、1-1のままでタイムアップ。シェシュコが加わってからのマンチェスター・ユナイテッドのシュート3本は、すべてセットピースからで、期待のストライカーはパスを10本通しただけで終わっています。

ルーベン・アモリムは、何をしたかったのか。早い交代カードの後、2列めに下がったマテウス・クーニャは消えてしまい、エンベウモは前を向いて勝負する形に持ち込めませんでした。追いつかれてから、マグワイアの高さに期待するのみの采配には疑問が残ります。機能しなくなった10番をメイヌーに代え、キャプテンを攻撃にシフトすれば、チャンスを増やせたでしょう。

開幕から2試合を消化しただけですが、マンチェスター・ユナイテッドは16位。このあたりがルーベン・アモリムの定位置なのか。オープンプレーで前線の3枚に打たせる道筋を創れなければ、シェシュコ獲得は新たなホイルンドを生み出しただけになってしまいます。アーセナル戦を見てテンションが上がっていたのですが、昨シーズンも「上には前線、下に苦戦」でしたね…。


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