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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ミュンヘンは大混乱!デラップを失ったチェルシーがニコラス・ジャクソンのローン移籍を撤回…?

クラブワールドカップ制覇の代償として、新シーズンの始動が8月という急仕上げを強いられたチェルシー。スタンフォード・ブリッジの開幕戦で、クリスタル・パレスに0‐0とつまずいたものの、ウェストハムに1-5で圧勝し、フラム戦を2-0で制しました。スコアは完勝に見えるウェストロンドンダービーですが、21分のカウンターが決まっていれば勝負は逆になっていたかもしれません。

ボックス手前でペドロ・ネトの縦パスを受けたタイリーク・ジョージは、うまくコントロールできず、カスターニュがカット。中央でボールをもらったジョシュア・キングが前にいたロドリゴ・ムニスにつなぐと、体を寄せたトレヴォ・チャロバーが転倒しました。こぼれ球を拾ったサンデル・ベルゲの美しいスルーパスで、ラインの裏に出たのはジョシュア・キングです。

必死に追ったトシンをかわした18歳のアタッカーは、ファーに打たれると読んだロベルト・サンチェスの逆を突いてゴール左に流し込みました。スルーパスの瞬間、自陣から飛び出しており、オフサイドはなし。VARのチェックの対象となったのは、トレヴォ・チャロバーと絡んだロドリゴ・ムニスですが、相手が出してきた足を踏んだのは不可抗力ともいえるでしょう。

オンフィールドレビューの結果はファール。「BBC」の「マッチ・オブ・ザ・デイ」に出演したダニー・マーフィーが「ムニスはチャレンジしていない。ボールをキープするスキルを見せただけ。VARが介入してきた理由がわからない」というほどの微妙なシーンでした。失点を回避したチェルシーは、前半の追加タイム9分にジョアン・ペドロがCKを頭で合わせて先制しました。

さらに後半開始から間もない50分、トレヴォ・チャロバーのクロスが目の前にいたセセニョンの左腕に当たり、VARが発動。PKは妥当に見えますが、直前の競り合いでテテが蹴ったボールがジョアン・ペドロの手に触れたのを目撃したフラムのサポーターは、納得いかないでしょう。PKを決めたのはエンソ・フェルナンデス。2点リードのホームチームは、そのまま逃げ切っています。

多分に幸運があった勝利ともいえそうですが、リアム・デラップの不運なアクシデントも大いに気になります。12分のスプリントで右のハムストリングを痛めたようで、マレスカ監督は「復帰まで6週間から8週間はかかるだろう」といっていました。最前線がジョアン・ペドロのみとなったチームは、ニコラス・ジャクソンのローン移籍をキャンセルしたと報じられています。

エンクンクがACミランと契約を締結した後、セネガル代表FWはプライベートジェットでミュンヘンへ。メディカルチェックを終えて、契約書にサインすれば決まる予定でした。5620万ポンドの買取オプションと、1300万ポンドのレンタルフィーという好条件のディールは、「24時間以内にストライカーを3人も失うわけにはいかない」という理由で破談寸前になっているようです。

ドイツの「スカイ」の取材を受けたバイエルンのマックス・エウベルSDは、「チェルシーとは昨日合意に至り、メディカルチェックの許可を得ていたが、選手を復帰させたいといってきた。あのボーイはミュンヘンにいるが、帰さなければならない。これが現状で、将来を予測することはできない」とコメントしています。

当然ながら本人は激怒し、代理人のディオマンシー・カマラはSNSに「飛行機は後ろには飛ばない」とポストしていました。既にミュンヘンは大歓迎ムードで、選手にしてみれば、自分を必要としなかったクラブへの復帰は受け入れられないでしょう。「チェルシーはスポルティングCPのコンラッド・ハーダーを獲ろうとしている」という報道もありますが、時間がありません。

ニコラス・ジャクソンは、一縷の望みを抱いて「バイエルンに行かせてほしい」と懇願しているようです。マックス・エウベルSDは「残り48時間で、解決策を見出すしかない」といっています。「テレグラフ」のマット・ロー記者は、「サンダーランドと話し合ってマルク・ギウを呼び戻すか、バイエルンが完全移籍に踏み切るという選択肢がある」とレポートしています。

今のところ、この件はどうなるかわかりません。これほどの大混乱のなかでも、チェルシーはバルセロナのフェルミン・ロペスを獲得すべく、3450万ポンドの正式なオファーを出して返事を待っているそうです。あの手この手でストライカー問題を収束させながら、粛々と新たなディールを成立させたらモンスターですが、彼らはやりかねない…!


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