開幕戦もリヴァプール戦も停滞…マルティネッリとウーデゴーアを復活させる方法を考えてみました。

2試合の間にリーズ戦の5発圧勝が挟まっており、さほどムードは悪くないものの、優勝候補のなかで最も継続性が高いチームゆえ、シビアに受け止めたほうがいいのかもしれません。序盤の3試合を見ていて気になるのは、マルティネッリとウーデゴーアの停滞感です。両者とも好きな選手で、2022-23シーズンのパフォーマンスを思い出してほしいのですが…。
リーズ戦で出番を得られなかったマルティネッリは、オールド・トラフォードではシュート1本のみで、リヴァプール戦は完全に沈黙。2試合ともボックス内でのタッチは3回しかなく、左サイドを突破するシーンは未だありません。昨日のワールドカップ予選のチリ戦では、ブラジル代表の左サイドでアグレッシブなプレイを見せており、コンディションは悪くなさそうです。
プレミアリーグで36試合15ゴール5アシストだった2022-23シーズンは、ドリブル成功60回を記録していたのですが、35試合6ゴール4アシストの翌シーズンは40回に激減。昨シーズンは、33回に留まっています。マルティネッリのサイドからのアタックが単調になったことも、アーセナルの得点力が落ちてしまった原因のひとつでしょう。
自陣からのカウンターでラインの裏に飛び出す姿が印象に残っているグーナーは、「アーセナルのポゼッションが高まったから?」と思うかもしれません。しかし直近3シーズンのチームのスタッツを見ると、ポゼッション率は年を経るごとに低くなっており、カウンターからのゴールは増えています。グラニト・ジャカの存在が大きかったのか?4-2-3-1のほうが戦いやすいのか?
リヴァプール戦でマルティネッリの70分とエゼの20分を見た人の多くは、クリスタル・パレスから来たテクニシャンをレギュラーに据えたくなるでしょう。現在の11番のストロングポイントは、献身的な守備とプレスとなっており、期待の10番が攻守ともにフィットすれば3番手に落ち着いてしまうかもしれません。
オフシーズンに左サイドが強化ポイントとされ、「意外性があるエゼ」「左もできるノニ・マドゥエケ」が加わったためにモチベーションが落ちてしまったという説は、的外れでしょうか。アルテタ監督の守備に関する複雑なオーダーや約束ごとが、積極性と判断力を削いでしまった可能性も否めません。約束ごとといえば、後方に下がるシーンが目立つウーデゴーアも心配です。
2022-23シーズンは37試合15ゴール7アシストで、マルティネッリと並ぶチームの得点王。翌シーズンは35試合8ゴール10アシストとまずまずだったのですが、昨季は30試合3ゴール8アシストと得点力が落ちています。ウーデゴーアのゴールシーンには大きな特徴があり、過去3シーズンの26ゴールのうち、24ゴールがセンターからです。
ビルドアップやサイドのフォローで下がる機会が増えると、中央に入るまでに時間がかかり、シュートとパスのコースを切られて横に出さざるを得なくなります。ポゼッションを取って攻め続ける展開では、相手の意表を突くパスの大半が右のウインガーやSBをフリーにするボールとなり、持てる力を十全に発揮しているとはいえません。
ラインブレーカーのギョケレスが加わった新チームは、キャプテンとストライカーを近くでプレイさせる4-2-3-1のほうが適材適所といえるのかもしれません。ウーデゴーアが左サイドに関与しやすくなれば、マルティネッリが打てるエリアでパスをもらうシーンも増えるはずです。トップ下はエゼが活きるポジションでもあり、貪欲に打とうとするヌワネリも望むところでしょう。
ルイス=スケリーやカラフィオーリが中央に絞れば、デクラン・ライスはゴールに近いエリアでプレイできます。いきなり4-3-3からシフトしろとまではいえませんが、迫力があるBプランにはなりえるでしょう。サイドを崩したとき、ニアにギョケレス、ファーにウインガー、真ん中にウーデゴーアとデクラン・ライスが入る形はシュートで終わる率が高まりそうです。
マン・ユナイテッド戦とリヴァプール戦はギョケレスのシュートがゼロで、ボックス内でのタッチは足しても5回のみでした。何かを変えなければ、トロフィーに届かないのは明白です。現状を見ると、ウーデゴーアとマルティネッリを活性化するのが最適だと思うのですが、いかがでしょうか。ノッティンガム・フォレスト戦は、指揮官の打開策に注目したいと思います。
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