イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ミケル・メリノ、デクラン・ライス、ウーデゴーア…代表チームで大活躍の3人は共存できるのか?

もしかすると今、アルテタ監督とグーナーは、とても難しい問題に直面しているのではないかと思うのです。2026FIFAワールドカップのヨーロッパ予選で、スペインがトルコに0-6の大勝。ノルウェーはモルドバを11-1で下し、イングランドは敵地でセルビアに0-5で圧勝しました。この3戦は、無敗で快走する首位チームの順当勝ちであり、アーセナルのMFが輝いた試合ともいえます。

ミケル・メリノ、デクラン・ライス、マルティン・ウーデゴーア。それぞれのスタッツをチェックしてみましょう。右のインサイドでプレイしたミケル・メリノは、ハットトリックを達成しました。3月のネーションズリーグ以来、スペイン代表で6戦6発。アーセナルでは最前線で6ゴールを記録しており、どこでプレイしてもゴールをゲットする確変モードに突入しています。

イングランドの中盤を支配したデクラン・ライスは2アシストで、チーム最多のシュート7本、オンターゲット3本、パス成功率96%、チャンスクリエイト3回、クロス成功3本、デュエル勝率75%という完璧な数字を残しています。ノルウェー代表のゴールラッシュは、ハーランドの5ゴール2アシストが目を引きますが、ウーデゴーアもかなりやばいスタッツを叩き出しています。

右のインサイドに入ったキャプテンの1ゴール2アシストは、すべてセンターからでした。シュート7本、チャンスクリエイト7回、パス成功は88本でファイナルサードに12本。ドリブル成功3回とデュエル9勝6敗も、素晴らしいのひとことです。64分にピッチに入ったセロ・アースゴードもハットトリックというホラームービーだからといって、評価を下げる必要はありません。

これほどの結果を出した3人を、クラブでベンチに置くのは理不尽でしょう。今季のアーセナルのベストメンバーを考えてみましょう。GKラヤ、DFティンバー、サリバ、ガブリエウ、カラフィオーリ。アンカーはズビメンディ、インサイドにデクラン・ライスとミケル・メリノ、トップ下はウーデゴーア。前線はサカ、ギョケレス、エゼが最強でしょうか。

この布陣には、ひとつ難点があります。ピッチに12人いたら、微妙なジャッジを連発しているレフェリーでも気づくでしょう。ひとり外すとしたら…そうなんです。絶好調の3人を適材適所で配するのが難しいのです。スペイン代表のミケル・メリノとノルウェー代表のウーデゴーアはポジションかぶりで、何とか彼らを共存させるとデクラン・ライスの居場所がなくなります

ミケル・メリノを最前線にまわすと「何のためにギョケレスを獲った?」とツッコミが入り、デクラン・ライスとミケル・メリノの2センターは、「ズビメンディを使わないのか」といわれるでしょう。1周まわって中盤はズビメンディ、ウーデゴーア、デクラン・ライス、フロントスリーはサカ、ギョケレス、エゼ。「今までと同じやん!」という罵声が聞こえてきそうです。

グーナーのなかには「ミケル・メリノとギョケレスの2トップ」という声もあるようですが、4-4-2の中盤はサカ、ズビメンディ、デクラン・ライス、エゼでしょうか。頻繁に後方に下がって「水を運ぶ人」になっているウーデゴーアを見ると、ミケル・メリノに代えてもいいかと思うのですが、モルドバ戦のボックス手前からのラストパスを見てしまうと、捨てられなくなります。

いろいろ考えていくうちに、「前線と中盤の層が厚くなったアーセナルは、ベストメンバーをひとつだけ選べるチームではない」という結論に達します。しかしこれがまた難問で、自らの希望に沿った補強ができた指揮官には、「チームの状況と相手を見ながら、無数にある候補のなかから最適解を選ぶ」という仕事が待っているということです。

3人とも起用したくなる週末のエミレーツの先発を予想しましょう。GKラヤ、DFティンバー、モスケラ、ガブリエウ、カラフィオーリ。MFズビメンディ、ウーデゴーア、ミケル・メリノ、FWノニ・マドゥエケ、ギョケレス、エゼ。水曜日にセルビアでハードワークをしたデクラン・ライスと、海抜4088mのボリビアから帰ってくるマルティネッリが外れるのではないでしょうか。

ノッティンガム・フォレストを迎えるホームゲームは、ランチタイムキックオフで、コンディション重視の布陣となりそうです。ルイス=スケリー、ヌワネリ、ダウマンが出番を得られるとすれば、リードをキープすればOKとなった終盤でしょう。初陣のポステコグルーに負けるわけにはいきません。指揮官の選択に注目しましょう。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す